ドーナツを食べて
函館へ
とあるドーナツ屋さんは
くだらない公約を
守ってくれた
なんてラッキーな星の下の二人なんだ
そんな幸せもの二人は
そんな安易な旅で
糸くずみたいな些細ない ....
痒いから掻くのは
痒いのを痛みで
上書きしているのだ
痒みは治せないのだ
一言多いのは
痒い事を痛い言葉で
上書きしているのだ
痒みは許せないのだ
硬く硬く冷たい顔
あらゆる解釈を拒絶して
のっぺらぼうの力に呑み込まれ
未知なる混沌へと己を開く
硬く硬く冷たい顔
ある日突然、
不意打ちの死がやって来て
生の細部をみるみる奪わ ....
あじさいは
梅雨の
花房
時の静謐に
心の寂寥
抱え込み
うっとり
薮に
踏み込めば
赤々と滴る
薔薇の花、
また薔薇の花
此処にも
季節の快楽
眩めき
....
不確かな旅
羊水に揺られる小舟が
血管の糸できた繭を乗せていたことを
生きる中で傷を受けるたび
思い出す
その糸は長く延びていて
誰かとつながっていたはずだった
それは血を分けた誰 ....
犬が
ニコニコ笑って散歩しています
お日さまが
梅雨を乗り切り威張っています
夏は
爽やかなレモンが良く似合います
しかれども
それらはかりそめの
初夏の陽気なまひるの ....
恋してる 本当に
迷ってる 今直ぐに
推し量る 気長に
夢見てる 朝に
気づいてる 夜に
涙する
あの時
あの空の下で
交わした約束
お互いに忘れるはずがない
離れていてもあの約束が心を繋ぐ
あの時
あの空の下で
見つめた夕陽
今でも昨日のことのように
鮮明に覚えてい ....
六十四歳になってしまった
今更
文学への高い志しなんて持ってないよ
ただただ
インターネットいう海に
言葉の葦の舟で漕ぎ出しただけ
もしかしたらその行く末は
砂漠の果てに打ち上げられ ....
夕焼けよりにんげんのほうが美しかった
雨のうら側に月が輝いている
青灰いろのおとやあらしがぼくを舐める
理不尽をふたりが主張していた
どっちが正しいのだろう
ふたりと ....
明日から学校だというのに、夏休みの宿題はみんな中途半端、何一つ片付いてない。
自分はいったい休みの間に何をしていたんだ。
何もしていない。ただぐうたらぐうたら遊び呆けていただけ。
肝心な宿題には ....
断片を生む指先
砂にまみれた5本の煙突が現実をか細く揺れていた頃
塵が積もり溶けて排水口から青白い水となり……
朱色の錆も一緒に流れていた
自動車の代わりに風が滑走してく7月の朝に ....
41歳無職の前科者に
余裕があったら大変だろ、アホか!
こんな奴等が
のうのうと暮らしている世の中は
どうかしている
近隣住民が
「あいつ、ヤバイんじゃない?」
と噂してるような奴は
....
蝉が鳴いたしだいに
夏のみすぼらしさを飾って ぬけ殻をくわえてくるってゆう君
小汚い綴れ織りや押し花を蒐集して
あしの爪をのばしっぱなしなのに
やっぱしさみしいのかしらんって
だれか ....
腰まで伸びた
オレンジ色の髪が
熱い花びらを吊るす
初めての雪の夜
二人で植えた樅の木に
夏のクリスマスが咲く
ミツバチは蜜をもとめ
ムクドリは恋の薬と知り
花を咥えて行く ....
枯れ葉の積もる森に
文字の消えた石が
鳥の声を聞く
古代の魂が消えることなく
森の天井にこだまする
胡桃の樹が森の水で
実を作り分け与える
今はもう誰もしらない
森を走 ....
放火犯と宮迫がメインの
クソテレビニュースは
相変わらずクソつまらない
放火事件は頭おかしい奴
(40過ぎで働きもしない奴は
全て頭おかしい奴)の犯行だから
頭おかしい奴を根絶しない限 ....
おむつを替えるのも
今晩はこれが最後
しんどかったけど
今日も一人で
なんとかやり遂げた
昭和ひとケタ世代の
あのちっちゃくて
可愛いおばあちゃま
で
ラストだ
部屋にはボ ....
また逢えたね
今年も一緒にいようね
夏休みが終わるまで
君は日々大人になるけれど
僕は子供のままだよ
海辺の町では
浦島草って呼ばれてたよ
君のママは百日草って言ったね
....
身の内に云い知れぬ狂おしい憧れを
抱いている者どうしの
身の内に暗く轟く世界の崩落を
抱えている者どうしの
目くるめく共振
其処から次々と幾輪もの蓮の花がひらく
互いのそれまでの日 ....
きまぐれな最高神が
たわむれで創った
地上世界の
はじまりは
立体的な
まるでクールベが描いた
静止画のようだった
天空の神々はみな
その見 ....
雨が怖くて逃げていた
乾いて熱くて痛くて動けない
水を嫌がって苦しみを選び
冷たい風を浴びながらただ溶けていた
しだいに雨の音が聞こえ始め
息が出来ず重く苦しい
雨はまだ止みそうに無い
僕らの切り損ねた爪は廊下の板の隙間から果てしのない奈落へと落ちて行った、僕たちはなすすべがなく、神経症的な音楽の中野先生のピアノに合わせて「帰れソレントへ」を各々のパートに分かれて歌うのが精一杯だ ....
言うに事欠いて
「なつぞら」の最終回ってのはなんだ!
ブラックが過ぎるだろ、ブラックがっ!
不条理小説じゃないんだから
苔の合間に
埋もれてしまいそうな
可憐な花だから
雑草魂
嫌われても
疎まれても
どんな思い出も 乗り越えて
走るのだ
★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:* ....
枕元に紫の煙
懐かしい気配
一晩だけ許され
あなたは
天国から降りて来た
手をとりあって
窓を空けて飛び降りる
香炉の灰がゆらゆらと
轍のように後からついてくる
二人 ....
自称詩人の多くには
幼少期に次のような特徴が見られる
・夜尿症
・放火癖
・動物虐待
・自慰行為
・虚言癖
これらはシリアルキラーの特徴にも
当てはまることから
自称詩人すなわちシリ ....
相変わらず、音楽ソフトを立ち上げ
ランダム・ソートを繰り返す。
早朝
雷鳥のから揚げを、夢中で食っていた。
突然のカミナリで、もう一個食い損ねた。
腹いせに、カミナリに怪獣まがい ....
(その背後に普段使いの言葉では表せない世界が音漏れする証言をそのままお届けする。手の混んだ表現じゃ曖昧になる。ベーコンの両面みたくカリカリに焼く。)
珊瑚の岸辺。擦りむいた肘で上半身を支え、背の ....
この前の
雨が一日降った土曜日に
ぼくの棺がとどいた
特注品の大きな棺だ
二人分くらいのスペースがある
樫の木の暖かな棺だ
ぼくが寝そべった横に
生きているうちに読み切れなかった本が ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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