両耳にさしたイヤフォンで今
世界を閉じて音楽を浴びる
君は一人じゃないと歌えるのは
その人がとても幸せだから
カーテンを閉めた
孤独の窓には影が映らずに
双子のチェリーを食べた僕に ....
天使だって、
死ぬんだ、って。
それは、
凍りついた川の岸辺に
天使の肉体がたどり着いていた。
なぜか、
人が、
人の心を、
疑い、
恐れる、
荒野の街の、
夕間暮れ。
....
たとえ愛情の持ち合わせがすっからかんでも
財布に現金とカードが入っていれば
ウキウキ気分
それが程度の低い人生だと言うなら
高い人生って何だよ
俺だって金に困っていなければ
美味いもの ....
生まれ落ちたらおっ死ぬまで
食べて寝て泣いて
学校行って遊んで
学んだりサボったり
好きな子ができたり手を繋いだり
イジメてみたりイジメられたり
分からないんだなぁ
就職して ....
誰かが誰かを呼んでいる
しきりに名前を呼んでいる
しかし
その声は辺りの喧騒にかき消されて
落日の空の彼方に吸い込まれてしまう
なにも知らない子供らは
何者かに
何処かわからない遠く ....
古ぼけたオルゴール
今じゃどんな音楽を奏でていたのか
誰も知らない
時代に取り残されて
ホコリまみれになった君は
わたしによく似ている
今のわたしに
必死にしがみついていた
で ....
もう夜にも飽きたよ。って髪を切りながら
本当はこういうふうに使いたかった体、水槽の金魚
たとえば土曜日、
湿気ったスナックと紙ふうせん
わたしの語尾はあなたとくっついちゃってさ。
....
夜に想う
食べ物を想う 何を食べようか
酒を想う 何を飲もうか
酔いを想う 何の酔いか
夜に想う
生活を想う 生きなければならないから
人を想う 死にたくないから
未来を想う 生きて ....
訪れる
時はじんわり
湧き出づる
その時わたしはオレンジの
奥処の懐かしい陽に照らされ
生きている、生きている
くっきり浮き立つ輪郭と
物という物が発散する
確かな響きに包まれて
活 ....
日陰に隠れていた
雪の子が見つかり
陽の下に散らされ
きらきらきらきら、と
子どもたちや猫たちの
軽やかな足音と踊って
あの空に昇っていくよ
だれもが春めくなかで
ひそやかにひ ....
晴れ時々嘘をつき
君も嘘つきで僕も嘘つきで嘘がドシャ降り
傘を忘れたからそれを軒先で眺めてる
君のためとか誰かのためとか
人のためだという嘘はスパイシーな隠し味で
ビターな味は好きだけど
....
広島への原爆投下で
多くの在日韓国人、朝鮮人が死にました
死なないまでも
原爆症で苦しみました
(今も苦しんでいます)
日本人は
そんな在日韓国人、朝鮮人を
韓国人、朝鮮人であるからと
....
朝、乳首に生えた、
みっともないちぢれ毛を剃ろうと、
何も考えず、カミソリの刃を当てたら、
出血してしまった。
あまりにも馬鹿馬鹿しいので、
妻にいつものように馬鹿にされても
....
Wi-Fiは
いつでもどこでも
私のそばを飛んでいて
こんな自称詩人の私の
嬉しい気持ちも悲しい気持ちも
分け隔てなく伝えてくれるから
私、見えないWi-Fi
ううん、Wi-Fiさん ....
自称詩人は
ハンドルネームがつまらないし
センスがない
(私のも張形チンチンを普通に
変化させただけの平凡なものだが)
私に言ってくれれば
いくらでも名付けてあげるのに
例えば次 ....
縁為しのシンメトリーを泳ぐ
底無し沼よりは ちょっと浄化された海
魂の隙間から そっと漏れる光を
待ち望んでいるかの様な 青
それは 儚い
少しばかりの四方山話に耳を傾けて
鱗 ....
怒りが沈殿している
叫びが封印されている
呪いといえば
そうかもしれない
爆破してやる
暴走してやる
叩きつけろ
怒りを、叫びを
そして呪いを
呪 ....
浮かんでいる言葉をつかみ取り
並べたり、眺めたり、呟いたり
日常が絵になり詩になる
それが、ミミズが這っているだけでも
カラスが鳴いているだけでも
おもしろい
詩を死と言ったり
....
何がいけないのだろう
何が咎められるのだろう
信じていればいいではないか
自分を、他人を、何かを
「これでいいのだ!」
とバカボンのパパは言い放った
これでいいのではないか
....
一枚の写真が時を止める
二人がせーのでピースを出して
三年後の未来を照らすような
四季の途中で折れてしまった角を
五回舐めても戻らない形が
枕の下で静かに眠ってる
押し花みたいな夢を広 ....
寒イボの立つ 色ボケです
言ってくれれば すぐにやめます
いつでもお声掛け 待ってます
三百六十五日 お返事楽しみにしてます
毎日お宅の鉢植えに アンプル刺したくてたまらなくてやめます
餡か ....
ああ、できれば
わたしだってもっと若いころに
もっと感性ギスギスしていたころに
こんな風に
詩作とか
おこなっていればなあ
学校にだって
通学路にだって
いきつけの本屋にだって ....
呼ばれたむかし
そんなことも
なかったけれど
なぜか
悪者と
呼ばれていたわけは
わからない
わからないけれど
みられる熱い
まなじりだけは
ほおを刺すように
感じら ....
光に
見捨てられても
光
電車とバスを乗り継いで
小川に沿って歩くと
土と石と木の古い家屋が見えてくる
あそこにおじいちゃんが住んでたの?
ええ、そうよ
埃を掃き出し
家の換気をする
ポンプの電源 ....
宵闇に揺れる 高速道の灯りよりも
大好きな瞬間が訪れた
巨大なビルディング
斜め上から見やるには
小さな蟻の巣にも似た鐘状
ダイヤモンドよりも
美しい煌めきを問いなさい
空白 ....
脳がすかすかになって
狂ったように見えるから
狂牛病というらしい
何でもプリオンとかいう
たんぱく質が原因で
牛に牛を食わせたことで
感染が広がったそうだ
しかし、よく考えると
狂 ....
「黄色い傘」
きいろい傘が咲いていて
わたしのうえに 屋根になっている
かさついた
この指は
皿を洗い刺繍をし文字を打ち
自由になりたくて
書いていたはずの文字に
とらわれ ....
曇天の下、
足早に通り過ぎていた街並みが
ぱたんぱたんと倒れ出す
書き割りの如く呆気なく
次から次に倒れ出す
後に残っていたものは
果てなく続く大地のみ
俺は ....
黙って手の指を見つめる
いかにも繊細すぎる指が伸びる
まるで毛細血管のよう
心も考えも何もかもが細かく
脳のシナプスのように連なる
見えない何かに怯え
聞こえない神の声もキャッチす ....
939 940 941 942 943 944 945 946 947 948 949 950 951 952 953 954 955 956 957 958 959 960 961 962 963 964 965 966 967 968 969 970 971 972 973 974 975 976 977 978 979
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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