○「二刀流」
大谷選手はやはり二刀流だった
昼も夜もバットを振り回していた
二世誕生おめでとう!
僕のバットは昼も夜も萎れている
○「ウララ」
ウララ ウララ 裏金よ
ウララ ウララ ....
身体の隣には
太平洋があった
太平洋は凪いでいた
名の無い
小さな海が好きだった
その海は机の
引き出しの中にあった
机は遠く故郷に
置いてきてしまった
それなのに
....
愛つてなーに?
心悸亢進のと或る形だよ
?
シンキコーシンつてなーに?
愛、さ
?
機智の詩は書きたくないね
ウィットさへあればいゝと
思はれるのは恥辱だ
重い物を引き摺つて書くんぢ ....
大聖堂の中にゐる
埃がもうもうと立つ
その伽藍は
とうに廢されたものなのかも知れない
コノハズクみたいな服を着た
善男善女の亡霊
私は見たのか
見なかつたのか
司祭はゐない
寒けがす ....
『百日後に屠殺される豚』
タイトルはこれで行こう
家畜を〆る際、恐怖心を与えると
肉が固くなる
ので恐怖心を与えずに
スパッと
そうなんだ
サイコ味が深い
ペナルティが ....
手のひらですくえるほどの軽さ
ふっと息をかければ羽毛のように
水のようにさらさらと
それくらい
それくらいと言いたいのに
あなたが踏んだ泥は何億年後かにも
化石になって残るだろう
た ....
きみキューピット、
おんなのこの、
キューピット、
しろいましゅまろみたいな、
ほっぺたを、
ふたつのてのひらで、
おさえながら、
すこぉーしだけ、
くびを、
ななめに、
かしげて ....
LINEを交換した時
心も交換しました
有人ロケットに
眠たそうな亀を乗せて
月の兎の言付けは
葬祭場の灰に混じり
新たな嵐が発生しました
未曾有の試練に備えてください
猫ちゃんかわい ....
そのさざなみがいつまでも
ちいさな揺らぎを伝えてる
むかし夢みた船の旅
どこへ行ってもしあわせそうな
その船室でひとりきり
小窓からみる赤い月
ゆらりゆられて波のうえ
ここ ....
空がとても青いから
ぽろぽろ涙を流します
ハンカチを持っていないので
涙を拭うことはできません
地図を持っていないので
トコトコ家に帰ることも難しくて
夕陽が沈む頃 ....
真昼の銀河の蜘蛛の糸
薬指で行う空との会話
花の幽霊が二人居て
一人は私と共に来て
一人は影と共に去る
....
明日は
子どもを一万一千人売り払って
ところてんを買う日だ
誰にも
話しかけられませんように
緑と白の渦のなかに
切り落とされた龍の手首
それは何かを掴もうとして
ひらかれたまま漂っている
君の鼻歌を引き出すために
何を話したらいいだろう
緊張を含んで発した言葉は
白々しい空気となって
沈黙の中に霧散してしまう
きっと些細で単純なことと思うのは
僕だけなのかな
意思を感じる ....
何かの幼蟲が皮下を這ひ回る
所謂コールドターキーの苦痛を
かう表現する者もゐる
ゆくりなく禁煙してゐて
煙草は決して嗜好品などではなく
麻藥の一種だと知るが
幼蟲が現れぬ分
マシかとも
....
向こう林立する樹木の暗闇から手前こちら、
苔生す巨岩の平らかな頂きに
絶えず大量に溢れ流れる水がある
そうして溢れ流れるこの水の内に
絶えず脈打ちうねり律動スル力、
水の溢れ流れの大 ....
肉体は、しわだ
ぼくのどこを切りとっても、まっすぐなところはすこしもない
ぼくの中には四角も三角もない
不明瞭なしわだけで、ぼくは構成されている
まっすぐな線を見た時の高揚は、ぼくがしわである ....
自分が
何者かを
頑張って探し続けて
自分はいつか
素晴らしくなりたいと
大言壮語をはき
そうやって
苦しみもがいて
また今日も
あの女優さんで
マスターベーションをす ....
天罰がくだった
僕があまりにも素行が悪いからだ
大手術を経て
死に目にあって僕は心を入れ替えた
ありがとう神様
僕はさらに愚かに生きてゆきます
カバ、ひたひたと、たそがれて、
電車、痴漢を乗せて走る。
ヴィオラの稽古の帰り、
落ち葉が、自分の落ちる音に、目を覚ました。
見逃せないオチンチンをしてる、と耳元でささやく
その人は、ポ ....
「谷川俊太郎さんとイベントします!来てください!」
いつからかだろう
そんなメールばかり届くようになったのは
ストーブの上のやかんが踊る
白い湯気たち お部屋を作る
いっしょうしゅんしゅんし ....
虚無の庭に
僕らは佇む
灰色の日時計のかたわらに
でもこの場所は
光源のさだかでない光が
ぼんやりと漂っているだけだから
日時計は時を示すことができない
忘れない というクリシェを
....
いつも海辺を歩くと
貝殻を探してるのに気づく
最初は海の向こうに
なにがあるのかと目をこらし
海と空の境目がちゃんとあると認め
それが宇宙と地球を隔てる線だと想い
次いで ....
○「気づいた愛」
この年になって古女房への愛を新たに感じた
たった二週間のワイフの入院だったが
新たに愛を感じた
やっぱり独居老人は寂しい
知り合いの奥さんが1ヶ月ぐらいがん治療で入院してい ....
〈寒柝の夜を纏へる親チカしさよ 涙次〉
彼は離れ星
一人カレーを食べてゐる
石化した思ひ出が
彼の心に居坐る
I come and stand at every door...
死んだ少女 ....
ネズミ、
ひとつに特定できない冬の死、
風のつよい日に、灰色の体毛さえ靡かせず、
そのままで凍(しば)れきった、
ひとつのからだ、
まるで縁石の上に乗りあげて、
横転してしまったちいさなバ ....
ベランダに 平面を、前に出し
ふるいコトダマが 流しこんだ、密度や態度
永世から伏せ字にして遊ばれている
眼鏡をかけたクジラでも探すね
シュウの表面に画く、毒にしめた卵が
・牛乳・砂糖 ....
ライドンと云ふその靑年が
ロットンに生まれ變はる為に
燃えるやうな赤毛を
緑色に染めた
燃えてしまつてはいけない
全く新しいアイディアが
彼の脳には詰まつてゐた
情熱を誤魔化し
怠惰を ....
ふと口ずさむ歌に思い出した君は遠い過去
口癖のように語った夢は歳に不似合い笑いの的
耳をふさいで眼をつぶり がむしゃらに生きて
そして
学生時代の幼馴染と語る思い出はいつも君
とうの昔に ....
何も無いけど
何も出来ないけれど
絶え間なく流れ
過ぎ去る時の中で
私は生きている
何も知らないけど
何も出来ないけれど
めくるめく毎日の
それなりの出来事に
私は笑って ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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