あなたは少しだけ震える声で
言葉を世界へ解き放っていく
それは遠い未来の記憶だ
空のこと、風のこと、涙のこと
夕焼けのこと、無くした恋のこと
あなたが生まれた朝のことだ
そんなことは無 ....
転
転
転
回った先に
円
線
ペン
あなたの愛する実験が
ステレオ越しに聞こえてる
転
転
転
回った先に
ペン
線
円
あなたの愛する実験が ....
名誉のために戦え
といわれ
病を患えば
病と闘え
といわれ
いわれた本人も
「私にゃ乗り越えられぬ
壁などない」
といって
戦う気満々
まるで選挙前の
鞍替 ....
ヘッドホンで蓋をして
全世界にお別れをする
頭の中で騒ぐ感情を
小さな機械から溢れる盛大な音に浸して
終わりのない映像が生まれる
目を閉じるほど音が、風が、匂いが
まず頭を包み ....
空気穴を
塞ぐ粘土質の
呼吸が捲れる
酸素を燃やすマグマ
ジクジク腐る肉呼吸器
干上がった産みの恒星
産道が爛れた黄泉の階段
燃え続ける内核が浮上する
サテライトダークネス
意味はな ....
「モラトリアム」
貝殻の中で
海の響きに耳を澄ませていた
澱んだ温かさの中で
海の響きは一筋の救いのよう
澱んだ温かさの中で
貝殻の砕ける日を待っていた
....
、だったら何が
かたくなに追跡し続ける
エネルギーは太陽電池
発熱
炎が
軋轢が薄荷臭
爽やかにいまいましく
ふりまく道徳
倫理は絡まっている
好ましいものだけの世界
吐き気がする ....
その店は
聖なるものを売っている
行けばすぐわかる
店の奥から
神々しい光が溢れているから
価格は無料
望むなら誰でも
聖なるものを
受け取ることができる
けれども開店以来
買い手 ....
今日歩む道、暖かく
急な変化に神経乱れ
沸き起こる不安感に
吐き気を覚えながら
垂直に見上げる空の青さ
半球描き何処までも広がり
遠い遠い記憶の余韻、
胸奥から懐かしく響いて
私は進む ....
私達って毛細血管の一部だよねって、帰結する。心臓の毛細血管だよねって、帰結する。私達って全然違うのにねって(笑)
ありきたりだけど、出会いのきせきって、普通じゃないから、普通を探して、一般論に、 ....
戸棚のなかには古く硬くなりはじめた
フランスパンに安いチリ産のワイン
書きかけの手紙はすでに発酵し始め
こいつはなんになる? 味噌でも醤油でも
ない、カース・マルツ? 冴えないな
フォル ....
世界はいつだって
出来上がった何かをなぞっているだけだから
やつらの真似をするのはやめておけ
前に居た誰かと同じになってしまうから
お題目を鵜呑みにせず
ひとつひとつ自分で考えて
自分 ....
いつか真夜中に犬たちの遠吠えが
飛び交っていたことがある
あれはいつだったか
野良犬というものをいつからか観なくなり
町はひどく清潔で余所余所しくなった
リードに首輪、犬たちも主人により ....
わたしは空を飛び
空を飛ぶわたしを俯瞰する
わたしも地上を俯瞰するが
だれも空を仰ぎはしない
口もとのさざなみに
ながされてゆく自我
わたしもわたしを掴めずに
意識だけが肥大する ....
乾くことのない水滴に
静かに静かに築かれる墳墓
月の動きを
見つめている
後ろに手を組んだ花
折れた櫛の先
人々は憤り
道に夜が来る
霧の雪
鳥居 ....
頭が痛い…
だれの!?
自分の。
なんで!?
まぁ…寝不足。
どこで!?
自室。
ほんとに?
本当。
いつ!?
今。
どんなかんじ!?
ズクズクする。脈 ....
窓の上半分あたりに太陽があるはず。カーテンを全開にしてしまうと、ノートパソコンのスクリーンが読めなくなってしまうので、半分だけ遮光カーテンをひいてある。
この季節、西日に染まる部屋にいれると贅沢 ....
失うことここで
そう喪失を得て
3と7の鬩ぎ合い昼と夜の
揺らめく結び目シルクのワルツに不規則な鞭を入れる
朝顔たちの禁欲の裂け目から
積み重ねた箱の中の比喩は脚の多い生き物がマネキンの
....
時間を超えて漂着した色たちが
その源流の声を携えて
いま空に向けてかすかに響いている
遠くへと失われた若さが
近くへと再び芽吹いている
そんな雨だれの日々に
もはやすべてが分け与えられ ....
ひかり ひかり
青に 眩み
光 光
人は 歩む
ひかり ひかり
大地 廻り
光 光
人は 進む
それは街の上から
地下深くに沈む命の集合体。
世界は光から闇へ帰っていく。
街の中心を大きな川が流れ
私たちと今日が抱き合いながら
世界に輝く。
その深き夜
ぼくたちは
この世界に巣食う
この世界の地の底を這いまわる
ふたりっきりの
蛇なのだと自覚した
それからぼくたちは
かつてよりよく知っていた幸せを
....
色鮮やかな喧騒の街で僕は一人不安を抱えていた。
あらゆる期待は裏切られ、西も東もわからない。
不幸の面倒を自分一人で抱えているような錯覚。
これ以上は無理と分かっていても心のどこかに ....
日曜の朝っぱらから
くだらねえこと
書き込んでる暇があったら
自分で味噌汁でもこさえやがれ
おまえらのクソカキコに
決定的に欠けているのは
日常性だ
普通に働き暮らしている人の習慣だ ....
たとえ
お互いの間に精神的な愛情がわかなかったとしても
男と女が一つに重なる夜はけしてめずらしくないよ
たとえそれがゆきずりの一夜であってもさ
心なんて邪魔になって
体に押し退けられてさ ....
待合室でテレビを見ている。様々に体を病んだ人々。肩。頭の中の狂い。テレビではスポーツ選手の病のニュースがとめどなく流れている。ペットボトルを傾けて濁ったカフェラテを飲む。喉の奥に甘い液体が流れていく。 ....
私は
詩人になりたい訳じゃなくて
私は
私の吐き出す
言葉の糸をよりあわせて
何処かの
知らない誰かの
心の
その
奥深くに
垂らしたい
だけなんだよ
私は
詩人なんて
....
高速バスの窓辺から 風景は切り刻まれ
囲まれたインターの隙間や綻びを見つけてバスは逃げ切り
トンネルで安眠を貪り 気がつけば
高架下には貼り付けられた灰色の街と
名札のついた背伸びしたがる顔の ....
うつむきながら 一番奥に座っている
うつむいたまま バスと一緒に揺れている
ノートを隠しながら ペンが走る
紺色のプリーツスカートの
大柄な女子高生が一人
堂々と見せられない一生懸命と闘 ....
昨日からそんなに暗い顔してた
陽も昇らない朝の時間
玄関出る時
お尻ポンと叩かれて
歩幅が広がったと感じる程
足取り軽やか
気持ちも軽やか
....
954 955 956 957 958 959 960 961 962 963 964 965 966 967 968 969 970 971 972 973 974 975 976 977 978 979 980 981 982 983 984 985 986 987 988 989 990 991 992 993 994
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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