花の樹に重なり径はつづき
風と暗がりを手招いている
花の色とは異なる光が
わずかにわずかにこぼれつづける
径を飛び 径をくぐり
霧のかたちのむこうを浴び
涙の花 声 ....
踏みしめる雪の靴音は
清らかに固められた冷気のこすれるような強情さで
色の薄い太陽と
水を透かしたような蒼の空
登校する子供達の歩道の
一本道が少しずつ踏みしめられて
坂下まで続く
....
叡知が夜の庭で唄っている
それは宇宙とは限らない
音楽とも限らない
丁寧に面取りされた多面体
その中心にある羽根から流れ出す溶岩
それは叡知とは限らない
神様とも限らない
星を撫 ....
大雨の中真っ白なシャツは濡れて
マリアは笑って明るくて
まぶしいその姿に私はひざまづきそうで
階段の上で私を待っている
無理やり連れてきた遠いキャンパス
私が先に通ってマリアを待ちわびよう
クソみたいな自称詩を
人前に晒す奴は
駅前で下手くそな歌や楽器を
披露してる奴と同類で
もっと言うと
物乞いのおっさんとおんなじだ
奇跡的に誰かの目に止まって
美味しいことにありつけ ....
壁を眺めている
モザイクで模様が描かれている
何の絵なのかわからない
葉脈か
馬のようにも見える
神聖なシンボルではないようだ
もっと古い何かのような気がする
....
私の母親とおどけて腕を組んでいたルカちゃんを思い出す
唇をすぼめて笑っていたルカちゃん
妖艶とは程遠い娼婦で幼い内面に悩まされていた
私は一向にいい加減で、ルカちゃんを酔わせて暴れさせては勢いで ....
雷鳴のように ひびく
原っぱからの子供たちの叫喚
それは 独居している
卒寿のお独りさんにとって
なによりものごちそうになる
が
それと同時に気がつくのだ
壁時計の秒針が重たげに
....
目黒川へ桜を見に出かけた
もうすでに あの桜並木にも飽きてしまった気がするけれど
しかし 私の足は ペダルを踏みこむ時
力が入れられているような感覚がいつもよりもしたのだった
そんな気 ....
なんとも気分がすぐれない
することなすことすべてが中途半端で
誰かれ構わず八つ当たりをしたいくらいで
良いことなんてもう起きないのではないかと
そんな風にさえ思う
息をつく
肩の力 ....
闇の中で白い背中を
反り返らせていた君は
この夜が明ける前に
大人の女になってしまい
すっかり明るくなる頃には
どこか遠い林の中で
樹液を啜っているだろう
君と初めて出会ったのは
....
いちごには
まっかなものがあるんだね
白いものもあるんだね
びっしりついた黄色い種に
だれかをふと重ねました
いちごはいつでもみんなで売られています
たったひとつではなく
そ ....
楽しかった日も悲しかった日も、夜は毎日やってきてくれる。
夜が僕にひとりの時間をくれる。夜は僕の、どこまでも広いノート、まっさらな宇宙だ。
僕は毎夜、こっそり成長する。
今夜はなにをしよう。
そこまでは普通だ。学生服を着こんで朝食だ。目玉焼きにはケチャップだ。そして希望が薄くなっていく。
ここのホームは弧を描いている。だからちょいと顔を向けただけで、目が合ってしまった。車両ならふた車両ほ ....
生協の宅配カタログと老女の一人暮らし
一週間生活するには一袋に四個入りで十分です
余るようなら
トイレットペーパーで鼻をかみ
水に浸けて汚れを落とす
それくらいは日常的
新聞だってクシ ....
タイルの壁を眺めている。
拙いモザイクで模様が描かれている。
何を象っているのかわからない。
葉脈だろうか。
馬のようにも見える。
神聖なシンボルではないようだ。
....
....
痛みの中で見つけたことがある
痛みは自分の痛みではなくて
ひとの痛みを想うものなのだ
この肉の袋のことよりも
ひとのこころを想うものなのだ
さくらは散るとき痛いという ....
嘘にまみれたこの日常
嘘が舞い散る街のなか
僕も私もみんな嘘つき
嘘に喜び嘘に泣き
気づけば嘘に生かされている
嘘が転がる時代の片隅で
嘘を買い漁り嘘を着飾り
ありふれた嘘を求め安堵 ....
望んだ転居ではなかった
仕事の都合で家族で
この街に住んで十四年
小学生だった子供は
社会人になった
嫌なことばかりあって
生まれ故郷に帰りたいと思った
大人になった場所
....
紙ヒコーキが宛もなく漂う部屋に、ため息をつく少女は独りメランコリック。
「ふぅー→」
自身の名と同じ物をしたためては、雪玉にして投げたり、鶴にしては頭を撫でたり。
その用をなさなか ....
ふたり初めて目と目があって、
月天のもと、四月馬鹿の日、
ま白の光を浴びながら。
ふたりして、
ふたりとも、
ふたり出逢って
一目で恋して
泣いて、笑って、ケン ....
父親が危篤だと自ら電話してきた
病院から電話していると言ったが
なんだか元気そうだったから
笑ってしまった
悪い冗談はよせよ
と言ったら
これが冗談だったらお前なんかに電話しねぇ
冗 ....
ときには詩人であることが
まったく賢明でない場合もあるのです
彼らの評価のやり取りが
ただ仲が良かったとか
その人が嫌いだからという理由で
合評会をやっているのであれば
詩人が不満 ....
気温が上がったら
雑草が出てきた!
蚊や蝿も出てきた!
水虫も出てきた!
気温が上がると
押さえられていたものが
一気に出てくる
樹木の雪解け 現れた青い幹、白と混ざり
空を映した、青 春空となる
僕を
桜を照らす、サービス旺盛の光量
足が浮き出す気分
さらわれた君に会いたく
皆(みな)浮かさ ....
夢なんて考えなくなって
現実的な、そういう無気力だけが
日に日に頭蓋に滲みてくる
どんな裏切りにも慣れっこになって
くだらない嘘にも付き合えるし
それにいやみのひとつでも ....
胞子の雲を突き抜けてそそり立つ足跡は
黄土色の夕暮れよりは美しいはず
勿論足跡は言葉を持たない種族なので沈黙が支配する
やがて定番のおろおろと徘徊が始まって
痛みの果てに我々人間を産み落とすの ....
愛していたとあの男は思って今も生きているのだと思う。
突然酸欠で死ぬかと思った思い出ももう消滅しそう。
実際のところ数値が低すぎて治療してること多分知らない。
ドクターに罵倒されて診断書燃やされ ....
箱庭は壊れてしまった
誰も皆 遠くへ行ってしまった
子どもである私が 泣いている
子どもである私を 抱きしめられるのは
大人になっているはずの私だけ なのだけれど
(誰も皆 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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