「仄暗散歩」
俺は今日、仕事をしてきたので、そんな俺が今日死ぬはずはないのだ。
昨日は確かに就労していないが、自分のやるべきことを行ったおかげか、なんとか生き延びることができた。
....
父は固まりかけた膿を溶かし
排出するために発狂している
脳の中に落とし込まれた不穏な一滴が
とぐろを巻き、痛みをともない
いたたまれなくなると腫れ物ができる
やけに透明で黙り込んだ熱量を持つ ....
悲しいことが君は好き
苦しいことが友達だ
難しいことは君の教師
辛いことは心の栄養となるんだ
誰も選ばないような
荒れた道を選んで
そして何も
意に介さず進む
すべてがうまくい ....
あの山から降りるのは困難なことだ
見るからに太って大汗かきの男がこう述べた後
突然の暗雲
みなはディナーの手をとめて
お互いの顔を眺めた
そうすれば何もかも大丈夫だと言うように
光雄は ....
気づいたら「しね」という 文字で
紙を書き潰していたんです
どうしようもない 酷い感情が
私を笑わせようとする
狂ってるみたいだ
あの人を 快感を尽くす限り
罵倒し ....
もっとも、彼らがそうせざるを得なかったのには理由がある
激しく打ち寄せる波が陸を削っていていそがしく
こまり顔がかわいい少女は星を食べる
水を売る老人が身体を捨てようとしている
激しく打ち ....
紙封筒に
足を
すべり込ませる
乾いたシーツのように
こもる体温
あるいは
薄っぺらな閉塞
体を覆う
紙一枚
意識なきまま
文字もなく
どこへともなく
なに ....
春めいた
今夜
如月の
せせらぎに
したり
落ちる
雨の音は
きれい
赤く
煮立った
修羅の
脚を
賞味す
珈琲の中に
城を作った
溶ける角砂糖
火傷する体
十個目の窓に
助けてと願う
白い粒子が
マグカップの色で
塗り潰されて
スプーンで
混ぜると
黒い海に光る
星 ....
をとひと
ひとしきり夢をかたるもの
いつまでたってもそのままで
ずっとそのままで
いもひと
ずっと手を
つないでほしがってると
ただ思いこんでいた
....
ココロ
彼女の部屋で つかの間
すごすしあわせなココロ
ココロは 彼女の顔を
見つめさせたり
目の奥を 覗き込ませて
彼女の向こうにある
秘密めいたものを
探らせたりする
で ....
元からそっち関連は
造詣が浅い俺なので
映画とかも全然だったし
バイオハザ ....
ここ
閉まっているとばかりおもっていた
ドアが 一つの動作を加えただけで 呆気なく
開いた どこをどうやったんだい
ここをこうやるんだよ
ああ そうだったのか
と 納得した ....
見渡す限りの地平線
垂直に立ち、歩む人
何処までも何処までも
肉を携え魂を生かし
意志の命ずるそのままに
今在る不思議に打ち震え
壊れそうになる自室の空気
苛立ちと 雑音
繊細な指で完璧をなぞると
星が流れ落ちる
混沌に飲み込まれ窒息しそうだ
恐れという籠に閉じ込められ
眠ることも休むこともできない
相変わらず見透 ....
私の足はすぐに疲れる
私の口は嘘ばかりつく
私の瞳は真実を見ない
私の指はペンを持たない
ノートはいつも白紙のままで
作品が完成しない
壊れた天使を抱いている
という詩を書こうと ....
レジは二つだけ稼働していた。
既に夕方のピーク時は過ぎていたので、客の気配もまばらだ。
係の若い女性は三枚の500円券にチェックの罰印をいれていた。
そこへ順番待ちをしていたキャップを被った ....
誕生日おめでとう
私はだんだん私ではない何かになっていく
その姿をあなたに見ていて欲しかった
止めて欲しいとか
哀れんで欲しいとか
そんなんじゃない
私は
私が変容するさまを
あなたに ....
春ちかい穴ぐらで
かなしみを咀嚼せよ
虎たちの夢は光り
鳥は飛ぶ
羽根がなくても
あまりの寂しさに
体からスライムを出せるようになった僕は
だれも覗かない自室の中で強張ると
無色透明な粘液に包まれる
まだらに入った気泡になんだかやすらぐ
必然性を含有していないからだろ ....
自称詩人の投稿には
毎日がっかりさせられる
よくもまあこんなに
才能ないもんかと
普通こんだけ書き続けりゃ
ちっとは上手くなるんじゃないかと
思うけれど
これが成長のせの字も見られな ....
あなたは少しだけ震える声で
言葉を世界へ解き放っていく
それは遠い未来の記憶だ
空のこと、風のこと、涙のこと
夕焼けのこと、無くした恋のこと
あなたが生まれた朝のことだ
そんなことは無 ....
転
転
転
回った先に
円
線
ペン
あなたの愛する実験が
ステレオ越しに聞こえてる
転
転
転
回った先に
ペン
線
円
あなたの愛する実験が ....
名誉のために戦え
といわれ
病を患えば
病と闘え
といわれ
いわれた本人も
「私にゃ乗り越えられぬ
壁などない」
といって
戦う気満々
まるで選挙前の
鞍替 ....
ヘッドホンで蓋をして
全世界にお別れをする
頭の中で騒ぐ感情を
小さな機械から溢れる盛大な音に浸して
終わりのない映像が生まれる
目を閉じるほど音が、風が、匂いが
まず頭を包み ....
空気穴を
塞ぐ粘土質の
呼吸が捲れる
酸素を燃やすマグマ
ジクジク腐る肉呼吸器
干上がった産みの恒星
産道が爛れた黄泉の階段
燃え続ける内核が浮上する
サテライトダークネス
意味はな ....
「モラトリアム」
貝殻の中で
海の響きに耳を澄ませていた
澱んだ温かさの中で
海の響きは一筋の救いのよう
澱んだ温かさの中で
貝殻の砕ける日を待っていた
....
、だったら何が
かたくなに追跡し続ける
エネルギーは太陽電池
発熱
炎が
軋轢が薄荷臭
爽やかにいまいましく
ふりまく道徳
倫理は絡まっている
好ましいものだけの世界
吐き気がする ....
その店は
聖なるものを売っている
行けばすぐわかる
店の奥から
神々しい光が溢れているから
価格は無料
望むなら誰でも
聖なるものを
受け取ることができる
けれども開店以来
買い手 ....
今日歩む道、暖かく
急な変化に神経乱れ
沸き起こる不安感に
吐き気を覚えながら
垂直に見上げる空の青さ
半球描き何処までも広がり
遠い遠い記憶の余韻、
胸奥から懐かしく響いて
私は進む ....
887 888 889 890 891 892 893 894 895 896 897 898 899 900 901 902 903 904 905 906 907 908 909 910 911 912 913 914 915 916 917 918 919 920 921 922 923 924 925 926 927
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