あの日 僕等は
雨宿りをしていたね
突然降って来た雨から逃れて
適当な軒下に落ち着いて
肩を並べて 雨宿りをしていたね
周りでは 同じように雨宿りをしている人たちが溜息をついて
濡れた ....
繊維の構造に
光が降り注いで
戸惑ったわたしは
少しだけ早口になった
アジノタタキ、と
呪文を唱えた
日除けの帽子は
柔らかな海になって
凪いだまま
わたしの身体に
収 ....
勇気なのか、神様のいたずらなのか
未来を変えたくなった
誰に言われたのか、いつ信じたのか
未来は一つだけだと思ってた
見えている物はそんなに変わらない
ただスローモーションのよう ....
胃が焼ける
瞳が焼ける
背中が焼ける
水族館に行くのは
七月がいいと君に教えられたけど
その流派もう忘れてしまったよ
煩わしい憎しみが
夏休みの宿題みたいに処理でき ....
青空が遥か高く張りつめた時
草も花もない地上に
私は頼りなく立っていた
掌の感触は忘れていない
あなたの爽やかな顎をなで
たくましい肋骨を数えた
奇妙に光る瞳で私を縛 ....
狂ったように
がなり立てて行く
選挙カーに向かって
唾を吐く
アスファルトから
凄まじい陽光の
照り返しを受けて
気が遠くなる前に
冷房の効いた
カフェに飛び込むと
頭痛がする ....
白い本をひらく
そこは、永遠てしのない階段が続く
教えられたままに ゆっくりと登っていく
いつか空に近づくころ 段差は代わりに五線譜になった
そこからは、音符の上をのぼりはじめ ....
{引用=こんなにも遠くの土地の
バスの停留所で
傘をさしていた
ゆめのなか
ノイズのなかの風景の
砕けたアスファルトから
視える空は
雨粒に浸透 ....
さぼてん村に日は落ちかかって
暮れかけの太陽と
穏やかな雲と空
私はドストエフスキーのように
この世の永生を信じるようになった
三つ目に光る黒いワゴン車のテールランプ
今夜ダンスホール ....
今日に歩けば途すがら、
薄紅の花束のふんわりと
一年ぶりの新たな逢瀬、
さるすべり咲き開き
並木道進みいけば
みんみん蝉も鳴いていら
この夏に賭ける想い
正に自由闊達に
渦巻き流れ ....
誰も求めちゃいなくたって
僕一人に必要なものなら
作る
書く
形にする
いつまでも残るかどうかは
多分
後世の人の価値観による
ただ人類がいなくなったら
岩にでも刻むのが早い ....
失われた現実を取り返そうとする心の働きが
怒りなら
失われた現実は取り返せないと受け容れたとき
悲しみが生ずる
さめざめと泣くことができたとき
人は前を向くことができる
が、君 ....
この国の腐敗、劣化の
すさまじさに吐き気がしてきた
私からあふれる雨がまじり降り
何処かの約束した南国がきらきら光って
草木から滴る露と消える
大雨だ
私が消えるにはふさわしい
月日が経ったと思う
確かに君の誕生日は昨日だったと
カレ ....
夢は音符になること
単純な音符になりたい
わかるでしょ
見つかって
音になる日を
夢見てる
死に
たかる蟻たち
夏の羽をもぎ取り
脚を引き千切ってゆく
死の解体者
指の先で抓み上げても
死を口にくわえてはなさぬ
殉教者
死とともに
首を引き離し
....
夏の一日
わたしは蝶になりましょう。
蝶となって
あなたの指先にとまりましょう。
わたしは翅をつむって
あなたの口づけを待ちましょう。
あなたはきっと
やさしく ....
それはそうときゅうりに飽きた僕は
河童と名乗っていいのか?
いつもの茂みで寝転がり
雌の事ばかり考えている
世界がどんなに美しくても
そんなことどうでもいい
忘れられないのだ
....
血の通った思考が剥がれた
声を失い体は権力の蔦に絡まれ
魂は音もなく闇に溶けた
仮想空間で無意識に流し込まれた
コントロールされた思考が
着色された鮮やかさで巡り
奴らの思い通りに ....
猿と甥回る、春は舞い踊るさ。
さるとおいまわるはるわまいおどるさ
対価にちまちまとまちまちに書いた。
たいかにちまちまとまちまちにかいた
美しい電子看板。晩夏。心停止。苦痛。
....
いつもと違った気持ちで
堤防を歩いてみたんだ
白い花が咲いてた
あなたにはきっと純白の服が似合うだろう
もう惑うのをやめて
愛を通じ合わせてみないかい
私に不満があるのなら
何でも言って ....
晴れている
蝉も鳴かない
正午
巨きな空白 が
其処に置かれたような
静寂
その静寂には
不思議な重さがある
その無が
世界ひとつ分と
釣り合うかのような
あるいは
....
勉強しましょ
街へ出ましょ
疲れたら
戻りましょう
散財しましょ
歌いましょう
侮られて
嫌われましょう
尋常過剰day
疲れたならば
帰りましょ
逃げてしまいま
鼬の人たちは ....
「変化と固定」
1人の葛藤が具現化した革新と保守をあわせ持つ
結果が綺麗に浮き彫りにされた開票を前にしても
誰も次の一歩が見つからない状態の令和7年7月
ネット詩人はネット詩サイトに挙 ....
後頭部を撮影された老人、
謹呈された詩集をかならず読む老人
愛車モーリスはいつ廃車になったのか
かれの離婚届を詩集がわりに読むか否か
湖畔の嵐のなかで
うつくしい水鳥のよ ....
空が今にも泣きそう
今のワタシの悲しい気持ち
汲んでるかしら
空が暗く、カミナリが落ちる
今のワタシの怒りを
代弁してるかしら
空の太陽が笑ってる
この熱い喜びを
分け合うため ....
目に見えない世界が
本当にあるのなら
思いよ届け
それが運命を変える力となれ
あなたが自殺に失敗した後の
人生を情けないとは思わないさ
被害妄想と加害者に仕立て上げられた妄想
大 ....
人、いつか気付けば雪原に独り
何ものかに見られていると
怯え震えつふと見上げれば 、
巨大な眼差し、黄金の眼光放ち
夜陰の大空にびっしりと
定められた位置に静止しつつ
寒風の狭間に揺 ....
苦しみも悲しみもここに置いてゆけ
寂しさも生きにくさも
ここへ置いていけ
....
あなたじしんが、つめたいんじゃないよ。せかいのおんどかんでひえてるのは。あなたにねつがあるしょうこだ。あったかいなっておもうんだ。あったかい、とおりこしてしまっても。いっしょうのおわりでねむりにつくま ....
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