傍らに喘いで潰された草の

汁の滲む、つんとした匂い

空気の温度が上がり、西日が目を刺す

額に滲む汗

夏が来る。


何も知らない夏が来る。
あの時僕たちは
青春のど真ん中にいた
その尊ささえ知らず

ミモザの咲く森で
今度は初夏に逢いませんか
片田舎の単線はこころの隙間を
ゆっくり増やしてゆく時間がある
まるで泥水のなかを泳ぐように
深くヘッドフォンを刺す

信号のない、点滅した街の
壊れたコンクリートの道を
みんなに ....
雨空を映した線路はどこまでも続いていく、

雨の世界、全てがぼやけて、単純な世界。

その雨の輝きが、
この街の根底に広がったわずかな光を発掘して、
大袈裟に映し出していた。

元の飽 ....
夜目を利かす空缶の欠伸は止まりそうもない。
おまけについてきた可愛らしいカーボン紙
適度に爪で惹くとたのおしくもある。
何気無しのへのへのもへじ
舌を伸ばしている、漆黒の猫、みたいな。
のび ....
幾重もの黄昏が
共鳴する中を歩いている
自分の黄昏
知っている誰かの黄昏
あるいは知らない誰かの黄昏
数知れぬ意識の黄昏

黄昏てゆくのは今日という日
あるいはなんらかの時世
あるい ....
わたしのペンは退屈している
わたしのペンは雲でできている
わたしのペンは折ると血が出る
わたしのペンには雨が降っている
わたしのペンは時に稲光る
わたしのペンは黒ヒョウに似ている
わたしの ....
ジーンズの色が落ちるように
あなたの気持ちが誰かに移る
冷静な自分で食い止めていた
さよならに沈む明日の島が
人気のない寂しさを生んで
会話に釣り銭を求めている
あなたがいないから
ポケ ....
僕と君の天秤は釣り合っている
君が心を痛め
君の方が重くなり
天秤が傾くとき
僕もまた君の痛みを背負うことで
同じだけ重くなり
天秤は再び釣り合う
君が喜んでいると
君の方が軽くなり
 ....
恋の痛みとかよくわかならいけど

今、あなたに恋をした
スポンって勢いよく
穴に落ちるみたいに
あなたに恋をした

良いことも悪いことも

どうでも良くなるような
あなたの嵐みたい ....
アーモンドチョコレートとストレートティ
夜のストレンジャーとカム・ダンス・ウィズミー
バス停でその日最後の長距離便を待っていた僕らは
見すぼらしくも誇らしい二人の子鼠だった

丸一日、あ ....
痒いところに手がとどく
とどいてくるその手がきもちわるい
死の想起
誰の中でもそれは
不意に頭をもたげる

胸の奥から
こみあげる
苦いかたまりが
のどをふさぎ
徐々に
体中を圧迫してゆく

苦しみというより
ただ苦く

 ....
コンビニのスキマに花屋がある。
だれも気づかないが傷ついた者が営む
代々伝わる一輪の薔薇の行く先へ。

穴だらけのスポンジと刺さり、生贄と栄える、
クサリカケタ海馬に喰まれている、水死体。あ ....
  波が
  たちあらわれる
  形たちが 昏ませる


  黄色いセーターの
  喜劇的なふくらみ
  勇敢な笑い


  あの時の光
  花弁がひらくように
  ゆ ....
  擦られた マッチ
  よる 路地のしかくい
  たくさんの 白い足もと
  物がたる言葉が
  網膜に掛かる
  引き攣れる
  句読点
ネオンが幾千もの夢を乗せて
暗闇の中を走る
出会えた時のように
夜がカーブする
あなたの気配が足に絡まり
甘えたくても自信が無いから
背中を見せるたびに抱かれて
正しい姿勢を教えられた
 ....
寺に鎮座する
アンドロイドの観音様
むき出しのコンピュータが
お釈迦様の教えを伝えている

まいったなー
珍しそうに見上げ
試しに話しかけてみる
 「僕は若いままでいたいけれど…」
 ....
わたしたちの花の
洗い
流された色と
匂いの
その
記憶に
何の
価値もなかったと
しても

流れた血と
流された血が
繋がり

その
先に
咲いた誰かの花の
色と  ....
夜明けの太ももは
物事を知りすぎて
動く気配もない
左よ、流れろ

真夜中のフラッシュバックに
首筋が次々と
反応したからなのか

カーテンの隙間に殺菌される
右脚が
あきらめ半 ....
むらさきの
山と山のあいだに
真っ黄色の
満月がみえる
ようかん

栗羊羹

爪楊枝で刺して
爪は刺さないように食べて

妖怪のフリして眼鏡を
牛乳瓶の底みたいに
し ....
やはり中国人を
日本に入れないというのが
我々の新しい生活なんだと思う

何度注意しても
「めいよーうえんてぃー」って
バカの一つ覚えを繰り返して
コウモリとかセンザンコウとか
食うの ....
夜は錯覚してしまうな
眠りたくない気持ちを差し出して
手に入れた特別な力が
割れたコップみたいに
絶望の淵で生きている
誰かに認められる日までは
いっぱい泣いても良いんだよ
みんなが最終 ....
この脳の一番ふるい記憶。
自分の存在を知った最初の日。
何月何日かも、本当に存在したかも分からないその日が、
自分の意識にとっての、僕の誕生日だと思う。
その日から今まで、覚えたり忘れたりしな ....
抒情という故郷にはもうかえれない
父母を墓苑に棄てた罪状は計り知れない

閉ざされた街に住むと
誰ともつながれないようになる

パッケージされた夕食が配信で済んでしまうのなら
目玉焼きと ....
メモ帳の全てのページにマミムと書き込むのが僕の使命。
この世界の全てのマミムメモを完成させるのが僕の使命。
その蜜をかけて
わたしのすきなバニラの
エッセルスーパーカップに
全部にかけたいけれど
大きいので
内の蓋を少し開けて
半分ね


地面を舐めている
落とした自分のを
命にな ....
とある場所に
アベイガイダレデモイイ村
という村がありました
この国の悪の支配者
アベを罵って楽しく暮らす村でした

ある村人が
他の村の人から
アベ以外誰がいいのか言えないの?
と ....
手首にだらんとした腕時計で
チクタクと急ぐ歩調を合わせる
優しさは道を譲ることなのに
カップルの間を割る癖がある
歩く
ただ悔しくて
うまく愛される方法を探しても
カラオケの音漏れに気を ....
しゃれこうべは笑っている

「ホモサピエンスの頭蓋骨が落ちていたとして」
ふむふむ
「その頭蓋骨の穴から」
はー
「あなたはムカデが這っていてほしい」
はいはい
「それとも、名もない雑 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
夏が来る三月雨120/5/28 20:06
ミモザ渡辺亘120/5/28 18:19
JKだって自殺したいゆるこ9*20/5/28 1:17
雨の唄樹 なぎ420/5/27 23:19
手探りあらい120/5/27 21:40
共鳴する黄昏塔野夏子11*20/5/27 16:30
This is a penやまうちあつ...020/5/27 12:59
失恋狂想曲ミナト 螢3*20/5/27 10:36
天秤葉leaf120/5/27 4:51
恋の嵐が過ぎ去るまで卯月とわ子220/5/27 2:32
ショー・マスト・ゴー・オン(脚本がすでに失われていても)ホロウ・シカ...2*20/5/27 0:34
生理的呪縛例1次代作吾020/5/26 23:15
それでも今はシホ.N220/5/26 22:11
錆た門扉を叩くあらい020/5/26 20:44
あの時の光草野春心220/5/26 17:16
酔客220/5/26 17:14
ファーストラヴミナト 螢120/5/26 16:22
新・観音様もちはる2*20/5/26 9:47
震えるように記憶し、歌うように忘れようとしたnoman320/5/25 22:53
代謝木葉 揺820/5/25 22:09
まごころ秋葉竹520/5/25 21:29
新しい生活花形新次220/5/25 18:31
天才ミナト 螢220/5/25 14:40
存在し始めた日水宮うみ2*20/5/25 13:38
マルコポーロの旅梅昆布茶920/5/25 13:09
マミムクーヘン3*20/5/25 12:32
グッバイ、バニラ唐草フウ10*20/5/25 4:53
村のオキテ紀ノ川つかさ1*20/5/24 23:51
歩くミナト 螢120/5/24 22:41
会話から 虹色に一色たりない旗をふって秋也1*20/5/24 22:14

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