半分空(す)いた駐車場が
静かです
風がむやみに
花粉を飛ばしてる
陽射しが細かく崩れて
足元で少し波立ってる
僕たちはようやくの役割を終えて
出口のところで小さく背伸びする
明日 ....
崩れかけの看板も
煤け切った駅も 皆罪深きもの
何とも形容し難いそれぞれが しかしながら
一つの輪郭を描き 走馬灯の如く流れ消える 車中
僕は消えてゆく
温かな望みを咥え 1本のタバコ
....
散らかった資料や曖昧な指示が
電池を抜くまで止まらない玩具を連想させる
加速度的に進むと思っていたわ、未来
こんなところで眠っていたのね
何百ものカメが右往左往している
あの子の痛みが原 ....
「投擲、これ能うべし。」
宇宙の暗さから逃げまどう風 蚊帳の内外なる夏期休暇
もがれた鳥の足 恋人の老いた指先
明日から剥離した今を
夜半
突きつけられ ごっそりと、にやつく。
....
こう寒くては
昨日も今日もあったものじゃない
ヒーターのスイッチも加減の憂き目に遭う!
私事を語れば少しく
時間に及ぶ慣わしが 峠の冥さを補っている
「時間愛?」
音を立ててパジャマに着替 ....
桜がことしも咲いてしまう
つまらない年中行事だと思おう
そう思わないと惨めだから
あなたは全然あってくれない
海ふかくもぐりこんでは
たまに息継ぎしにくるだけだ
....
丸い小窓を抜けたなら
まぁるい形になるだろか
四角い小窓を抜けたなら
しかくい形になるだろか
まぁるくしかくくなりながら
眠る赤児のくちをぬければ
どんな形になるだろか
そこにい ....
折りたたみヌード・マンよろしく
動物みたいに儚くて痛々しいオレ
改札口で踊り出す
テクノでドイツで
暗がりの公会堂で
たーちゃんと踊る
折りたたみヌード・マンよろし ....
わたしたちは 東京で べつに
憂いもなく であって
金を稼いだり 体をすりへらして
もちよったり
平成を 聞き飽きたり しなかったし
あらゆるぜんぶ それがあたりまえって思ってたし
べ ....
雨が降る
花粉が減る
加齢臭が消えなかった
国会議事堂はどれだけ臭いのだろう
政策判断に影響がなければよいが
春の白い花があざやかだ
もうすぐ死ぬから
ご ....
999の純度の人が
666の悪魔になる
666に突然反転するのではない
333の希望を失ってた果てのことだ
999のピュアさを保つのは困難だから
666になる前に希望を取り戻そうと
....
ずっと
自称詩人なんて
いないと思っていた
いて欲しくなかった
そんな私は
痛々しく生々しい現実から
目を背けていただけの臆病者だ
4月の
まだ冷たさの抜けきらない
岬の風に吹か ....
枕は白い
消しゴムのように
青い瞼を
ぼかしてしまうよ
体温だけが
夢から続いて
寝返りを打つ度に
感じている
着替える前の
パジャマが心地よい
差し込む
光の中で笑 ....
いつだったかな
ベッドの中で
嫉妬について話したことがあったよね
ぼくは嫉妬なんてしないよ
って、あなたは言うくせに
ほかの人と飲みに行く話をしたらさ
いつも黙っちゃう
....
なにかが少し違えば、一緒にいることはなかった。
きみと出会わなければ、ぼくは他の誰かを好きになっていたかもしれない。きみも、他の人を好きになっていただろうと思う。
きっとふたりとも、それぞれ別の場 ....
暖かくなってきた
梅が咲いた後
桜が咲き始める
一つ開花宣言が出されると
次々と全国へと広がる
日本人は桜が好き
みんなが集まって花見する
今年の開花宣言は
去年よりも ....
心にも闇はあるらしい
顔はヘラヘラ笑っていても
心にゃ真っ暗闇が立ち込めて
雨もざぁざぁ降りまくる
心にも炎がめらめら立ち上ぼる
火の見やぐらをよじ登り
思いきり鳴らせよ
はんしょの ....
環状につらなった日々、
一日をくぐりぬけるだけの夜は
きっとぼくの忘れてしまった
大切なことの影法師たちだ。
明滅する日々に目眩いたぼく。
かつては天を仰いで待っていた。
変わらず ....
飲んでもよい水なのだろうか
川辺の花は
瑞々しい
夢が夜霧に濡らされて
私に指が生える頃
花を摘むのが
私のしごと
花を摘むのが
私のしごと
舟が渓間をぬって
流れ ....
私の頭は
外気に触れてちらちらと翻る
爬虫類の舌だ
今にも卵を孕む
昆虫の膨らんだ腹部だ
あるいは地面を蹴る
鳥類のとがった足の先
あるいは餌をついばむ
鳥のくちばしだ
草地をまさぐ ....
言葉に与えられている無限の力
なのに
言葉に素直になれない人たち
朝
おはよう
言っても
おはよう返せない人に
見せてあげたい
鏡に写してその顔を
くだらないお喋りはできても ....
キのせいか
ホザキたくなる
何とかピストルの歌なんて
サイトウテツオじゃないかって
♪サレドー ワタシノジンセイハ
はい リピート
そうですよ
ないてわろうて
すいたは ....
01位:コンゴ 18.00cm
02位:エクアドル 17.78cm
03位:ガーナ 17.23cm
04位:コロンビア 17.01cm
05位:アイスランド ....
不揃いな爪先にこびり付いた
黄色い花弁がひとひらり
僕は思い描いた僕にはなれなくて
捻くれた太陽に、ハローハロー
熱したマンホールで乾かした水着が
君の脇腹に食い込んで
波打ち際の求愛ダン ....
その場所には五人の詩人がいた 皆その瞳に
あやしげな緑色の光を宿していた とある緑
色の錠剤を飲むとそれが効いているあいだは
瞳がそんな風に光るらしかった そしてとて
もいい詩が書けるらしかっ ....
梅の花が好きな人は
ひとりに強い人です
でも
もうすぐ東風が吹く
この季節には、いつも
ゆらゆらと降りしきる
窓の外の雪を見つめながら
梅が見たいと言ったあなたの
声 ....
海のかたちがある。
水を蹴る一枚のうすい尾ひれがそう
波に浮かんだふくよかな船体がそう
同じく、
空のかたちがある。
土のかたちがある。
宇宙のかたちがある・・・
〈美しい〉という現 ....
パジャマに血が滲んでいる朝は
なぜか少し早く目覚める
眉をしかめシーツを確認する
空は綺麗だ
*
わたしを好きと言う
その唇が
おどけにも見えるし真面目にも見える
アイスコーヒ ....
今や
位置関係は
引かれたコードの
対角線付近に存在している
計算外の長さによって
コードが引かれている
左右の印象
視線角度による
高さ関係
ボックスを中心とした
ケーブル配置
....
てるてる坊主と相合い傘
うっかり雲が太陽を隠す
しょげた背中が濡れている
この道の匂い、土の匂い
季節外れの雪が降り
繋ぐ手が寂しく冷たい
門出を晴れにできなくて
ごめんと泣いた君だ ....
954 955 956 957 958 959 960 961 962 963 964 965 966 967 968 969 970 971 972 973 974 975 976 977 978 979 980 981 982 983 984 985 986 987 988 989 990 991 992 993 994
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