泣いてる子は寄ってごらん
あっという間に満タン
引火点を下げて笑い上戸
心の揮発性をあの空くらい
高く上げてあげるから
レジで払うのは涙でいいよ
百万年前の炭を精製するから
お釣 ....
6畳間のアパートで、
狂おしいほどの責め苦に遭い、
しかしそれは当然の結果であり、
謙虚に認めるべき自業自得であり、
今すぐ撤去を受け入れるのが妥当であり、救済であったのに、未練とやらを、擦り ....
しずかだ
この部屋で飯を食らい
いくつもの賭けをしているかのように
日々の営みがくりかえされる
この骨肉
とうてい理解しえない
この瞬間
けして手元に置くことはできない
握りし ....
お父さんアル中だものと言ったら
アルコール依存症と言い直しなさいと
面白い指摘すぎて笑っていたら
お母さん笑った
やばい奴の後ろ姿を見張っていると
適切な距離をつくれるけれど
景色を見逃し ....
くじらの親子が浮いている
滲む飛行船の隣に
ざらつくキャンバスに
のたうつように
植え付けられた
静物
叫びは
甘やかな諦めに変わる
午睡の波間で音もなく
崩れ解 ....
ソフトクリームと化す雲の峰。
コーンは地平線の遥か下。
さて
明日は何を出そうかと
深夜の四角い部屋の中
奇術師は思案した
天井からはオレンジ色の電灯が
ぶらり、ぶら下がっている
旗を引っ張り出そうか
鳩を飛び立たせようか
刃を飲み ....
風が頬を撫でていく
あなたが触れてくれるように
止まらない時の流れ
止められない環境の中で
愛を育てている
出逢った日を忘れない
風が穏やかに吹く日だった
出逢いはいつも突然 ....
椅子の上、ゆっくりと揺られて
止まらない時計の針を眺める
覚えているはずのない揺り籠の
寝心地を、なぜだろう思い出す
初めて綺麗な心を取り戻せたとき
記憶を旅するストーリーが目の前始まっ ....
美しいものの正体が
そのまま
美しいとは限らない
おぞましい化け物が
人の内面には隠れ潜んで
いるからさ
今朝
家の駐車場で蛇を発見した
蛇はゆるしがたいいきもの
ゆるし ....
窓ガラスに残る雨だれ
通り過ぎる車のライトが
ひとつひとつに色を付ける
桃の実のように淡く赤く
クランベリーのように
雨を吸ったすすきの穂
月にかざすと花が笑う
狐の嫁入りの ....
君が愛していたものをすべて
壊してみてそうしたら
君は君でなくなってしまうのかって
そんなことをアボカドを凍らせながら
思ったりして
蝉の声がする
誰の所為でもない
僕は一人で
影 ....
蝸牛
ひとつふたつと
数えつつ
昨日の
夢へ降り来る光
九品寺より材木座に向かい
ほどなく波が見えて
もう秋のにおい
天道虫
ふたつみっつと
数えつつ
明日の
夢へと還 ....
なごり蝉が泣いている
生を燃焼しDNAを残し塵に帰る
雨風にさらされ
骸は蟻や微生物の餌になり
地球を構成する大地となる
なごり蝉よ
おまえに後悔はあるか
やり残した無念さはある ....
黒い廊下の奥の微笑
あなたの薔薇色の唇が
死者と雪の帯が
蒼白い樹氷を照らしていた
冬の街
鶫が羽ばたいていた
そして破壊された地に吹雪はきた
それから物言わぬ書物、先の空き地、ハン ....
前の住人が忘れてった風鈴。
干し竿で晩夏が首を吊ってるよ。
利用者がうんちを漏らした
トイレに誘導して、ズボンをおろすと
お尻にもデイパンツにもみっちりうんちが付着している
デイパンツを千切って丸めてゴミ袋へ
ズボンを脱がせて新しい着替えを履かせる ....
あなたは去った 私のもとを
私はそれを 喜ばなくてはいけない
喜びたい
あなたが今 幸せに暮らしていたら とても嬉しい
あなたが今 泣いていたら やっぱり悲しい
あなたは去った 私のもと ....
雨の夜はプディング
香辛料と優しいミルク
開いたばかりの花
熟した果実の香り
オーブンに入れて
待っている間に
手紙の返事を書く
私の心は言葉に刺され
赤くやわらかく
プ ....
バターの焦げた匂い
ビスケット
クッキー割ってごらん
あまい星
花のエプロン ランララン
妖精の足跡 森の笑窪
急がないで飛ばないで
スキップ踏んで手をつなぐ
生ク ....
うれしくてうれしくて
とてもさみしげな青空を背景に
ひとりバカみたいに
笑ってる
とおい記憶をたよりに
あの海へ行けるのか
子どものころなんども行った
あの夢の中
のろいなど
....
茂みから覗く瞳に偽りはないけれど、誰がそれを信じるだろう。
瞳から涙がとめどなく流れてゆく。
何もかも失った訳ではないけれど、愛するといったところの愛とは一体何なのだろう。
信じるも ....
真っ白い壁に毛細血管のような亀裂が植物の成長を早回しで映すフィルムを思わせる速度で広がっていく、それを夢と呼ぶことはもうやめた、どんな名前をつけたって、それが俺の眼前で起こっていることには間違いが ....
iPhoneの待ち受けを水族館で撮ったくらげにしています、ひと夏。毎日まいにち暑いけれど見るたびに気分だけは涼やかです。できればタピオカミルクティーなんか飲んで彼氏とデートがしたかった。けど年齢的にキ ....
満月の夜に妖精を見た
風の精と踊る葉は光り
粉雪のように揺れ
私に降りそそぎ
こっちの国へおいでと言った
明日になればきっと忘れる
今夜だけ私は妖精になる
白い光りに溶け ....
扇風機がまわる まわる
風車のように まわる
地球のように 天体のように
くるくると まわる まわる
風をおこし 夢見るように
まわる まわる
まわり 立つ
止まれば たおれる
May ....
猫は猫背のくせに凛としている。
昨日の恋を悔いたりせずに。
ただ足を動かしてさえいれば
前へ進めると思っていたんだ単純に
格好悪くていい
ゆっくりでもいいから
ここから抜け出したかったんだ
右足の次は左足
順番に足を前に出すだけ
転ばないよう ....
毎日嫌韓ヘイト報道けっこう
ほっときましょ、それが彼らのしたいことなんだからさ
毎週市民エネミー選定リンチけっこう
ほっときましょ、それが彼らのしたいことなんだからさ
そんなことが、 ....
いつものようにとなりに座る
夕焼けのなかさよならをした
時はゆっくりふたりを変える
すべてのような恋をしていた
841 842 843 844 845 846 847 848 849 850 851 852 853 854 855 856 857 858 859 860 861 862 863 864 865 866 867 868 869 870 871 872 873 874 875 876 877 878 879 880 881
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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