黒と白と赤と黄色
コップの中で揺れている
最悪の出来事が
たくさん起きたんだ
そんな顔をしてみんな立っている
ただ違うことが不幸の始まりで
同時に終わりを内包している
ここは ....
文明はひた走る
未来へと伝達する
時をドラマにして
空間をひとつにして
進め、近未来
お前が一番近いのだろう
神様がいるところまで、どうか
連れてっておくれ
自閉症をもつ息子の
小さな手を引いて
特別支援学校のバス停まで
いつもの道を歩く
――はやあるきっ、はやあるきっ
かけ声と共に
到着時間まで、あと3分
息子が地べたに這いつくばり
....
二十三のときに出会って
二十四で俺の子を身籠った
翌年生まれた子は自閉症で
俺はあわてふためいて
子供の将来を悲観し
わめき散らしたけれど
おまえはただ
「それでも私の子に変わりない ....
静かな 受死日
赤い 耳鳴り
汚れた 嘴を
愛でたい 衝動
時間の 堰を
鬱と 感付き
黒い 水飴を
一入 味わう
奇妙な 甘味に
体が 弛緩し
疲労と 快楽の
絶頂を ....
ここは天国、英語でheaven。
実は名前なんてないらしいし
これが僕の見ているおかしな夢だって
言われても べつにおかしくない。
絵に書いたような クリーム色の雲の上を
これまた絵に書 ....
優しさのグラデーション
増えた色 密度も増し 煌めきが尖るメルヘンの角
舞って秒を光の粉にして 吹いてゆく 風の小さな心臓
あなたのメッセージを見ると元気が湧く
優しくなったね 昔 ....
にこやかに交わし合う
流通する愛撫
性欲の使い方が
誰とも分け合えない
薄墨色の手紙
何度か届いていた
僕がそれを忘れる
その仕草を共有しよう
誰がだれでもどうでもいい
....
ちびくろサンボって
最近とんと聞かなくなったが
どうせ差別的とかなんとか
下らない理由なんだろ
俺がガキの時分は
暇さえあれば
ちびくろサンボの絵本を読んでいたよ
虎バターのところだ ....
「こんばんは 新しい秩序 です」
「こんばんは イエスとマリアの連鎖 です」
「こんばんは ギラギラ毛皮團 です」
「こんばんは 暗闇のオーケストラ作戰 です」
「こんばんは ....
初音ミクは冷たい
体温の話だ
初音ミクは冷たい
体温の話だ
テレビで他の誰かの歌が流れてくる
曲に温度なんか求めたりしない
初音ミクは冷たい
体温の話だ
初音ミクは冷たい
体温の ....
みどろの眼が睨んでいる
それを説明しては、いけないから
ボクはみどろのことは話さない
かわりに だーらんの花の咲くブーの森で
きのう夜の小人たちが踊った ギシキのことや
コーンベルべのたーた ....
少年よはよ気づけ
今日がどんなに天気が良かろうが
そんなのどうでもいんだよ別に
引きこもりと内に篭もるを両立なんてする必要なんてない
外に開いた想いで部屋にいたっていいじゃねえ ....
たったひとつ足りないばかりに
水になれない命がこの世にはあるのだから
たったひとつの決まりごとのために
美になれない命があっても おかしくはない
(だからこそーー )
ふと眺めた死 ....
大丈夫 ミラーボールは
いつもまわっている
無号電話のような 呟きにちょっと
突っ伏して泣いている だけ なんだよ
誰も 知らないだろうけど
あの子は おっぱい 割と小さめだし
目をつ ....
飛び立った優しさが
稲の純朴を運んで
新しい命を与えるだろう
黒く染まった鼻の中に
はるばるやってきた光沢を
感じるのはなんでだろうな
あなたは
マネーゲームからは置き去りの
爪の ....
ビルの窓に褪せた空の青さ
夜のままの側溝の饐えた臭い
音漏れしている流行曲
眩暈のするようなデジャヴ
なにもかもが痛くて堪らない
肉体は暴力である
殴打された何十億光年の静寂に
雑踏 ....
自己主張したいんなら
自分の作品でしやがれ
うんぽこちんやろう
靴下うらがえしだろうが靴下は靴下だ
ぼけたこぴーまんなすやろう
右左反対だろううが
オメさんのしったこっちゃねえ
....
さあ、とくと御覧あれ、なに、遠慮は無用だ、その辺の連中よりも、俺は見られることにはずいぶんと慣れている、もしもそういうことを気にしているのなら、君、本当に、少しも気など使う必要はないんだよ、特に関 ....
嘘みたいに大きな月が
贖罪の道を照らしている
荒野の空には
おびただしい数の戦艦が浮いていて
三つ編みのあの子が
鬱陶しそうに見上げている
撃ち落とされるたびに
きれいな虹が出て ....
夏を探して
蝉の声に踊れば
踊れば夏でした
七日の後に声は枯れ
日めくり秋にちかづけば
鳴いているのは蝉でなく
あれは鹿の子の笛の音
いいえ、それも夏でしょう
では秋はどこ ....
ズブロフカ、キルシュヴァッサー、カルヴァドス
コンロで焼いた手羽先はうまい
蕎麦と餅はわさび醤油で
焼きそば 「 お肉がないなら油揚げを入れればいいのよ 」
....
ブレーキがまだついてなかったに違いなかった
人間を制御するブレーキが
人前を憚らず
女のこの幼児が自分の下着の中に手を入れて触っていた
恍惚の表情を浮かべながら
若い母親は立ち話をし ....
海蛇は
叶わない愛なんて知らないって言ってた
幻の夜、
ボタンの落ちた砂浜に
砂の城がまだ崩れ切ってはいなかった
知ってる
紫の夜空に浮かぶ
白い雲が
地上に降り立 ....
千葉の空き地に良く似合うのは、
菜の花の笑顔にもにた黄色だが、
菜の花が終わった頃に、
ニコニコと群生しやがる、
オレンジ色のあのポピーの毒々しさが、
分譲住宅地には最も似合っている。
....
夢をつかめなかったけど
夢をつまんで生きてきた
夢をつぼみで終わらせて
夢のつづきで生まれるさ
しにたい
しにたくない
しぬしかない
花占いのように繰り返される
私を内側から溶かす呪文
唱えるたびに増えていく
細くて長くて赤いライン
決して消えない心の傷が
刻印と ....
煙草を吸わないコーヒー飲みはコーヒーの景色を味わっている。
カフェインの魔力への感謝が足りないのだ。
本物の煙草飲みは、煙を供え、カフェインに祈り、文章を描く。
岬には灯台があった
高さはそれほどないが、白く野太く、確かな存在感で岬にあった
灯台には灯台守がいた
彼は正しくは灯台守ではない
しかし、灯台に住み着き、彼は彼の守りたいものを守っていた
....
いつも
いつも
お世話になっていながらも
疎遠にしていて、ごめんなさい。
貴方が嫌いな訳じゃなく
....
881 882 883 884 885 886 887 888 889 890 891 892 893 894 895 896 897 898 899 900 901 902 903 904 905 906 907 908 909 910 911 912 913 914 915 916 917 918 919 920 921
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.64sec.