粘ついた舌ですべてを容赦なくなめつくすような雨がようやく上がったあと、機銃掃射のような太陽の子らが跳躍を繰り返した、俺は脳味噌を安い匙で掻き回しては言葉を拾い、左官工のように投げつけては撫でつけた ....
誰かの口から
誰かの口へ
思いがけず飛沫する菌が
感染しやせぬか
警戒セヨ 警戒セヨ
と、怖れるほど
ビニールシートの向こう側へ
あなたの顔は遠のいて
ぼやけて・・みえる
....
自粛の日々になり
妻との間に息子をはさみ
ひととき散歩する
街ゆく人の時間は
心なしか前よりゆったり流れ
公園ではキャッチボールをする親子
私は錯覚する
ウイルスに{ルビ侵=おか ....
引き出しの隅から出てきた
100円ライター
大学生の時に
二箱吸ってやめた
ラークマイルド
高揚もリラックスも得られず
友達と一緒に手放した
十年振り
試しにと
でも
火は ....
とくに好きではない歌なのに、ふと、聴きたくなったこと。
なんとなく読んでいた漫画が、急に、面白くなったこと。
言い間違えた言葉に、予期せず、あなたが笑顔をみせたこと。
....
銀河の岸で静かな深い鬼は
星の亡骸へ
ほのかに歌をうたっている
忘れられたことも今につながっているのよ
そうして静かな深い愛の鳥は
星の亡骸を
ついばみ
果てを超えて
静かな深い愛は耳 ....
お酒とバカ騒ぎの魔法が色褪せ
宴の糸も解れて独りになる時刻
酔いが醒めると共に膨らんできた
得体の知れぬ不吉で黒々とした塊から
逃げるように入ったファミレスの
無機質なトイレで化粧を直せば
....
木曜日の木は水曜日の水を吸って立派に育ちます。
木曜日は水曜日から生命のバトンを受け継ぎます。
月が薫っている
星たちも薫っている
今夜は月と星たちだけでなく
とりどりの薔薇窓が
大きいのや小さいのや
しずかに廻転しながら
いくつも空に浮かんでいるよ
この夜空のどこかで
....
実はまだ連休中だ
まあ、休みが終わっても
テレワークだから
何にも変わりゃしないんだけどさ
なので、やることないから
Amazon prime videoで
復活の日でも見ようと思う
....
変わってしまうこと
変わらずにいること
跳ねた車のように
嫌われて少しホッとしていたのに
馬鹿みたいに強がる僕を
絵の具の付いた筆は水で溶いた
髪の毛がごわついて感情が裁かれる
下書きば ....
いつでも蛇口を捻れば水は出るのに、スーパーマーケットにミネラルウォーターを買いにいく人たち。ちまたにあふれている。
私は含まれない。
非常事態になるほど売れるのはなぜだ?
いつでもLIN ....
久々に2枚のカード
その内1枚が解凍した
「少し別の世界」に来ている自分に気づいた
この状況下で、別のカードが解凍していたら
「過去」へ帰ることが出来たのにと悔しがる
食卓で食事して ....
人の夜は悲しいね
幸せになるために不幸になって
幸せを求めて不幸になって
不幸にならないように不幸になって
幸せから始まったのに不幸を選んで
どうあがいても不幸で
不幸であることしか認 ....
0から生みだされた0のような、
1から作られた1のような、
とっても楽しい当たり前がある。
小雨は
薄日を乗せて
銀の色
濡れて
照り映える
ふくらはぎ
白く優しく季節に溶け
小雨は
薄日を乗せて
銀の色
遠く
夏の予感を
膨らませ
....
*
寂しさの大きな翳り 小さな歓びの光が、
きみの声になって ごく淡い華のように咲く日々
そんな日々を…、 夢見る。
清冽なきみが、昼間 雑巾がけした廊下のあとに
きみの可憐さが ....
どうしてみんな
気持ちを伝えに来るのかな
ソフトクリームの
いちばん甘い所みたいに
大切なことを知っているけれど
教えてあげられない
青ざめた顔の周りで
粉々に砕けた愛とか
踏んだら痛 ....
世界内ウイルスは無数である。
その内の一つが開示され名辞された。
「」は内世界で言語ゲームの対象となりプレーされる。
各プレーヤーは、言語化できるなら「」について、
な ....
GWも今日で終わり
明日から仕事だと考えると気が重い
胸板がうすくなっている(本当にうすっぺらいのだ)
休みの間、家族でボードゲーム大会をして遊んだ
それでも胸はうすっぺらく
あと何年で ....
哀しみを風呂敷で包み
胸の穴を塞いでくれる
空はタイムマシン
目も口もないのに
明るくなってまた暗くなるよ
仲間がいるだけで強くなった
月も星もこっそりと顔を舐める
この広い場所が全て
....
ひとり
寂しいワタシが
砂の穴を抜けてみても
つきの
静かな夜は
寒い
ひとり
小さいアナタが
火の花を食べてみても
ほしの
転がる夜は
寒い
夜空からたれ下る
....
やさしいことばで君をえがく
長い髪の、
今は
とても みじかく切ってしまって
君が泣いている
君が笑っている
でも本当は、
ひとり静かに怒っている
縁側でひざを抱いて座ったまま
....
たとえば
対岸に貴方が立っている光景
声をかけても届かない事実と
合いまったわたしの感情
たとえば
左手薬指の傷
日に日に薄くなっていく記憶と
合いまったわたしの痛み
たとえば ....
いつの間にか薄れた思い出も
繰り返し囁いた愛の言葉も
あの日あの時あの瞬間は
確かに何よりも大切だったんだ
約束すら忘れてしまう僕だから
何年も前の些細な日常なんて
覚えているはずもな ....
野にまう色彩と日差しがあいまっている
ここにある翻りを手探りした元に
揺れるようなブロンズの一部があるといい
夜空に手が届いたなら、星を触ったなら、
どんな感覚だろう。当たり前に恋をして、
幸せ、そうかな、君のためなら、地球が、
逆に回って日の出で止まる、そのせいで、
星は見えなくなって、それが、幸せ ....
満月が頭上にかかり
地に潜むものを照らし出す
私は月明かりを手で掬い
落ちる陰影の青白さ
いつまでも見つめ待っている
地に潜むものの輪郭が
現、露わとなる時を
忙しく過ぎる世相の奥に
....
売っていたらしい
老舗のうふ
かしわ餅
もうおっさんなのに
死ぬまでくうきか
かしわ餅
においにかられ
かしわの葉に
とまる
懐疑的な
蠅
一息
泪の鏡面には今だけが映り込むから
信じれば底は我が花園で、襤褸の帳を弾き契る旅愁でも
浮いては沈む海月たちに次ぐ、是非に明かりを下さい。
もう遅いでしょうか 君は君だけではない
すでにみえ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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