森鴎外がぼくの身体の一部になった
彼はデモーニッシュ
理性あふるる文豪
あの禿げ頭は人類の宝だ
ファウスト好き
ロラン・バルトがプルーストを解読した如く
衝動的ではなく
あくまでも分析的 ....
澄みわたる秋空に
ポップな言葉うかべ
かるいステップ
気分上々
踊ろう 歌おう
飛ぼう 空へ
きっと夢は叶う
かるいノリで
オリジナルな生き方
ライトビールで
はじけ飛んで
愉快 ....
敬老の日の新聞に
「90歳以上200万人突破」
と見出しが出ていた
90歳以上が200万人もいる国が
かつてあっただろうか
人類史上初めての国ではないだろうか
日本という国は
非常に恵ま ....
ある曇りの日の朝、公園の隅に穿たれたモグラ穴のようなものの中でおびただしい数の蜂が転がっている、それはみんな死んでいて艶を失くしている、いくつかのものはすでに炭化を始めている、木々の側で―木陰で、 ....
夜にアポロは眠りにつくだろう
まばゆい輝きはどこ?
夜空の裂け目に祈りを捧げる
彼らは湿地帯を彷徨い
鏡のような水面を呈した
池の畔に辿り着いた
王の前で繰り広げられる
燃え ....
笑い声は好きじゃない
怒鳴り声も号泣も
演説も告発も
講壇やテーブルをガンガン叩くのも
古い写真の笑った顔が好きだ
どこかの いつかの 誰かさん
笑い声は好きじゃない
だけど幼子 ....
久しぶりに文字に向き合う夜
気が付いてしまう
あふれ出るほどの感情がどこかに消えてしまって
私はただの抜け殻
もう、言葉が紡げない
楽しい
嬉しい
悲しい
悔しい
不安
恐怖
....
ねえ みんな
うちのパパとママみたいに
仲良くなってよ
僕はグレー
白と黒から生まれた
パパはサッカーの方が
ママはラグビーの方が好きだけど
いつも三人で一緒に応援するんだ
世 ....
小さな球体の内側を
ぐるぐる回っているだけなんだよ
どこまで歩き続けても
いつまで生きられたとしても
見覚えのある景色が
わずかに 気のせいほどに色彩を変え
懐かしく (すこし ....
女がCMで
腟感じた、腟感じた
と連呼していた
「ずいぶんオープンな
世の中になったもんだ」
私はそれを
とても微笑ましい気持ちで観ていた
そして隣にいた妻に話し掛けた
「どちらか ....
山中日記焼く音
か細い煙
空に垂れる
糸
伝わり来るのは
誰かの声でしたか
ただただ
声は赦しを乞う
長い長い
糸
カニの絵を描いていると
エンジンの吹かしがあり
ポケモンマスターのサトシが
やって来る
「ええ」が口癖の社長が
ジードを連れて来て
カニの絵を邪魔するから
私はエンジンの吹かしに
注意 ....
生きるって
情けなくて
つらくて
悲しくて
格好悪いことかも知れないよな
どうせ生きるなら
浄らかな生命で生きたい
どうせ生きるなら
強い生命で生きたい
それにはこの信仰しかない ....
一度水虫に取りつかれたら
一生ついてまわりますぜ
水虫は股にできたら
インキンタムシと呼ばれる
頭にできたら
シラクモと呼ばれる
陰気で嫌な名だ
足だと
医者に行きやすいが
股だと行 ....
不幸はいつでも舌舐めずりして
私を連れ去り
抜けることができない
底なし沼に落す
足掻けば足掻くほど
不幸は喜び涎を垂らす
だから
私は 身を預けて 抵抗しない
も ....
挟間を飛ぶ鳥
強い光と炎で焼き切られ
もはや色彩不明
それでも囀り
白い骨だけになろうとも
影すら焼かれ
全てを失おうとも
飛び歌う
ふさふさの羽根もいらない
ただ届ける
魂だけで ....
ふわりとした透き通る天使の羽は
私の顔に覆いかぶさって消えてしまいました
本当にふわりと跡形もなく
私の頬をふわりと撫でた感触のままに
消えてしまいました
私は、魂の結びつきが欲しかった
肉体などよりもずっと深い
魂が交わる人が欲しかったんです
その人を今日失って
私側の魂は閉じてしまいました
もう二度と同じ人との魂の交わりは望めない
私は少 ....
うーん
そろそろさ
誉めなきゃまずいんだよ
月見近いからさ
なんか褒めなきゃさ
今年だけでいいっぽいんだけど
じゃあ一応
よ、黄色
丸くていいね
欠けても満ちても情緒がある
趣 ....
力が抜けていく
私の中で
力が抜けていく
自分の子供の失敗やあとを何とかしようとする母親というのはこのような気持なのかと
想像する
わかる、ような気がするから不思議だ
魂のさきが消えるよう ....
久しぶりに
一人が好きなんだ
と言い聞かせる
繰り返し繰り返し
自分をなだめて
寂しくなんかないのだと
唇を噛み締めてしまわないように
気持ちを抑えて
空を見上げて
深呼吸をする ....
のっぺらぼうのように
ありのままを
否定して生きた
全き愛のひかりに
こころは解放された
目からうろこ
ああ自由だ
わたしは私でいいのだ
けして罪びとではない
ゆ ....
きょうは電磁晴れ
ドイツもオランダも
ギリシャもナガサキも
世界なんて波の調べ
もっと適当でいいよ
意外な感情や答えを
ばっかみたいにトレース
男も女も愛 ....
朝方、目が覚めて
日常という乾いた渇望に水をやる
夜の暗闇は意図せずに
悲観的だった
動いている騎士達よ
雑踏にはヒモジイ苦痛が横たわり
果実の前に平伏していく
時折、差し込む光
....
キラキラ 光る 蜘蛛の糸
白い 東の 朝の空
雲が丸まり
綿菓子になり
甘い蜜の
したたる小雨に
なるふりをして
ふりそめない
僕の右手は宙を掻き
星に触われるわけも ....
ウッドデッキの
木と木の間の細い隙間に
花びらがすすっと入っていくのを見た
少し離れたところから
目を凝らすと虫が抱えていたようだ
蟻にしては大きかった
ごく小さめの細身の黒っぽい蜂の ....
官僚の答弁書を読まないでよくなって
ほっとする大臣もいるかもしれないが
多くの大臣は
「仕事人内閣」と言われたのに
一回も国会という晴れの舞台で答弁しないで終わるとは
残念だろう
総理自身 ....
秋になったから
蝉はいないんだよ
でもお父さん
じゃあ蝉はどこにいっちゃったの
突然青く染まった向日葵
わたしは季節をまたいでまで生きるのかしら
狂うくらい
狂うくらい
....
大風は
わずか一時で
よわいものを
破壊しつくして
北へさっていった
飛ばされた
屋根のかわりに見える
ウソのように晴れた
青空がむなしい
いつもそうだ
....
海は水平線を
鋭利なナイフのように突きつけてくる
想い出は残照の別称であり
水のように浸る憂愁である
夏が去り
海岸には打ち上げ花火の残骸が
寄せ来る波間に漂っている
{ルビ流離=さ ....
1130 1131 1132 1133 1134 1135 1136 1137 1138 1139 1140 1141 1142 1143 1144 1145 1146 1147 1148 1149 1150 1151 1152 1153 1154 1155 1156 1157 1158 1159 1160 1161 1162 1163 1164 1165 1166 1167 1168 1169 1170
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