バスから降りた途端
ざあーと襲いかかるように雨粒が落ちてきた
薄緑に茶色のフリルのような模様の傘を急いで差して
目の前の喫茶店へと一直線に走った
大きなガラス張りの洒落た白い喫茶店の
ギシギ ....
むらさき色の空の下
ふたり月夜で手をつなぐ
優しさなんかじゃ測れない
おおさかカルチャーストーリー
ハッピータイムを超えるなら
黒い壁でも越えるから
ファン ....
海を知らなくても森が見えなくても
私は生きていける
海を知りたいのなら人に聞けばいい
森を見たいのなら見えるところまで
人に連れてってもらえばいい
私は空の青さを知っていればいい
私は何も ....
どうして混乱した人たちの中にいて、次の道は開けるのだろう?
どうして私をここに閉じ込めた父母は毎日家で楽しくテレビを眺めることが、出来るのだろう?
どうして私はスーパーで二年働いた過去があるのに作 ....
今だ眠れる
わたしの奥処から
ぶっとい光の束
雪崩れ落ちて来る
時 切り裂かれ 、
張り裂けてしまう
胸の軋む音
響き渡り
律動する
無数無限の
純白の生糸を
織り込 ....
故人の手紙を何度も読み返しては
そこから滲み出る慈しみに
自分を抱きしめさせて
水曜日
逝ってしまった時の空気が
毎週巡って心を冷やすのを
線香一本分の煙で温める
繰り返す
毎 ....
先生にはじめてお目にかかりましたのは、もう十年ほども前のことになりましょうか。ユリイカの新人に選んでいただいた年のことでした。場所は、新宿の駅ビルにある PETIT MONDE という喫茶店の中でし ....
31歳らしい。
なぜか今15∶41分だ。
誰かは怖がってますねこの世界を。
はいはい、あなたにはムリですから
さいなら。
若いだけで許された罪。
まあ、あの子はね。
何を ....
(やけくそ氣味に詩ウタへる)
涅槃でしつぽり
僕たちはヤる氣まんまん
いつか外の世界を見たいと
きみは云ふ- 猫のやうに
その末が斯くなる苦界だ
僕たちはのたうち回る術を知つた
....
濁った空の下
確かな職もなく
行き場の無くなった人々がカラカラに乾いた精神(ココロ)を持て余し
ただ、何の希望も見い出せずにその場限りの生活を送っている
彼らのたったひとつの持ち物はコイン ....
一平に
灯の入るころや
さゝめ雪 渡邊白泉
きみの風邪が伝染る處に
僕は寢る
人戀しいからではなく
確かめたいのだ
傳達能力を 僕たちの
情慾を
コンビニのをばさん(と云つて ....
伊藤桂一に-
心のなかで
グッジョブサインを出す
愛は止め処もない
私は貴女に會ふ為
の全ての条件を滿たした
だうか明日も明後日も
私の幻影を見て
晝の月を
思つて慾しい
....
○「趣味の弓道」
もっと楽しむことをモットーに
昇段も大会も関係なければ
もっと楽しめばいいんだ!
連盟に加入せずに
弓道そのものを楽しめばいいんだ
煩わしい人間関係も連盟からのさまざまな ....
水分を含んで少し重くなった衣類のカゴを片手で持ちながら
スリッパを履いて縁側に降りたつと
低木の緑の陰から一斉に黒いものが飛び出した
喪服を纏った蜻蛉だった
体にまとわりつきながら飛び ....
あの人に嫌われた
あたしの涙は
どこに捨てれば
いいのかしら
何も見えない
表通り
あたしを包み
降りしきる
牡丹雪
飛び出したのは
いいけれど
行く当ても
見当たらない
....
なにものかを
目指す意志の営みの
日々の終わりに疲労困憊し
今在る自分を見切り諦め切り
この自己欲望の世に
今だ魅入られ生きて居る
その深さを推し量りつつ
自らを見入れば、
もう ....
喫茶店のカウンター席で少し苦味の強い珈琲を啜りながら辺りを見回すと
カウンターの真上一直線に吊られた細いステンレスの棒に
ドライフラワーふた束が仲良く並んで吊り下げられている
そしてそれらに並ぶ ....
寒い夜の自画像が浮かんで
寒い夜だから
と
グローブを思い出して
今
令和だと
・・
あれ?
ああ
寒い日が続きま ....
忌まわしい過去を刻んで
狂おしい夜に汚れる
一瞬のかがり火も消え
ひとりだけ黎明が好き
朝起きた目覚めた恋情
どぉしてもキスをしたいの
忙しげ君の早朝
笑うほどふたり寂し ....
風景が振りむいた
きりきりと ただ一度だけ
冬の 椀の 上
木立があった
冷えた池も あった
あなたが いなかった
振りむいた
震えた 溢れた ....
黒い夢だけを追いかけ
やましくて下を向く夜
まぼろしの水を飲みたい
まっしろになれる冷たさ
胸の花風に吹かれて
すこしだけ泣きそうになる
馬鹿みたい凍るこころの
しろ ....
日暮の空は劫火
暗い雲で煙り
雨を予告していた
あなたが乾いた唇
開いた途端
どうしようもなく土砂降り
とびきりの笑顔
雨に打たれ
化粧が崩れて歪んだ
雨に紛れ
こぼしてい ....
愛は尿を大切にした神だから
それはこの日本で大切なんだ
私たちってどこだろう
あの道を歩き続けるならどこへゆく
アメリカか? それとも貧しい国か?
随分平和だね、仕事すれば? ....
今度はどんなうたをうたおうか
三時を少し回ったばかりの鴨川のベンチで川の香りをかすかに嗅ぎながら
風に揺らされたまま少し汗ばむ額に張り付く前髪かき揚げ
ごぉーごぉーと唸る白い水飛沫をみながら
....
だうでもよい事ですが
私は喧嘩は買ひません
一切の賣買を已めたのです
詩も賣りません
稿料は「お禮」と書いた
封筒に入れて渡して下さい
これは内田百閒の眞似なのです ....
最近何聴いてる?
と問はれたら
80年代のアメリカンロック
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースとか
つて答へる
今しがた彼らの『FORE!』と云ふCDを聴いた
¥100-で買つたのだ
い ....
○「携帯トラブル」
妻「どうしてすぐに出ないのよ!」
夫「運転中だよ!」
妻「どうしてすぐに出ないのよ!」
夫「充電切れだよ!」
妻「どうしてすぐに出ないのよ!」
夫「トイレだよ!」
妻 ....
夏の暑さを、許しなさい 夏は、暑いものです
冬の寒さを、許しなさい 冬は、寒いものです
虫が鳴くのを、許しなさい 虫も人と一緒 お互いを求め合うものです
雷が鳴るのを、許しなさい 雷は電力になる ....
傾げた頭の中で喀血する自我、途方も無い明滅の中で見る闇の圧倒的な密度、発電機の唸りのようなわだかまりが反響する時、鋭角な四隅の中心で巻き起こる直感の渦、俺は時々肉体の存在を忘れる、気がふれるほど反 ....
ぼくは、聞きたくなかったよ。
そんな捨て台詞。
でも、だって、とか言い訳なんかいっちゃだめってことも、わかってるよ。
あきらめない、ぐちらない、できるまで、やりつづけるのが大事なんだって ....
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