ふたたび目覚めたときには
世界は様変わりしているだろう
おまえは目を見開いて
そのひとつひとつを心ゆくまで確かめることだろう
進化の過程に
われわれは必要ない
疑似餌を食らった ....
遠くの森のザワメキが
木霊するよな透空に
白雲一つ漂って
微睡みの午後に呑まれいく
遠い遠い感覚が
辺りを静かに支配して
わたしはぼんやり日溜まりで
胡座をかいて座っている
....
美しい寝顔に何を置こうか
鼻の高さに届く影を
閉じ込めるまで近くに行き
寝息を感じるだけで
輪郭の間を泳ぐ空気を拾う
この世界の限界ほど
目の前にある青い瞼が散り
....
*
青空ではなく あおそら と
くちびるに纏わる
透けた胎児 月のように
発芽を奥ゆかしくも留め置いた
――エバの種
見上げる大気の透過した青
見下ろす海の反射した青
....
まあ
このくらいで
いいでしょう
すべては過ぎ去るもの
衰え朽ちてゆくもの
明日は在るかどうかはわからない
ならば空になれ
鳥になり海を渡れ
繰り返し繰り返す過ちを忘れ去り ....
最後尾の車両の
最後尾の補助席に座り
乗務員室の窓から見える景色は
猛スピードで更新される
乗務員室にいる車掌は
言わずもがな運転しないが
駅に着くたびに外に出て
小さな動作をしながら
....
自由夫奈伊流自由夫奈伊流
如何尓毛斯久尓毛儂尓毛汝尓毛
如何程尓大人成流刀毛腮出弖尓而
山椒魚尓成良禮奴
自由夫奈伊流奈路於刀流
路於刀流路於刀流己尓言布刀流内波
尚自由夫奈伊 ....
熱狂する人々
風船が飛んで空にあたる
紙吹雪のむこう
遠くの人の目の中をみていた
パレードがはじまるよ 全部捨ててこっちにおいでよ
ここでふたり 立ちすくんでいよう
崩れる時が一番美しいも ....
みつからないところで寝ています
小學校に上がるか上がらない頃でした
ある日の黄昏時
お須賀ばあちゃんは便所で倒れてしまいました
凄い音がしたので
孫の私が見に行くと
お須賀ばあちゃんは横倒しになっていて
小刻みに体が震え ....
御存命でしょうか
なんて言われたらあなたはどうします
餌が鳩を縛るまま
衰退は止められなかった、と
御存命でしょうねたぶん
ただ、絵筆に描く人が見あたらない
それが哀しいのです
....
その墓はアフリカ大陸が視える小高い丘にある
だけど墓地ではない あるのはその墓だけ
その墓には埋葬された彼の名前も
1894.5.27に生まれたことも
1961.7.1に亡くなったことも彫 ....
車の走る音も消え去る夜
終わりのないテレビは
コマーシャルが流れ続ける
今は砂の嵐がやってくることもなく
平べったい音が妙に落ち着く
明日のことを考える ....
こなごなに割れた硝子片の
うえをあるいた
つま先立ちの空はおちて
抱卵する胸を
さらしてかえらない言葉だけ
ひろいあつめている
やわらかな化粧と
乳くさい部屋と猫足
揃えられた ....
自室のドアノブに炬燵の電気コードを縛り付けていた
そのコードを自分の首に巻き付けて全体重をかけていた
第一の発見者は彼の祖母であったらしい
祖母は一階の居間で炬燵に入りながらテレビを見ていた ....
どてらカボチャが降って来る
滝のように降って来る
頭をぶるんぶるん振り回しても
俺の脳は考えない、感じない
どてらカボチャはオンオン鳴く
夜陰を軋ませ鳴き続ける
俺は独り、立ち尽くす
....
とあるモノは
朝昼晩
毎日休みなく
働いて
社会に貢献している
モノはすごい
休みなく
役割を全うし
丈夫で
文句は言わない
日本の労働観には
モノ至上主義が
根底 ....
誰かのせいにしてみました
僕がこんなに嘆いてるのはお前のせいだと
僕の心は極限まで悲鳴を上げています
ふと心の底から完璧に煩いが消えました
あれ?誰も悪くないやん
僕が勝 ....
ヘルメットの惑星を被ったら
最後まで走ろう
地図のない夜を越えて
景色が全て道路に見えていく
ひとつの荷物を運ぶのに
たくさんの手を借りているほど
ヘルメットの重力を感じながら ....
冬に映える黒髪の獣の口から、あなたとの四季のため息が風に巻かれていくよ。あのシャボン玉がすべて包んで弾けたからぼくやきみの悲しみさんはもうないんだ。同じように喜びも弾けて消えるからまた悲しみさんはとな ....
むかし
ただの風だったころ
女の子がうらやましかった
くつ下が白くて
かみも頬ぺたも
ひかり、ぴかぴか
そして
ただの女の子だったころ
女たちがうらやましかった
手も足も自由 ....
冬の洗濯物は
触ると冷たい
まだ湿っぽいのか
もう乾いたのか
返事もしない
怒っていなかったはずの私
泣いていなかったはずの君
昨日の喧嘩は
冬のせい
陽は暖かく
....
君の小さな手は僕にとっては偉大なのです。
その手は僕に対して偉業を成し遂げているのです。
職人に任せっきりなもんで
今までオレも多くの事を云える立場じゃなかったんだけどー
と云って 放ったらかしにする訳にもいかぬ
いかぬ ワケなのヨ
つり合っ ....
透明に見える水が本当は青色だって知ってた?
真実を見抜くその瞳も
本当は透明なんかじゃないんだよね
わたしがその事に気付いた時
君は動揺を必死に隠そうとしていた
その瞳に色を宿して
....
雨がアパートの一室の屋根を叩く
時刻は午前零時を回っても
眠れなかった
天井からぶら下がってる電球は裸
彼女の想いは天井を突き抜けて空を飛んでいる
飛んでいると言うよりは
雨のなか ....
雲をシュレッダーに掛けたように
雨が降り出した
空に磨かれて
美しい雨が
大声でなくように
産まれるように
どうしても
かさばるから
持っていかなかったものが
後々必要になることは良くある
裸で生まれようが
われわれは実に多くのものを
身体のリュックに詰めて
この世に遠足してくる
そ ....
時々買って読むポエム雑誌
人それぞれの詩の世界
自分にはない世界
色んな環境やそれぞれの感性
似た世界があっても何処か違っている
読んでいて楽しい
あっという間に読み終わる
また ....
屯
仕掛けの簡単な釣針の年
762 763 764 765 766 767 768 769 770 771 772 773 774 775 776 777 778 779 780 781 782 783 784 785 786 787 788 789 790 791 792 793 794 795 796 797 798 799 800 801 802
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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