二年前、あの戦争が始まる日、
きみは真正面から語った。
むかしから知っている街の
夕暮れ時、
真っ赤に染まらないコンクリ壁の
向こう側の街で、
きみの言葉が世界の幸せを奪ったの ....
どっくん どっくん どっくん
どっく どっく どく どく
どっ どっ どっ どっ どっ どっ
どっ どっく どっく どっくん…
どっチッ コッくん カッチ コッチ
カチ ....
香辛料で必要以上に
欲を満たす食べ方より
薬になるような
からだにいい食べ物を
シンプルに調理して食べる
それがいちばんの食べ方なのだそうだ
夜空いちめん星の絵 ....
感情は
その人らしさ
感情は
魂の泉から涌き出る
感情は
人に不安を与える
感情は
人に安心を与える
感情は伝染する
さびしさを一個に丸め
見えない屑入れめがけて放り投げた
その度に外れる
さびしさは埃のように立ち上ってくるから
毛玉のようにまとわりついてくるから
いっぱいになって辛くなったら
コロコ ....
法律の抜け道というものは
必ずあるようだ
会社で残業ができなくなったので
自宅での残業が増えたと言っていた
法律と抜け道が
いつも競争しているかのようだ
いきよ
いのちいっぱいいきよ
いつでも
ゆうきをおもいだし
なにかをまもれ
つみかさねてつみかさねよ
そしてだいじなとき
それをおもいだせ
たいだのこえはいつも
もっともらしいも ....
厚手の
ソックスで
蒸れた
足指の間
沈黙
(か、ゆ、い)
ふやけた
皮膚の下に
流れる
体液
水虫の
水
掻いた
指を
嗅ぐ
ジュクした
....
少年の勇気は無知と純のどちらだろ
まるで数万羽の鳥の群れが
クジラの骨でできたイカダにのって
星よりは遅く風よりは速く
目まぐるしく黒波を立てて旅にでる
教会の時計が ....
ピントを合わせる
とても不自然な動作だ
眼鏡のレンズを通して
焦点が合うのが分かる
疲れを感じる
煩わしくもある
眼鏡がないと
ボヤケたまま
どんなに意識しても
明瞭 ....
きおくの部屋できみが笑う
季節は裏返る
陽が
さざ波のように影を揺らす
金色の檻が
反射して 部屋じゅう
光と 光でないもの すこしひかるもの ひからないもの 暗いもの すこし暗い ....
火を盗ってきたから
ここで炎が燃えているのだと
プロメーテウスは言うのだけれど
プロメーテウスはおバカさんだから
火から離れて星を見ている
もちろん星はたいてい火なのだけれど
そうじゃ ....
窓掛の向こう
夜の闇の中
不意に風が雄叫びを上げる
想像してさえいないのに
身震いを覚え
窓辺を避ける
胸をざわつかせないよう
部屋をいつもより温かくして
なにごともなかったか ....
昨日か
一昨日の夜
星をみた
きれいだった
それをさっき思い出した
なぜだかわからない
白いゆりの花を飾った夜
父の遺影は
より優しく穏やかに見えた。
「きれいな花だ。」と
喜んでいるように
私の心が感じ取ったのでしょう。
台座に置いた骨壷の箱が
明かりを消したはず ....
君には とっくに
わかってることだよ なぁ
脳髄が八丁味噌となって
発酵し 腐敗しかけている ことを
空虚となった 胃袋のなかで
そぅだ
老いは老いでも
北風に耐えてる
....
雪が密度を増す
白の重ねに滲む陰
朝は指先すぐ
声は遠く流される
赤ん坊の目蓋の向こう
海に架かった黄金の橋
糸屑のように燃えて
光が厚みを増す
白は静かに湧き上り
冷やかな ....
夜の音が聴こえる
美しい音色だ
そのつららが砕けるような音に聞き惚れる
夜の音は小さな紫色の花をつれて
道に溶けている
大きな音と足跡の形
紫は紫色の花を見上げてやがて紫色の花に飲み込まれ ....
信用というのは
やっぱリ紙ベースでしょう
暗号は解読するものではなく
紙から心で読み解くもの
仕事というのは
やっぱり人ベースでしょう
AIでこなせるものを
愛とは呼ばない
夢 ....
学校は
知識は教えてくれるが
自分の欲望との向き合いかたは
教えてくれない
これは
人として生きていくうえで
とっても大事な切実な問題なのに
学校でも家庭でも誰も教えてくれない
さらに ....
素直に生きる
シンプルに考える
ありのままを感じる
日常生活を楽しむ
心から幸せが湧き出す
考えすぎて
現実を複雑にしたり
迷路にしてはいけない
迷路になれば何が何だかわか ....
僕は僕の書斎でもうしばらく忘れ去られていた小箱を眺めている。
小箱の蓋には何かで削られたような痕が残っていた。
その時、ふっと風が吹いた。
壁に架かる絵画の中で少女がブランコに乗っ ....
やさしさを少しと
きびしさを適度にまぜて
コーヒーカップの中
白いミルクの渦のような
小さな宇宙を少しと
大きな腕で抱きしめて下さい
わがままを言うときもあります
驚く ....
世界には無意識の情がある
それは死とよく似ている
よく似ている、と書くと別物のように思われるけど
情は死だ
光が当たるか
闇に染まるかの違いでしかない
同じもの
人間のテーマは
....
夕闇が頬張る曇天
無音の圧迫
うるさい
堕落しはじめた桜の花
無音の連打
うるさい
放棄された母の神殿に
散らばった音楽
うるさい
背伸びした指先が
神の逆鱗に触れる
....
何か見える?
いや何も
でも何かを見てるでしょ?
そうだね
どこまでも続くこの海の向こう?
そうかもな
本当にこれでよかった?
遺言だから海に還すって
そうね帰ったんだなって感じるわ
....
林檎くらいしかない
君に渡せるものといったら
それは詩でできていて
内側を列車が走っている
よく見れば車窓には
いつかの君と
いつかの誰か
そしてみんながカムパネルラだ
一人の夜に光を ....
羽生はやっぱり大したもんだ
時節柄、羽生について
聞かれることを予測して
完璧な答えを用意していた
そして、その羽生も
怪我上がりなのに
完璧な演技を見せてくれた
是非ともこのまま
無 ....
シャンデリア
空のにおいが
なないろの真珠になって
くもの糸にきらめく朝、
なつかしい音楽を
聴いた。
それは
くさむらか ....
死なない詩を書きたい
だが同時にそれは雨風にさらされる
道標の立て札と同じだ
徒花だろう
かつて戯曲の事をそう言ったのは
鴻上さんだっけ
寺山さんだ ....
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