詩は動いている
迎える向こうの死を前にして
絶えず絶えず動いている
暮れては明ける、
遠い山並みのシルエットのように
内気な感情で曇らせた窓を
開けてくれた君の指相撲
蓋をしたら二度と出て来ない気がして
魔法のランプを擦ってばかり
負けたフリをしようとするまで
恋に深さがあると知らなくて
金魚のように口を ....
その万年筆が本当に万年筆だと言い切れますか?
9999年目で壊れたら、九千九百九十九年筆ですよ。
また 新しい一年が始まった
誰かに対して
怒ったり 笑ったり
些細なことが許せなかったり
大人気ない自分
そんな自分にがっかりを繰り返しながらも
この当たり前にある毎日が
ふと ....
星条旗を焼けば
躯が笑う
金とオイルは掴み放題で
プールの中に異教徒のねーちゃんでも沈めておけ
誤爆です
誤報です
油に塗れた手だと操作もたいがい
「戦争だ」
僕の中の少年がまたど ....
見ると木には柿のような実がなっている
もっじく手立てがわからないぼくはいつもダメにしてしまう
たまにうまいこともっじいてみても籠のなかで腐らせる
図鑑をのぞけば似たようなものが載っている
....
はよ起きて
はよご飯食べや
はよ食べーや
はよお皿持ってって
はよ着替えてな
はよ歯ぁ磨きぃな
トイレはよ出て
準備おわってんの
はよランドセルに入れや
えぇ宿題してへんの
なんで ....
確かに
掛け金は安くはないですが
友人を失ったら友人を
恋人を失ったら恋人を
伴侶を失ったら伴侶を
仕事を失ったら仕事を
見つかるまで紹介して
あなたの自殺を未然に防ぎます
死 ....
凍り付くような冬の空に
星が瞬く
まばたくまつ毛にイルミネーション
偽りのマドンナは夜のムーンカナリア
粉々にひび割れた心をセメダインで繋いで
夢は孤独の水槽に泳がせる
とまどう ....
三本の吸いがらを並べて
川の字にする
川の字は実際の川を
上手に簡潔に表現している
私が漢字なら
縦に一本、曲線をひいて
右上にちょぼ
、
(
と書いて「ぬふ」と読む
....
本当を書きたいな
真実を見つめたいな
風が吹けば心細いし
たそがれ時は切ないんだな
光が欲しい時もあれば
闇を好むときもあるんだな
なんか不思議なんだな
人間っておもしろいな ....
ネットのオカマをネカマというのは周知のとおりだが、
ネカマは、男性の貴重な時間を無駄にする可能性が合うから罪だ。
私はネカマしたこともあるし、されたこともある。
思えば、人の一生は罪 ....
そもそも最初に仕掛けてきたのはてめえだろ
やり返したらブチ切れるってどうかしてんじゃねえのか
俺はイーブンに戻しただけさ
いつまでもゴネてるとマジで容赦しねえぞ
てめえ、ブ、ブ、ブ、ブ ....
私はたぶん泣かないだろう
悲しいことがおこっても
愛しいものが失われても
これまであまりに
くだらないことで
泣きすぎてしまった
私は命を持て余したのだ
だから必要もないのに
いたずら ....
こっくりさんに使った右手人差し指の先。
あの夏夕の魔力、未だに僅かばかり残ってる。
雨が降る水曜日の朝、
刻まれた皺につうぅと雨滴が走り
男はしゃがれた声で
さようならと 言った
昼間があまりに温かいので
散歩をする
糞のような現実は存在が
あんまりにも存在するので
催促するように歩くことでしか
乞うように移動することしか
重心をずらし続けることでしか
目 ....
ありふれた毎日が過ぎてゆく
何が楽しくて生きているのか
わからない
ただ死にたくないだけ
何かいいことがあるかもしれないし
もしかしてとんだ禍に会うかもしれないが
その時はその時だ ....
鎧を着る人の音がうるさい
好きなのは裸のメロディなのに
君はずっと戦って来たから
汚れなくても分かるよ
急がないように走って
転ばないように笑って
優しい分だけ冷たくなれない
才能は少 ....
物音がしない家
誰もが寝静まった時間
わたしだけが動き、音を鳴らす
見えない波紋がふわふわと広がって
音を響かせる
誰も起こさないように、静かに
そう気をつけていたって
キーボー ....
心静かに私は行こう
神よ 貴方の平和の裡に
藍色夜空に降れる 沢山の微笑みに
私は 微睡まずには いられない
魂は 永遠の安らぎの 中にあり
最早何を 疑うこともない
夜の帳が ....
もっとたいせつな
丸いこころがあると
しっているけれど
そんな玉ねぎみたいな
ひとを泣かせることばを
なんどもきかされると
全てをおわらせても
ないふでそのかわを
むきたくなる ....
地方の町のラーメン屋
小汚くて愛想のない
何か独り言いっている
味噌ラーメンひとつと言っても
聴こえているのか無視されたのか
よろよろ歩くお婆さん
お客がひとりまたひとり
注文しても
....
「ここは抱っこおう」と
駅の構内に響く声
電車の中は我慢したんだから
ここは抱っこでしょ
我儘いうよ全力で
「ママここは抱っこ抱っこおう」
跳ね飛ぶ小さな身体とくつくつと
若い女性が振り ....
黙して待つ
それだけのことが
辛い
私はここよと
叫びたくなる
目を閉じて
眠ってしまえば
逃げ場を亡くし
回り続ける
水の中に
ゆだねたのは
存在理由 ....
黄昏に見つけた帰り花
あなたの好きな白い花
雪を踏む音がいつまでも
歌っているように離れない
季節外れの桜が散りそうで
妖精にたずねてみる
花をひとつ雪に包みたいと
花を連れて帰 ....
ずいぶん待たせたね
傘に積もる雪
踏み固められた足跡
肩越しに白梅が夕日に染まり
タンポポの綿毛が息で溶ける
抱きしめてしまえば
肩に滑り落ちる雪
雪の中に春がいる
梅の妖精が ....
その冷たい花が
君の心へ舞いおちて、
白雪みたいと思った
僕は、
そんな、おろかものだった。
ただ揚羽蝶を切るような
疾風が、
この野原に吹き狂う。
瞳が汚いヤ ....
洞窟の分かれ道を全部綺麗に間違えて行き止まり
深く小さな穴ぐらに住む少年は
外の空の大きさを知らない
知らないということだけ知っている
価値観が
尺度の変わる物差しに翻弄されながら
....
赤い信号の光りが
濡れたアスファルトに落ちて
滲むように拡がっている
思い込みに過ぎないけれど
濃くて固定された光りと
薄くて拡がる光りの違いが
誰かさんと私との違いを
抽象的に表 ....
768 769 770 771 772 773 774 775 776 777 778 779 780 781 782 783 784 785 786 787 788 789 790 791 792 793 794 795 796 797 798 799 800 801 802 803 804 805 806 807 808
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