かぶりつく真っ赤な果実
噛みついた真っ赤な嘘
美味しくなかった思い出は
まだ舌の上
わたしの影を踏んで笑っていた君は
今どこに居るのだろう
咀嚼しながら考える
どこかであの日と同じように ....
傾けた心に
足りない言葉
底が抜けてる
ガラスのコップで
何をすくっても
こぼれしまう
ゼロに戻って
喉が渇いたな
きっと欲しいものが
あったはずだ
縁をなぞるだけ ....
遥か遠くでは
小学校の古い木造の校舎
白と黒の教室の中で
若くはない担任の女の先生が
蓄音機のぜんまいをいっぱいに回した
低学年の音楽の時間である
先生は蓄音機にレコードをセットし ....
たとえどんなに遠く
はなれていようと
君と僕はつながっている
138億年も膨張する
宇宙の先端に
君がいたとしても
つながっている
僕がYESというと
君は予期したよう ....
いつかは枯れる花に
今日も水をあげる
いつかは枯れちゃうけど
今日は いまは
・・・生きているから
あなたが
間寛平似の成金社長に
心奪われようとも
私は信じて待っていました
確かにあなたは
ブスと可愛いの境界線から
大きく一歩
ブス側に踏み出した人だから
時価総額数千億円の株所有者 ....
ただじっとその時を待つ
動き続ける心臓
止まることのない肺
何億という細胞が一挙に
その時に向かう
追いつけないほどの時の流れに
滲んでしまった憎しみは
淀んでしまった愛情は
....
赤いハンカチをちぎったように
嘘の花びらが積まれていく
いちばん下に隠された気持ちが
あなたに見えるかしら
妖精が色とりどりの花苞を
持ち寄って集まる
星のしずくを集めた花が
中 ....
恋の学校が
たったいま閉校した
卒業したのだ
そう片想いが終わったから
告白を書いたテスト用紙
何気なく渡して
採点が始まる
点数はオリオン座の真下
街路樹の枝に星が吊 ....
夜の公園で落ち葉が遊んでる
すべり台からジャングルジムへ
ブランコから砂場へ
きっと子供には見えてる
妖精が葉の下に葉の上に
隠れてなんかいない
私には見えないだけ
目で追う ....
裏山の湧き水でできた小さな池に
動物たちの残していった
木の実が沈んでる
私は薬罐に水を汲んで
庭でとれた渋柿を置く
いつか絵が届いたら
匂いをかいでみて
今年もここで枯れ葉 ....
私たちは夜道を歩いてる
月明かりを頼りに
遠い世界から雷雨がやってきて
私の両耳をあなたが両手で塞いでくれる
夜中に目が覚める
部屋の中で風が吹いてる
私の髪はまだ濡れていて
....
Just winter evening and I'm sitting
In empty room. I'm all alone.
It's rushing suddenly with messa ....
この世界は
美しく弾ける
数秒後に
カケラを残すまで
消えない魔法の
笑顔を探した
あの人もこの人も
違うのかな
シャボンの玉が
ストロボみたいに
誰かと目が合 ....
幽霊、前世来世、
なんかはともかくとして
熱水鉱床に巣くう化学栄養細菌塊
ハオリムシ
共喰いし合うミズウオ
アンデス頂上に置き去りの少女のミイラ
一万メートル上空を漂う胞子雲
人 ....
明日のお陽さまが全くあてにならないように
明日のラッキーもあてにはならない
明日の不運の方がとても身近で
明日の雨降りの方がずっとずっと身近な秋
せめて傘だけでもあったらな
....
灰色の町並みが
眠っている真夜の闇の中
ひと筋の閃光が 或る
幼女の部屋を訪れた
囁く 言葉
聞き取れないけれど
確かに それは
いる
目覚めて
....
爪から
ほそい光がでるようになってしまった
愛されすぎですね
と
医者が言った
でもだれに?
という問いには答えずに
気をつけてください
光のぶんだけ
影がたまっていきますか ....
雪平鍋に鍛金職人の金づちの跡、沢山。
雪平鍋という雪原に彼らの足跡、沢山。
落ちていった……ビルの底に。光は星から降り注ぐ、気泡のように溶けていく月を後に残して。……星から光は降り注ぐ、見上げる目に刺さる、一つの痛みとして。落ちていったのは、ビルの底に、人の形としてある影と ....
赤の女王? 誰も走り続けなどしない世界の中で、女王一人が走り続ける。孤独の赤の女王。吹き抜ける風も、時代の息吹も、走り続ける彼女に目もくれず、静寂と暗黙のうちに、東から西へと渡る日の元に、過ぎていく ....
港の岸壁のうえに座り込んで、足を垂れる。すべてが霞んだ空の下、私の足指は水に触れる、水に触れる。──思惟などはなく、重く空が地上との境界線をあいまいにしたまま、溶け込んでいく。それは風景のなかの私な ....
忘れるという草を踏みながら
掻き分けていく貧しかった頃へ
新聞配達のアルバイトで
何日目か分からないセーターを
夜空の色と比べて笑った
同じ青だからまだ大丈夫
空に抱いた憧れや ....
うっすらと
黄の明るみを帯びた海と空
目を瞑れば
茫洋と広がり続ける
どこか不穏な静けさ発散し
流れ込む部屋の空気は
きりりと冷え
瞑目すればまた
自ずと広がり在るソレはナニ? ....
もし
地球が半分腐っていたとしても
残り半分まともなら
それはそれなりに
バランスは保たれて
朝はやってくるし
日は暮れるだろう
何の根拠もなしに
そう思ってしまう私は
心が千 ....
真夜中の一時過ぎ
巨大な目ん玉のお化け達
天を埋め尽くし
ピカピカピカピカ
青白く黄白くまた赤く
揺らぎ明滅しながら
迫って来る迫って来る、
大雪原に独りぽつねんと立つ私に
小学五 ....
君の人生の文脈を指で辿って胸の鼓動に溜め息が出る。
◆
朝日がノートを照らした間だけ、私が書いた文字が脈を打った。
◆
今日夜が綴る文脈は深海で忘れ物をしたような輝きがある。
....
内側に包み
外側へ発す
光のような
明るさと優しさ
こんなに正直で
みんなに好かれ
結婚しない
理由を知りたい
大丈夫
その後に続く
言葉のことだけ
今は ....
煌めく石ころを右のポッケに
大切にしまいこんで
輝くお星さまの残像を左のポッケに
もっと大切にしまいこんで
両の手は空けたまま
どこまでも追いかけていく
それは未知 ....
――雀をね 嫌ったカナリヤがいました
何故ってね 君に値段は無いだろう
僕には 値段があるからね
僕には お金を払ってくれるし
僕には 暖かな部屋もあるし
――雀 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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