ビルの狭間に空遠く
月は薄く雲にて翳り
色付き映える木の葉の末は
キャンバスを染めることなく
道の染みへと成れ果てる
香り薄く
色薄く
四季薄く
寒いなぁ
まっくらな
無臭のまなこに火がともり
京の都に棄てる片恋
起き出すと
地の街あかりと天の星
君とシャワーと鏡とパジャマと
橋の上
届かない未来の水平線
眺め ....
私は断じてあなたではない。
=
毎日飲むものがもうどうしても同じにしたい毎日を同じにして同じにして同じにして
=
足の先から列車の動きに沿って信号機の上をみることもない ....
幽霊の見える日、洗面所の鏡を万遍無く塗り潰して、どこからか忍び込んだ鼠が食い破った洗顔フォームのチューブをごみ箱に投げ込んだ、太陽が顔を見せる時間があまりなかった日、深く息を吸い込んだら黴の臭いを ....
いい歳をしてなんですけれど
だれかに抱きしめられたいと
想ったことはありませんか
もちろんだれでもいいって訣じゃないですよ
ほんの少し心の体温が伝わってくる女性(ひと)に
悲しいときも淋 ....
口笛の奏で、目覚めてこの夜
澄んで響く何処から
明るい旋律音色のループ
微妙に低く高く震え魅惑の相
聴き入るうちに潮騒磯の香
漂いザワメキ布団が波打つ
扉開いて弓形の白浜
広 ....
汚れた街でバナナが腐ってく
自分の芯を曲げた人の心
休みたくなって陽にも当たらずに
傷ついているのが分かるだろう
ぬるっと黒い血が滑る場所で
手放してきた全ての力 ....
不安が高鳴って
喜びに転じる
勇敢な一歩であったと
胸は言いたげで
どこへでも
進めば風切り
風とは病みの外的要因であり
敏感質はうずくまる
マイナス電流ばかりで飽きたか
....
いつもあなたは一人ですね
どうして一人なの?
それでいいです
私は一人です
ありがとうございます
毎日幸せです
見えない入り口に導かれ
水と共に景色を掘る
誰かが歌を歌っている
今は誰もいない孤島に
虫たちの鳴き声だけがなっている
見えない入り口の後ろ姿
触った者 触らない者
誰もが見つめ ....
丸くて赤いクリスマスの飾り
掃除機で吸い込もうとした
それでもなくならなかった
休日や祝日の分だけ
飛行機やホテルのように
予約するものがない
果物も野菜も交換してきて
夜が長く ....
くまは瀕死だった
ぐるりを人間たちにかこまれて、
路上で、濡れて
だいじょうぶですよ
とくまは言おうとした
ひとりで死ぬから、だいじょうぶです
「殺せ」
とだれかが言った ....
毎日をうしろめたい気持ちで生きている。
こめかみを動かしてパンばかり食べている。
「ゆ」という平仮名は魚の形に似ている
銭湯の暖簾は、人がくぐるとはらりと泳ぐ
星も転ばない夜の空には
セーラー服の袖が届かずに
みんなとは違うものが欲しくても
インクを貰った心に描く
レコードを回す針のように
足を広げると世界が続いて
例え転んでもやり直せるから ....
千葉駅から外房線に乗り南下して
稚内に向かう
どんなに行っても沿線に稚内はない
外房とはそういうところ
風が吹いている
都会なのに美しいジャングルがある
それが稚内
珍し ....
毎日リリースしています
ソフトウェアプログラム
私の顔のアイコンが
関わる人に入り込み
世界中に散らばって
時々勝手に起動する
汗ばむ額の内側や
凍える頬のその奥で
ふとした時を見 ....
リセットをしたくて熱いシャワー浴びても
鏡に映った私はまだだめだ
シャワーを浴びればリセットできると
信じていられたどんなに不運な一日だって
どんなに悲しい夜でさえ
涙を流さ ....
蒼い夜底の真ん中で
白壁の沈黙、ふと途絶え
薄い格子戸開ける女の白手
手招き三度、ゆらゆら揺れる
傷だらけの幼子の抱擁
骨組み晒し、癒されぬまま
格子戸の向こうに開ける界
....
優しいだけの空の青、
広がっている 輝雲は流れ
俺は何処へ行くのだろう?
入退院を繰り返し
燃える紅の冬薔薇に
季節はまた一巡し
優しいだけの空の青、
広がっている 応えはなく
....
どうにもならないことは知ってるから
意固地になって暴れる
普通に生きてたってどうにもならないから
はみ出してしまう
その先に破滅があって
でもこれまでもずっと破滅を選んできて
僕はもう ....
犬の目は面白い
子供のように純粋な目をしていて
されど立派な獣の目をしている
表面は澄んでいて
奥には燃えるものがある
無邪気で闘気がある
そのくせ臆病だったりする
足し算はできないが馬 ....
半分満ちてる月かしら
半分欠けてる月かしら
半分輝く月かしら
半分隠れた月かしら
あなたの空の半月は
どう呼ばれるのが良いかしら
半分足りない月かしら
半分進んだ月かしら ....
紡いで解いた言葉のように
生まれ変わるならこの胸の中で
まだ熱かった心に手が届き
絵の具みたいに掻き混ぜる時間が
過去は薄くて未来は濃くなる
パレットに乗せた彗星 ....
ぼうっと過ごしている
この午後の一時を
自動車の走行音
黄金に照り輝く瓦
微かに揺れる送電線
何処までも澄み渡る蒼穹
この私が今此処に居ること
息し生きて此処に在ること
) ....
ある男は
大きな島の森の中で
明日を見据える
アマガエルを見つけた
ある男は
夜の無人のバッティングセンターで
白球を捉える
金属バットの音を響かせた
ある男は
絶望的な雨ふ ....
わたしの影を踏んでゆく
数多の足 雑踏
ベタベタに汚れたわたしの
中をえぐる様だと
小さく笑った
まだ大丈夫だ
笑えているから
蕾は萎んではいない
希望とかそういうものじゃなく
....
遠い空から辿り着くまで
濾過され磨かれて
六花はダイヤのように輝き
千切れた雲の遺言が透ける
明るく優しく降るようにと
街路樹にセーターのように
街を往く恋人にはもっと
寄り添うよう ....
雪の精に抱かれて
時間を凍らせる
綺麗なまま眠り
誰か来るのを待つ
温かい指先が触れるまで
私を連れて行く勇気がある?
雪の精に誓える?
刺の意味を記した辞書を
雪の下に探せる?
....
腕に時計したことがない
ダイナマイトの束、体に巻き付けたことがない
腕に時計をするなんて
それに等しいと思ってしまった
放課後の学校の屋上
飛んだことがない
放課後の黄昏は寂しすぎ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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