この胸の痛みに耐えなくては
いま
人を愛することの難しさを知ったような気がする
生まれ育った環境で嘘や裏切りに遭い
肉親ですら憎み
信じることすらできなくなった彼を
どうして助けること ....
穏やかな時間
静かに雨が降る
過去に熱線で焼かれた街が
いまは優しい顔で観光客を迎えている
あの地獄は夢だったの?
七十九年前の悪夢が私の肌を
焼き尽くしたのに
「水を・・・みず ....
煌めく夢に手をかざし
君は笑むよ、愛のため
優しい君のその夢は
きっと叶う、君のため
そう君はいま、どこにいても
苦さ厳しさ乗り越えてゆく
囁く夢は夢ならず
君は果たす、皆のため
強き ....
対岸に住むひとのことは気にしない
すべてを受け入れてもべつにいいけど
計画が狂ってしまった神さまなんかの
おだてに乗る気はさらさらないね
野菜や果物をいっぱい摂ろう
朝に大 ....
いい加減な僕が言ってやる
ろくでなしの僕が言ってやる
ブルーハーツみたいにさ
生きてることが素晴らしい
書く事は簡単で
何の責任もとれないけど ....
クラスでも部活でも
キモいやつは排除される
それが世の常
今ならわかる
私、キモかったんだよね
わかるよ
私もあなたたちがキモかったから
....
日々ひび割れていく
成長痛と共に
涙が滲んでも
それが養分となって
伸びて
またひび割れて
生きていくって
瀕死の状態
地獄に思えるのは
頭の中のせいなのかな
ひび割れないように
....
ぽつん ぽつん
また ぽつん
雨だれ一滴、また一滴
通り過ぎるもの、落ち響き
消え入りながら終わること無く
響き落とし増幅し
皆々方と外れ重なり
すっと音信絶える
かと想 ....
コップに残る水の
ぬるさに 立ちのぼる気配
窓辺のほつれた糸が
風にふるえて 何かを問う
なにもない机のあしもと
捨てられた 言葉の裏がわに
わたしが置き忘れたものを
君が知らず ....
仕事終わり
無性に
他人が作ってくれるものを飲み食べたくなる
帰り途には
コメの付く名の大店喫茶店がある
窓際に座り
あったかいカフェオレとサンドウィッチ
ゆ ....
スカートのホックがかからなくて
手を離した
十分に太りすぎた
決して焦らないこと
こんな自分を否定しないこと
まずは健康を願うこと
ほんの少しの回復を喜ぶこと
心が和らいでい ....
○「田植えの季節」
田んぼが冬の眠りから目を覚ました
蚯蚓も目を覚ました
蛙も目を覚ました
蛇も目を覚ました
田んぼの上では
燕が風を切っている
里山では鶯が春を歌っている
田んぼの中 ....
明け方の夢の出口で
思わず振り返ってしまった古本街のオルフェが
見失ったのは未来でした
季節をカンニングしたような短いスカート
の制服の少女は
ショウウィンドウに影を吸い取られて脱色して ....
天を仰いであなたを想う
眩しいコバルトブルー
君の笑顔はそこに映る
僕が君に優しく話しかける
すると君はにっこりしてくれる
そんな毎日が幸せで
何かあったら空を見る
君の ....
新しい足の痛みが
信念を揺らし
光を求める視線だけが
その揺らぎを抑え込める
だから
前を向いている
なにも探さない
まだただの一点をみているだけだ
それでもまだ ....
ほどけていく
朝の気配と
牛乳だけが白い
メガネの
遠い向こう
身体の在処
その不在
親の顔が見てみたい
度々そう言われ、毎日
親の顔を見るのが
不思議だった
見に来 ....
誰とは言わないけどの前置きが
好きではない
誰とは言ってください思う
あてこすり、ほのめかし
ダメ、絶対
やっぱり好きと言われると
えらく敏感に怒る方がいる
出戻りか、出戻りなのか
....
整骨院のウォーターベッド
横になりスイッチを入れると
足から背中 首を通って後頭部まで
強い調子の泡がマッサージしてゆく
私はただ
たゆん たゆんと 身を任せる
その10分ほどの間は ....
きみの何気ない頬笑みでぼくは生かされている
交差する熱視線は刹那から永遠に続くと思った
きみの手のひらはとても柔らかく暖かくて
冷たいぼくの手を優しく包んでくれた
戸惑うぼくの頬は少年のよ ....
目を閉じた
耳を塞いだ
それでも
逃げられはしない
胎児のようにまるまって
外は怖いと泣きわめいて
信じてなんかいないのに
誰か助けてと
呪文のように繰り返す
どこにも行 ....
訳もなく
溢れる涙があって
訳もなく
叫びたくなる夜で
独りがつらくて
それでも孤独をもとめて
飲み込んだ薬が
にがい
誰にも知られなくなくて
こんなにこんなに
吐きそうな ....
白い波に揺られて僕は重たい瞼を開く
世界は逆さまで
まるで砂漠のなかを歩く浮浪者
戯けた王様が嘲笑いながら僕の頭を叩く
痂の雪が積もるときもう一度僕は光を閉じた
振り向かない君
その瞳に僕は映らず君はそのまま僕の側をすり抜けてゆく
忘れなくちゃ、君を
もう君は必要ない
そう心に言い聞かせながら
それでも僕は未だムダな期待を持ち続けている
言 ....
夢も抱かずに愛も懐かずに脱け殻のように生きてゆこう
明日なんてないんだ
希望なんてないんだ
古びた扉を開ければ
意地悪な壁がデンと胸を張りながら聳え立つ
ほらドコにも行き場なんてない ....
ねえ
理路整然とした言葉や着飾った言葉を並べて
自分が嫌になることってないかな
と書きつつ
生きてることが心細い僕は
ビール片手に呆けてる
惚けてる
....
遠い夜が囁いている、朽ち果てた自我の向こうから、悲しみは樹氷の様に凍てついては煌めき、気の早い遺物となってぐずぐずと生き残る、それは叫びだったはず、それは叫びだったはずなんだ、夜のようだったが薄明 ....
遠い近さの透明さの
抜けいく想いに迄至り
祈念 只々あれば 、
自らの内に宿り在る思考と云ふイキモノ
いよいよ強度増し震える福音の鳴り続け、
絶えて後に降り注ぐ神々の
怒涛の憤怒と ....
畑だった土地が
いつの間にか更地に
これで町内の畑はなくなった
雑草ひとつ生えていない
その上をふわふわ飛ぶ
紋白蝶
その上をふわふわ飛ぶ
紋白蝶
その上をふわふわ飛ぶ
....
神様の吐き出したコーラみたいに
スワスワした雨の中を、君は平然とやってくる
べったり甘ったるく掠れた声で、
私のシャツを染みだらけにして
口づけは、互いを飲み込むように夜明けまで
気が抜けき ....
店に行けば
灰皿を探して
赤ラークを吸う
すみません格好良くて
最近は肩身が狭いです
クールな美女が
無表情に近い暗い表情で横切る
美女だと思う前に
臭くないかなと心配にな ....
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