一人で寝ているのに
部屋に人の気配
そちらを見るのが怖くて
背中を向けていると
背中に柔らかいものが触れる
やがてそれは体を覆い
急に重くなる
退けようとするけれど
体は動かず
声も ....
想い、造形流となり
心奥より沸々と
湧き出る裂開に
寄り添う静かさ
叩け、この造形唸り
沸き立つ熱冷んやり
と 、
視界一杯に打刻される
白銀の跳梁の内に
薄 ....
わたし、もぐら。わたしはモグラ。私は土竜だ。私は土竜に違いない。私は土竜と呼ばれなければならない。私は私が土竜であることを否定できない。私は私が土竜であると自認しないわけにはいかない。私は私が土竜であ ....
そよそよと風は
肌を
なぜていったので
熱は冷めて
あとにのこった歌
生きること
それ自体が目的
働くこと
それ自体が目的
闘うこと
それ自体が目的
人間生命
それ自体が信仰の対象
そこに人間と自然の調和があり
人間それ自身を目的とする ....
一行目が二行目ならば二行目は一行目ではない これは真である
二行目が一行目ならば一行目は二行目である これは偽である
三行目が一行目ならば二行目は二行目である これは真でもなければ偽でもない
四 ....
こらえ切れずこぼれ出す
涙のように 雨は
地を打つ哀歌
屋根に踊る陽気なリズム
暗い雲から紡がれ
眼差し次第で宝石よりも燃え
明日は乾く水たまりに
つなぎ蜻蛉が卵を下ろす
....
生きることは大変なこと
思わず足がすくんでしまう
だがいつまでも嘆いているだけじゃないよ
生きることは戦い抜くこと
この際勝敗は関係ない
戦い抜くこと
それ自体が目的
生きる
生きる
....
買い物帰り、袋を持って歩いていると
子連れの母親が「あんなに重いの持って偉いね」と
ありがとう、でもこれ、いい〇こなんだぜ
きれいな顔してるだろ、ちょっと打ちどころが悪か……
昔、入院 ....
すべてがつながっていて
すべてが己の分身ならば
なにを償えばいい
すべてが投影された幻で
すべてが予定調和ならば
いったいどこへ向かえばいい
信じること
深く愛すること
裏 ....
(番外編6)北見志保子の平城山を恋う
女性の救い主、整形以前の神田うのさん のそっくりさん
堪えがたかりき、一妻多夫制具現の先人は今日に生きる
151(75)スペイン民謡の追憶の歌は ....
たとえば、
コンピューターの、
彼が、
計算不要、
と語る。
たとえば、
いつかの、
遠い遠い昔の、
わたしたちの祖先、
弓と矢をたずさえた、
獲物をう ....
白く浮かんだ綿雲が涼しげな影を作り、
緑の斑は噴煙のように大地を盛り上がらせた
いつもは動かない巨きな山たちが
突然、立ち上がって天空を掴みそうだ
現実と、非現実との見分けがつかない
遠 ....
私は、軽っぽいわけじゃない
私は、ただ軽いのだ
あまり考えないから
なにひとつ考えないから
耳鳴りが止まらずに
深夜、眠れないときも
曇天つづきみたいな
未来への不安の ....
空からぶらさがる朝。眠りの残る背のかたさを気にしつつ、
やや大きめの欠伸をすると、海面から降り注ぐ陽の光の眩しさに、おもわず、
海藻に絡めた ....
全て消えてしまえと神に祈ったが
私だけが残り
全てだけきえた
私も消えてしまいたいと祈ったが
私は跡になり
全てもきえた
高波にさらわれた昨日までの俺が海のどこかで腐乱している、上空に見えた幻の飛行船の横っ腹にローマ字でそう記されていた、飛行船は俺がそれを確認した途端に燃え上がって落ちた、俺は慌ててそいつが落ちた辺り ....
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心の開き方を誰か教えてくれませんか
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必要ないものはみんな処分するのよ
着なくな ....
どこにも、辿り着けなかった
後悔のなかの幸せが
ひとかけらの希望のために
夜空にキラリと十字に光る
星々が、鮮やかに視えるのに
小雨が降って来て
夜空をみあげてる僕の顔を
ゆ ....
岩子は人間で幽霊族とは結婚できなかった
岩子が死んだ後
腹から子供が這い出てきた
幽霊族との子供で妖怪だった
岩子の体は灰になり意思だけが残った
やがて姿をアゲハ蝶に変え
子供と夫に寄 ....
光の細やかな骨組み
白銀に震え観え
意識の内に立つ光柱
、
眼を見開けば雨上がりの空に
巨大な虹の音も無く架かり在りて
それはやはり
そうだった
{ルビ伽羅=きゃら}を{ルビ焚き染=たきし}め
熱き胸を{ルビ鎮=しず}める
秋の夕暮れ
いのちに
とおい
せっぷんを
するいのちはいのちと
いっしょになる
僕の孤独が虚ろな
オレンジ色の空の下
どこからやって来たのかと
振り返ると
雨道がみえる
盗んだ心を返して欲しいと
夜を彷徨い歩くことはない
もう二度と
名前を呼ばれる ....
(番外編7)ジュリアーニ25のエチュード
バロックから1,2歩進んだのが古典派のギター
果たして19世紀初頭がギターの黄金期と言うなら
時には母のない子のように、悲しみは駆け足でやって来る
....
男の子の
あすこから
涙がこぼれることもある
まれに
土曜日、
掃除のため工場の窓を開けて、
そのすぐ下を見やる、
とても窮屈な折半屋根のいくつもの溝に、
いつの間にか溜まっている、僅かな土、
そこからひょっこりと生えている、
数本のほそなが ....
大人が子供を買っている光景は
今はもう普通のこと
子供は価値があって使い道があるからね
でも子供達も大人と同じように
知恵があるし行動する力がある
明日かそう遠くない未来に
子供が大人を買 ....
誰かを好きになるなんて
思ってもいなかった
形の違うクッキーみたいな
心と心を抱きしめて
ボロボロ泣いたり
ぺろぺろ舐めたり
自分が生き物だって
初めて気が付いた
寂し ....
真夜中から明日は始まる
明日が今日になって
まだ暗いうちに目が覚めた
やわらかな絶望にくるまって
陽が昇るのを待つ
もう一度眠ったら
起きる時の重たさに
心が負けてしまいそうだから
....
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