佇んでいる。
 びたりとも動かない水だ。
 この夏、そんな水を見た。
 早朝、いつものように堤防道路をのったりと散歩している時だった。ぼくは、不意に気づいたのだ。音がしない! いつもの音がしな ....
僕の暮らす町には小さな小さな神社がある
榎木神社と呼ばれるその神社には 多くの人がお参りをする
そこには大きな楠木があり 皆その木をさすって帰る

鬱病を患っている僕は よくこの神社にお参 ....
「あんた、レンジが使えないから
あたしがパン焼いてあげるから」

「いくらパン焼きが上手でも
コンセントが入ってないと
焼けないよ」

「次はトマトを切ってよ」

「いいよ、これぐら ....
人々の足となる列車
年々乗客は減るばかり
山間を走り抜ける

廃線の話が持ち上がる
口々に「困る」と言うお年寄り

観光する場所もない
特産物のようなものもない
米や野菜はたくさんあ ....
 黒い指先でノートに描く空想は踊る。
 悲しみのインク、苦しさのインクはすぐに消えた。
 快楽のインク、喜びのインクだけがノートに刻まれる。
 夜は静かに更けてゆく。

 ノートに綴った ....
 異教の里で出会ったのは魂の遍歴だった。
 彼や彼女が生まれ、死に、そして生まれた。
 前世の記憶が正しければ、私はハーブ売りで彼女はほんの少女だった。
 そして二人でいびつな小窓から覗いた ....
 ため息交じりの朝、風はそよぎ、鳥は歌う。
 ベランダに用意されたささやかな食事。
 葉を落とした木々が静かな影を落としている。
 すべてが謙虚な幸せに包まれている。

 注がれた珈琲に ....
やがて夜は更けゆき
恐れと不整脈は
徐々に…消去するだろう

私はゆっくり「扉」を、開く
(微かな光は隙間から洩れ)

まぶしい彼方から
誰かの影が
一通の手紙を携え
こちらへ歩い ....
あの頃
布団に包まりながら
小さな糸口を探していた

抱えた頭の中で
絡まる悩みを
こねくりまわしては
豆電球のぽつり、灯る
薄暗がりの部屋で
見上げた
時計の針はすでに 午前一時 ....
笑え

笑え

笑え

そう思えば思うほど
笑えなくなるものだ

意識して口角を上げる
頬が引きつる

笑え

笑え

わ ら え

いっそ泣けと言われたほうが
 ....
ノートの一面に書き込まれた文字たちを
消しゴムで斜めに切り落としていく
行き先を失った半直線の切り口から
じわじわと滲み出る、意味のドリップ

味気ない線の切れ端だけが残り
毛糸玉のように ....
それは私の宝物
気が付けば口にする
歌のように
触れられないし
触れられることもなく
ただ佇む
だけれどそこに確かに存在する
あなたとわたしを連結する
振り返り、微 ....
手持ちの性欲が多いのでアイテムが貰えない
捨てようか
人に頼み事をするときは土下座をするようにしている
圧力をかけているのだ
ゆっくり歩くことができない
我慢ができないのだ
昔から年上に可 ....
砂地に消え入りそうな輪が
柱の間をすぎてゆく
誰もいない中庭の風
轍の跡を消してゆく


壁にあいた
服のかたちの入口が
白い衣を手招いている
窓に映らぬ 午後の影の群れ ....
あるのは
今だけ
過去は去り
未來は来ない
あるのは今だけ
過去は振り返らず
未來は夢みず
ただ今だけをみて
今を精一杯生きていこう
午前6時 鶴橋商店街 商人の熱気に満ちて
卸の店で商う人々 煌々と灯りがともる
僕が眠れなかった時は この風景を見に来るんだ
商人の高らかな声が 僕の心を熱くする
鶴橋という町に生まれ 鶴橋と ....
わたしはそのために干物となった母が必要とは思わない
けして割れないと思っていたココナツが割れ
そこから白い乳の宇宙へ出る
三つ編みは2本のストロウ
吸いつくすあいだにひとりずつ老婆になる
 ....
吐き気がするほどのやる気は
どこからやってくるのか
回し車の内側で走り続ける
小動物のように
なんの目的意識もなく
達成感を求めるでもなく
熱意さえ持ち合わせていないのに
惰性のために続 ....
忘れてしまった哀しみは
傷跡を確実に残し
流血することさえある

内側に秘めた怒りが
溢れ出てしまわないように
少しずつ少しずつ

涙と溜息を交えて
精一杯に誤魔化して
朝陽に晒す ....
私は一体、そこで何を感じていたのか。客観的に見ることしか出来なくなった今、外側か覗いてみる。
そこで何を感じていたか。たとえば思い出す、K君のいたいけな後ろ姿。
私はあれを見て、健気にがんばるK君 ....
私の中の女が破裂するとき、
股の間からじわりじわりと流れ出る血が踵を曲がり地上に流れ出るとき
私が見出すべき答えはそこにあるのかないのか。
私の無意識では、他者の情と戦略とを純化し仕分けし受け入 ....
ぼくはぼくをにんげんだと思うのはやめにして


いきものと思うことにした


するとどうだ


せなかからつばさが生えてき ....
羽を折る、悪人はなぜ自分が悪人か善人に問う。日蓮宗が羽を治す、善人は言う、人間は悪人以外いないと。羽を飲む、羽を消化する、悪人は善人を殺し、花を夜空に泳がせてマーラを崇拝する。宗教が善人を甦らせる、手 .... 「そんなことわかっている!」
と強く反発する息子に対して
「いや、わかってない!」
と繰り返しても
ますます反発するだけです
本人の気持ちに寄り添いながら
本人自らが気づくように導いてやら ....
肩に降る桃色が 暖かさを感じさせる頃
あたしは 何度目かの再会を果たそうとしていた

また ここへ来てしまった

柔らをつける 薄く甘い香りのアーチを歩く

「おねえさんは どこからきた ....
森はたえず拡がり続けているのでした 私と兄は手に手を取ってその森を歩くの
でしたが出口を探すことはとうに諦めているのでした(二人の目は 暗い)鳥が
啼くと言ってはそちらへ 風が花の香りをと言っては ....
クソゴミの自称詩を書き散らして
天才だと自称している自称詩人を
たまに見掛けるが
ギャグだよな?
それか重大な脳の病気だよな?
まさかとは思うが・・・・
とても心配になってしまう
嘘だけ ....
この風は そう
わき目も振らず往くようで

散って掠める綿雪は
頬から熱を吸い
涙のようなそぶりして

――おれのせいじゃないさ
娘の傍らすり抜ける
往き着く果てもなくただ先へ

 ....
やめちまえ
やめっちまえと鳴く親父
耳元で
馬鹿にされるのは嫌いじゃない
報復はする
無かったことにもできるけど
そうしない
理由は ある
気に入らねえ
見返りは 必要だよ
時には ....
ほんまもんの世界に送り込んでいかんと。わしは正義やねん、如来だからな、ぶちかまして引きずり回して、音をずるずるすするねん。長い目で見りゃ大したことなくとも、その瞬間ってーのはえげつない盛りやで。気張っ ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
わがままな水草野大悟21117/12/9 10:45
榎木神社鶴橋からの便...217/12/9 10:21
リタイア夫婦の会話zenyam...217/12/9 10:05
廃線になるかも夏川ゆう117/12/9 5:01
黒い指先~夜に。ヒヤシンス4*17/12/9 4:53
遍歴綴り~午後に。5*17/12/9 4:26
巡る心~朝に。3*17/12/9 3:56
自らを脱ぐ服部 剛917/12/8 23:59
小さな箱217/12/8 23:22
虚空の端で文字綴り屋 ...217/12/8 22:41
0.1ミリメートル未満の心のらさんきち117/12/8 18:45
あなたのなまえ中山 マキ217/12/8 10:31
20171208_work0000@poetryNaúl117/12/8 9:06
ひとつ 聞こえ木立 悟217/12/8 9:00
今だけzenyam...017/12/8 8:54
鶴橋からの便り鶴橋からの便...017/12/8 6:16
少女1000人分の問題平井容子217/12/8 2:29
コマノヨウニ坂本瞳子017/12/8 1:33
哀しみの行方017/12/8 0:37
言葉にしたいこと100選マリア・ブル...017/12/7 23:56
クリスマスツリー017/12/7 23:19
先週の火曜日にTAT217/12/7 19:54
宗教善悪。moote017/12/7 18:24
反抗期zenyam...017/12/7 15:46
階段の桜クロヱ017/12/7 8:13
ふるる3*17/12/7 0:05
ネバネバした鼻くそ花形新次017/12/6 22:06
ある風のソネットただのみきや3*17/12/6 18:03
20171206_work0000@poetryNaúl017/12/6 16:51
穴を飲め!moote017/12/6 11:49

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