星降る夜に

 思い出になったはずの

 記憶がよみがえる

 後悔というよりも

 自分の情けなさをかみしめる

 あの時電話をしておけば

 いつもと変わらない君の笑 ....
空の青がとても悲しくて
黄色い銀杏の葉が飛ぶ時を待っている
中庭に降り注ぐ陽射しは眩しくて
{ルビ眼=まなこ}を閉じて五体を開き暖をとる
ときおり吹く風は透明な北の便りを運んできた

午後 ....
渋柿の皮をむいた
連れ合いは包丁でぐりぐりと
私はナイフでちみちみと
とにかくたくさんの渋柿をむいた

ヘタのあたりに皮が残ってるまな板
なんてひどいと怒られてしょんぼりと
下手っぴいと ....
 何も言わない
 読点のような皿を洗う
 燃え終えた数本のマッチに
 年々似てくる
 僕の記憶

 日をうけて
 影になっていく 木
 振動する沈黙 かなしすぎるほどに
 決して ....
言葉なき歌を思い出し

いい年こいて中也にかぶれるなんて

・・

なんて文言も思い出す
潮の香り
冷たい風に吹かれ
波を見つめる

この海のどこかにいる
冷たくなって
もう体温をもたない
あなた

私は自分の掌の温かさに苦悩する

波音が浮かぶ思いを
寄せては打ち ....
○「死に方」
朝トイレでばつたり倒れて亡くなっていたおばあさん
夜風呂場で突然亡くなっていたおじいさんなどが
いらっしゃる
ガンは検査機械などの進歩などにより
早期に見つかる場合が増えてきた ....
殺しなさい! さあ コロシナサイよ!

詰め寄りこちら見上げる母の
醜く歪み震え迫り上がる顔、
せむしの如くひん曲がった背姿、

己が嘗て懐いた人の魂の肉に刻み込まれ





 ....
クリスマスは怪談の季節ですが
この国日本ではそうでもないので
お菊さんズはちょっと暇しています

お菊さんズのおねえさんであるところの
お岩さんは超然として
お正月にはまたお参りで忙しくな ....
朝の冷たく透明な空気を吸って
土手路を歩き
川面に浮かぶ鴨を数えたら
六羽が静かに泳いでいた
鴨鍋にしたら何人前になるだろうか
などと考えながらコンビニへと向かう

紫と白い小さな菊が寒 ....
ここは誰かの夢想した王国
映画のような風が吹き渡り
映画のような雨が降りしきり
誰かの残した夢が書割の奥

虹を越えてゆくオズより遠く
殺しても死なぬゾンビがにやり
殺さねば生きる吸血鬼 ....
空がめそめそしている
しんとした地上に届く前に
雨のにおいで予告
まもなく
ぽつりぽつり
ぱらぱらぱら
地上に剥き出されたものを
楽器に変えてパーカッション
 金の星の光 滴り落ち
 ひとしずく ひとしずく 

名も無き人に うた歌い

 響かせ 刻み付ける 自らを
 金の光の涙充ちて溢れ出し

寄り添い馴染ませながら突き放し

 一雫 ....
現在だけしか感じない 001


ルモンドの美味しさに
うつつをぬかしていては

僕たちの前に現れた
ペガサスは宙を駆け巡らない

紅葉シーズンの修学旅行 の
バスから降りた集 ....
そろそろと人間が影絵になる頃
通い路の柳がそのうでを
わたしのほうへ
やさしくのばす
はらっても
はらっても
しなやかなそのうでは
あきらめることがない
からめとられたら
わたしも
 ....
「家へ帰ろう」星空を見ながら、つぶやいた仕事場からの帰り道。深呼吸ひとつ。「久しぶりだな、こんなによく見えるのは」とまたつぶやいて、半分酔ったままで、大崎で見た星を見ていた。朝になれば、またいつも .... 樹 死者へこぼす涙

残さずことばを散らし

ぬれて光る 生の裏地

知ることで目隠しされ

唇で唇を封じるように

傷口から遠く

白紙は音を吸い

飛び去ったかたことを ....
 冬の石畳みの
 陽だまりを愛しながら
 時計の針で刻めない
 とおい未来から届く昨日を
 思い起こしてみる

 追いもしない記憶に追われもせず
 そこに立ち止まって
 年齢を重ねる自 ....
真珠を胸に抱きながら
旅立った彼女 、

ひたすらな走りの末自らの肉抹殺し

魂の静かさに至るため
この平面因果の次元突き抜け
昨日、みぞれ交じりの雨が終日降り続き、積った湿雪はさらに重く
あたりを一面の白さに塗しつけている

どこからともなく、なけなしの高揚した気持ちが芽吹いてしまい
はずかしいくらいの言葉を書きなぐ ....
草の根と息吹と
あなた、忘れていったね
飛行船の落とし物みたいに

剝がしたり叩いたり
転んだりしながら過ごした毎日を
何と呼べば良かったのだろう
丁寧だったり雑だったり
胡麻 ....
おむすび、
お出かけする、
にちようびの晴れた朝に、
握ってくれた、
台所の海のかたまり、
炊きたての、
白いゴハンの湯気に混じって、
海苔と塩の蒸せるような香りが、茶の間にまで活き活き ....
呪詛のような蔦に巻かれ、痩せ細る夢を見た転寝の午後、少しずつ窓を駆逐せんとする強い西日、動乱めいた夕暮れが背中まで来ていた、コークスクリューの風が吹く十一月の終わり、ベルベッドにくるまれた骨の身元 ....  雨のふる町がカーテンの向こうにあって
 ためらいがちな鳥の鳴声も混ざっていて
 徐々に推敲されている

 テーブルのコップを見る
 書棚の本を見る
 床を見る
 漂う 朝の成分
 ....
つまんない大人になったねって
こうしてつまんないって思いながら
何のための美味しい食事か
分かんないよね
私、私と
楽しく遊んだ日を作って
充実してるって言い訳
誰に対してか
楽しい、 ....
日曜日は雨模様
もうそろそろ風邪引きそう
変換器のないラジオみたいな
面映いこの心情の原因を探れば

何かが落ちた音で目が覚めた
そのまま寝ていると
雨も考えようですよと
言われてまた ....
夕暮れの中庭のベンチに腰をかけ
{ルビ鋼色=はがねいろ}の空を見上げると
鳥が矢印のような隊列を組み
還るねぐらを目指して
陽の沈む方角に飛び去っていった

病棟に戻り
やがて食事のアナ ....
何も降ってこない
そろそろ雨がたんまり降るのでも
たまには雪がちょっぴり降るのでも
きっとありがたいのに何もない

何が降っても文句言わない
カエルでもオタマジャクシでも
小魚でも肉のか ....
あなたと共に居ても
あなた無しで居ても
生きられないと
解ったから 、

私は今 独りで生きられる
まるで朝の連続テレビ小説
15分の枠に凝縮する
日々の時間の移ろい
現実はテレビのような起伏は少ない
静止画像に見えることもあるだろう
今日のダイジェストは
賞味期限切れの調味料を捨てたと ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
星降る夜に佐白光4*24/12/3 0:12
【病棟日誌】 冬のはじまりレタス10*24/12/2 21:08
おいしくなあれ【きょうのソネット】佐々宝砂224/12/2 20:36
何も言わない(2024.11.03)草野春心524/12/2 20:19
めもうし024/12/2 20:00
海辺にて6*24/12/2 18:46
12.2独り言zenyam...3*24/12/2 18:08
五行歌、にくしかなし忘れ得ぬ一瞬のひだかたけし324/12/2 17:55
お菊さんズ佐々宝砂124/12/2 7:40
散歩道レタス4*24/12/1 21:17
映画のような【きょうのソネット】佐々宝砂224/12/1 20:11
雨音424/12/1 18:38
詩想、金の星ひだかたけし624/12/1 18:04
現在だけしか感じない 001足立らどみ524/12/1 16:05
かよいじそらの珊瑚14*24/12/1 11:44
星待ちAB(なかほ...624/12/1 11:39
泥炭地ただのみきや2*24/12/1 11:01
刃物リリー11*24/12/1 9:42
五行歌、砂漠の薔薇(改訂)ひだかたけし4*24/12/1 8:41
雨も止んで山人12*24/12/1 8:16
知らんぷりたもつ12*24/12/1 7:09
おむすび本田憲嵩1224/12/1 0:48
bottomless swampホロウ・シカ...2*24/12/1 0:27
雨の朝の推敲(2024.11.02)草野春心024/11/30 22:03
素敵で素晴らしい明るい未来這 いずる224/11/30 21:24
日曜日は雨模様落とし子124/11/30 20:58
【病棟日誌】 寒空レタス5*24/11/30 20:55
降ってこい【きょうのソネット】佐々宝砂324/11/30 20:00
五行歌、感謝のうたひだかたけし324/11/30 19:49
小説5*24/11/30 18:38

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