王様は裸だと言う人たちがいて
王様は裸ではないと言う人たちがいて
王様自身
自分は裸ではない
立派な衣装を着ていると
言い続けている場合
王様は裸だと言う人たちは
高いリスクを負う
....
嫁入り道具の鏡は夫婦の寝室の隅で埃を被っている。
女がもっぱら使うのは手鏡
手鏡に写すのは何も首から上ばかりじゃなかった
時には股間の様子も鏡に写して見た
それは大概夫婦の営みの後だっ ....
緩い傾斜は右へ左へと度々方向を変えながらその頂点へと続いている、俺の脳裏ではマーチング・バンドの隊列が知らない曲を演奏しながら練り歩いていた、演奏はあまりにも楽譜通りで―大病院の会計で知らない誰か ....
いつもの言葉を忘れてしまった。
ラン、そして、アウェイ。
僕たちはいつも走っている。
それはランナウェイ?
どうやら違うようだ。
僕たちは逃れない。
僕たちは逃げない。
運命が僕たちを呪 ....
つくりあげた虚栄が
交差する連鎖
反応
捉えようなく
涙する波が
一人の部屋に隠れて
窓の外は雨
照明を落としても
流れてくる昼の明かり
薄暗い
とても不在
嫌になるほど会いたい ....
その背中には羽
曇天模様の空の下
ツバメのように飛ぶんだと
低く、ひくく
腰をかがめてそうっと進む
ずしりと重いのは
右か左か誰の足
....
震えて
朝日が昇るのを見る
吐く息に
混じって漏れる
夢のかけらをかき集める
カラオケから眠そうな学生たちが吐き出され
言葉少なく
あなたの影は薄くなる
霜が降りた葉をちぎる
氷がは ....
欲張りな思考回路の果てに
スタート位置にすら立てず
一人無限ループの輪を廻る
1から10まで
最初から最後まで
全ての事を知ろうなんて
改造人間に ....
アレが来た夜
紫色のコガネムシは
仲間の死骸を食んでいた。
ニュースキャスターは
アレの被害者をランキングにして
並べて分析して
怒りを露にしながら
内心
自分がアレになっていない ....
大きな空と 大きな山を見た
幾何学模様を合わせたような 目を細めて時間軸を仰ぐ
私と人類の記憶に滞る しんと降る空気が浮く
説明する辞書がない
この大きな空と この大きな山
私の瞳にお ....
余談だけど 照れが育って憧れがコア 鉄、黄昏て溶けたんだよ
よだんだけど てれがそだってあこがれがこあ てつ たそがれてとけたんだよ
なんだ、可愛い若旦那
なんだ かわいいわかだんな ....
死んだ
食い潰そうとしていた夢は死んだ
世界は
眠らずに何かを待っていた
だから死んだ
宇宙人の襲撃も
ヒーローの登場も
何もなかった
台風 ....
神の指で巻かれたゼンマイは軋み
石刀で標された暦が螺旋状に印され
メスで切り裂いた細胞のそれは
分裂を繰り返し体系化され
天の川の白い流れ惑星また小惑星
思索や憶測を遥かに超えた真理は
啓 ....
ただ時を駆ける坂道が
空を塗り替えるように
青い繋ぎ目を見つめていた
自然と同じくらい無心になれるのは
思い出を手に入れたからだよ
君との日々がフレームの中を
題名も無く渡してくれたね
....
落ちていたスマホで
自撮りして
クオッカがつぶやいた
「なにこれ
僕わらってないのに
わらってるよ
こいつ」
「何処の誰だかわからないのでいらいらしてしまう。
何処の誰だよ、とわかればもっといらいらするかも知れないね
見慣れた表情で、毎度違う話を持ってくるのは狸たち
、狭い世界だな。とかいう伝 ....
3が3つで散々さ
4が4つで幸せよ
5が5つでゴゴゴゴゴ
鮮やかなピンク
最初は
あんなに淡い色だったのに
あなたを想う程に
色が濃くなっていったの
もう
元の色が分からない程に
目の奥が痛くなるくらいのピンク
鮮やかなピンク
片足立ち ....
「春の紅」
…ト、トトトトト…
春の花らが
ひさしぶりの雨に打たれ
お化粧されて
艶めいてるよ
指にとり
頬紅や口紅にできたらな
そしたら
歩くたんびに
春の香りを ....
わかれのよかんをかんじたら
おんなはすばやくはんのうし
あたしをどおしてきらうのと
きっとつめよることもする
うそだ
うそです
うそだといってと
きらわれてもいい
すがりつ ....
犬にもあるか 仏性が
ウイルスにもあるか 仏性が
AIにもあるか 仏性が
暑い
暑いなあ
まるで真夏の暑さだ
地球が狂い始めて
オマエラ、人間のセイダロウ
そう叫んでいるかのように
路傍に屈み
タンポポの種を
ふぅと吹いて飛ばしている
子供が二人、
....
大回転で意外だ
(だいかいてんでいがいだ)
手巻きな文化祭さ、完膚無きまで
(てまきなぶんかさいさ かんぷなきまで)
無の数字ジュース飲む
(むのすうじじうすのむ)
....
どこへでも行けるのに
どこへも行けない
野生から戻った犬みたいに
誰かをずっと待っている
約束なんてしていないままで
僕の影だけが踏まれていく
みんなは麦わら帽子を被った
天使なんだろう ....
コロナ渦のなか
9月入学問題
検事長延長問題
政治家がこぞってすりかえテロ
たちよみで「ホモ・デウス」を読んでみた
それって「知は力なり」
なんだな や ....
真ん中に水平線がある
理想が消えないように
食べなかったから
同時に甘さを保存できる
後味を喩えようと
息を移して人は生きていく
柔らかい果実を盾にしながら
胸元で揺れる光を
カルタの ....
寄る辺のない気持ちが窓にもたれかかる
まだ頼りない虫の声に今は縋ってしまいそうだ
夜が早くきてしまうからと
机に引っかき傷をつけて出ていったあの子は
まだ庭先で落ちない陽を今度はに ....
ギフからたまたまをとってしまっても
ギフはちゃんと男の子のままです
そのことがダイヤモンドのようにきらめいて
私の五月にまばゆい風を運んできます
欠けたグラスの縁から飲んで唇から途方もない血を流せばいい
解けた鎖を無茶苦茶に絡め直して永遠を誓えばいい
もう二度と手に入らないものは
どんなに蔑ろにしたって誰にも叱られない
闇雲に生えて ....
詩を読むのは不思議
夜空の星を眺めているようで
708 709 710 711 712 713 714 715 716 717 718 719 720 721 722 723 724 725 726 727 728 729 730 731 732 733 734 735 736 737 738 739 740 741 742 743 744 745 746 747 748
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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