さあ、とくと御覧あれ、なに、遠慮は無用だ、その辺の連中よりも、俺は見られることにはずいぶんと慣れている、もしもそういうことを気にしているのなら、君、本当に、少しも気など使う必要はないんだよ、特に関 ....
嘘みたいに大きな月が
贖罪の道を照らしている
荒野の空には
おびただしい数の戦艦が浮いていて
三つ編みのあの子が
鬱陶しそうに見上げている
撃ち落とされるたびに
きれいな虹が出て ....
夏を探して
蝉の声に踊れば
踊れば夏でした
七日の後に声は枯れ
日めくり秋にちかづけば
鳴いているのは蝉でなく
あれは鹿の子の笛の音
いいえ、それも夏でしょう
では秋はどこ ....
ズブロフカ、キルシュヴァッサー、カルヴァドス
コンロで焼いた手羽先はうまい
蕎麦と餅はわさび醤油で
焼きそば 「 お肉がないなら油揚げを入れればいいのよ 」
....
ブレーキがまだついてなかったに違いなかった
人間を制御するブレーキが
人前を憚らず
女のこの幼児が自分の下着の中に手を入れて触っていた
恍惚の表情を浮かべながら
若い母親は立ち話をし ....
海蛇は
叶わない愛なんて知らないって言ってた
幻の夜、
ボタンの落ちた砂浜に
砂の城がまだ崩れ切ってはいなかった
知ってる
紫の夜空に浮かぶ
白い雲が
地上に降り立 ....
千葉の空き地に良く似合うのは、
菜の花の笑顔にもにた黄色だが、
菜の花が終わった頃に、
ニコニコと群生しやがる、
オレンジ色のあのポピーの毒々しさが、
分譲住宅地には最も似合っている。
....
夢をつかめなかったけど
夢をつまんで生きてきた
夢をつぼみで終わらせて
夢のつづきで生まれるさ
しにたい
しにたくない
しぬしかない
花占いのように繰り返される
私を内側から溶かす呪文
唱えるたびに増えていく
細くて長くて赤いライン
決して消えない心の傷が
刻印と ....
煙草を吸わないコーヒー飲みはコーヒーの景色を味わっている。
カフェインの魔力への感謝が足りないのだ。
本物の煙草飲みは、煙を供え、カフェインに祈り、文章を描く。
岬には灯台があった
高さはそれほどないが、白く野太く、確かな存在感で岬にあった
灯台には灯台守がいた
彼は正しくは灯台守ではない
しかし、灯台に住み着き、彼は彼の守りたいものを守っていた
....
いつも
いつも
お世話になっていながらも
疎遠にしていて、ごめんなさい。
貴方が嫌いな訳じゃなく
....
5月だというのにもう
30℃だってね
そんな熱い日には
ソフトクリームが食べたいのです
幼子のように
ホッペをクリームで
グチャグチャにして
それを
画板がわりにし ....
祖母を助手席に乗せて島へ渡る。「死ぬる前に海が見たい」と彼女が言うからだ。高齢ということを逆手にとって(ぴんぴんしてるくせに)欲望を叶えたいとき祖母はいつも死ぬ前にというワードを足す。すいっちを押され ....
女の子が木に登って
何かを夢中で取っている
何を取っているの?
思わず見上げて私がそう問い掛けると
女の子は秘密を見られた顔をして
突然姿を消してしまう
木の下には麦わら帽子が ....
哲学は何も持っていません
青々と晴れている空は好きです
毎朝
仕事前に立ち寄るコンビニのレジの
可愛い女のこの
営業用スマイル
嫌いじゃないです
男だから
単純に異性には顔 ....
やはり予想通り
ゴールデンウィーク明けから
新生活に早くも絶望した
社会不適合者の投稿が増え始めている
京浜急行に飛び込む度胸はないので
クソ自称詩を投稿し
"今より他の場所 ....
気づいたら
私は
この地球の上で歌詠む人になっていた
星は
星の数ほど有るらしいけど
私は仮の住まいを地球上に選んでいた
のです
その時
私は大都会の一隅で
一人の男性にひそかな ....
ほんの小さな夢を心に描きながら森の小道を往く。
爽やかな透明な風に彩られた五月の朝だ。
たまにすれ違う人々に軽く会釈し、心で感謝する。
心にともしびが宿る、そんな瞬間を心待ちにして生 ....
朝が来ないので
ラクダに乗ってさがしに行く
週に二回くらい
行きつけの喫茶店に行く
決まったコーヒーを飲む
心が休まる雰囲気を創る音楽
喫茶店の内装はヨーロッパ風
若い人もお年寄りの人も
飽きさせない魅力的なメニュー
....
涙を拭いた紙で酒を拭く
鳥か四ツ足か分からぬものが覗き込む
切りつづけ 喰いつづけ
泣きつづけ 呑みつづける
鳥の羽を持つ虫が
命の行方の地図を照らし
在るはずの無 ....
椎の実が秋には
たくさん転がってる
あの場所に
君は僕を埋めた
色の名前がついた
色んなお土産を
春も冬も
関係なく供えていく
通りを歩く野良猫たちが
きょうはやたらと多 ....
逃げ出したこと、あるかい
何回?どこで?なにから?
後ろから声が聞こえる
日々は試しだ
誰かはわからない
声ばかりがでかく聞こえる
ニガー、黄色い猿、赤鬼
連れだって出かける
....
昼過ぎまで 魂をみていた
ローソンに車を停めて
海辺の商店街で
わたしに友達はもういなかった
腐った犬などがわたしの腕だった
わたしの歯が彼らの瞳だった
....
波の音。
「それで、逃げてきたんだ。」
「…うん。」
石を手のひらで転がす。平の髪は風で顔を隠す様にゆれている。
「ぴよちゃんは?」 ....
想うと、
その部分はくりぬかれた
むこうからくる
むこうへとゆく
ひかり色のくらやみ
はねかえる 音韻的船旅
オニヤンマたち むこうからくる
毒く ....
今から3万年ほど前に
言語Aが存在していた
言語Aはその文法構造が
会話において動的変化する特殊な言語だった
文法と会話の内容が同じ地平にあり
言葉を発することはその言葉の改変を ....
栗の花のにおいがすきです
栗の花はみたことありません
これは栗の花のにおいだよって
たっくんがおしえてくれたので
栗の花のにおいしってます
ばらの香りなんかよりすきです
ばらと ....
アレクサ、股広げて
「マタヲヒロゲマス」
アレクサ、顔に乗って
「カオニノリマス」
アレクサ、身体を反転させて
「カラダヲハンテンサセマス」
アレクサ、ポコチン咥えて
「イヤデス」
ク ....
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