私の席からあなたが見える
仕事中時折目が合う
誰も気がついていない
そう思っているのは
私たちだけかもしれない
社内ではあまり喋らない
敢えてあまり喋らない
プライベートの時 ....
マスクを外す
雨上がり 草木の匂い
白蝶の群れる木
{引用=風船}
パンパンに膨らんで気づく
出口のない恋はつらいもの
でも破裂はしない
いつのまにか萎んでる
ここ ....
微睡む窓から
静かな私が飛びたつ
静かさに沿うかぎり
どこまでも遠くまで飛んでゆける
さえずりや
せせらぎや
さざめきや
ざわめきや
を 内包しつつも
静かさは静かさのままで
....
身 体 が 元 気 に な っ て
き た と き に は 気 を
つ け な け れ ば い け ま
せ ん 。 う ま い こ と
を 書 け た と き に も 気
を つ け ....
芝生はいい
寝転がって
僕たちは笑う
とくになにがあったわけでもないのに
ただ笑って
じゃれ合って
空を眺める
雲が何にでも見えた
アイスクリーム
蛇の目
ありえない獣
五本 ....
アスファルトに落ちる雨音を
消し去る足音が聞こえれば
傘を持つ私の手にあなたの手が重なる
小さな傘を分け合う二人は
時間も分け合い
同じ道を歩いているはず ....
「私もかつては人間でした」
ロボットはラピスラズリを
キャンディ紙に包み
両端をクルクルと回す
「さあどうぞ」
彼女はそれを受け取って
代わりに写真を渡す
「火星の渓谷ですか ....
神よ もしも貴方に 恋したなら
きっと多くの者が 割礼を望み
無地のヴェールと クロスと指輪
そして 三つの誓いを 立てるのです
神よ 私がそれを 望まなかったから
貴方は授けてくれまし ....
それは星に名前を付けただけで
宇宙の真理を解明したという
勘違いと似ていた
孤独はとてつもなく深い
何千年も
人類はその溝に落ち続けている
継続的にかかる重力が
人を盲目にす ....
水色の空は灰に滲む。
白々しいほど、つんとした曇り空
ああ、なきたくもなる ざんねんな そらもよう。
鼻の奥がつんとするって さぁ かっこわるい ねぇ
雨粒も落ちるような、水面状の薄情 ....
世界大戦が起きないほうが
軍事産業は儲かるらしい
備えて買うから計画的に生産できるのだ
有事になったら命を守るためだと
強制生産を迫られて
経済戦死してしまう
パンデミックが起きないほ ....
さぁ新型コロナウイルスと一緒に
メディアに踊らされましょう
ソーシャルディスダンスです
あっ、人と近づいてはいけません
3密は禁止ですよ!
こんなダンスなんて
つまらないって?
....
ここにくると誰かが詩を書いていて嬉しい
夕方になる
しずかになる
水をのむ
みえているものを
いま 思い出している
喉の奥で きれぎれに疼く
石のシルエット
それは 似ている
....
私とあなたの距離の間に
とても知らない何かが
私の中のあなたと、あなたの中の私が
そっちに行こうとしてる
distance
between me and yo ....
七ヵ/{ルビ = レ}
{ルビx=kha}
是、
{ルビ眼=yeux} {ルビ灰=gris}繰る
+ tz
{ルビ睡蓮=セイレーン} 啼く
....
逆光の履歴書 5段活用された
金庫番のマトリョーシカ 人付き合いは いいらしい
その場しのぎの犯罪 そこかしこ
よそいきの足音で 猫が来る チョキの出せない
肉球して 途方に くれる ....
国会中継が流れた状態で
テレワークをした
国会中継をずっと聞くなんて
普段は出来ないから
さてどんなもんかと
思っていたら
繰り返し
繰り返し
おんなじこと質問して
おんなじこと ....
三つ編みの先で書いた夢が
君に触れたら叶う気がした
ひと筆の間で宇宙が揺れて
頬に咲く花を見つけるよ
君の言葉が何度も聞こえた
幸せになりたいだなんて
透明な欲望が受粉をして
私の心に笑 ....
音のない部屋の窓からしっとり濡れた庭が見える。
泣き濡れた空に向かって紫陽花が優しく微笑む。
ゆっくりと窓を開けると夏の匂いがした。
季節が移り変わろうとしている。
やがて誰 ....
スカートをはいてからおかしくなってしまった
縁側から外宇宙へ向かう道は
あの子の膝にあたまをのせるだけだったのに
まちがいだらけだって言葉に足がすくんだわたしに
日傘が少し傾いた
入り切 ....
月が見ゑぬ 濡れ羽が広がつてゐる
爪櫛の如く 敷き詰められた 羽根が広がつて
一条の光すら無く 啼くや恋しき {ルビ鴦=おしどり}の{ルビ吟=こえ}を
ぴいりぴりりと 唄つてゐる
此処は獄 ....
道だから
途中凸があったし凹もあった
緩やかな登り坂
同じく緩やかな下り坂
勿論
急な登りと下りの坂もあったさ
いつまでも
どこまでも
平坦な道なったらいつの間にか
嫌気が差した ....
祭り当日
「へい!お嬢さんおおきに、またね~」
「よ!お客さんお客さん、これ、どうです?安くしとくよ~」
?「ん、‥なんだ、タコか‥‥ いくらだ? 」
?「えっ タ、タコじ ....
静寂が平和の象徴にならない
何か焦らされているようだ
一日ただ祈って懺悔して感謝して
動かずにいる私には
することがありそうなのに
何にも見えないのだ
人間でいたい
今日もそう呟 ....
飴色のグラスみたいな陽だまりが廊下の奥に落ちていた、天井に埋め込まれた空調が立てる微かな稼働音は何故だか宇宙船を連想させた、俺は廊下に並べられたパイプ椅子に腰かけていた、それは五脚あったが座ってい ....
人を傷つけても欲しいものは
その後で自分を傷つけるから
ペンキ塗り立てのベンチみたいに
そっと離れるしかないんだ
今まで気づかないくらいに
愛や幸せを犠牲に生きて来た
誰かのせいにしたくは ....
十月十日して 二日酔いで 産まれた
万能鋏 偽り有り 切れない 親子の情
男女の縁 仮面の己
白髪1本黒く出来ぬのが 己の実力
円空仏に 微笑み 返し
いさぎよく 富士山 喜・ ....
たくさんの花に埋もれて
あなたは静かに眠っている
これから
遠く遠くへ旅立つあなたに
長い手紙を書いたから
旅の途中で読んでみてよ
ガタゴト揺れる電車の中で
いい時間潰しにはなるよ
....
人の世界では
何者かであらねばならない
そして僕は
何者でもない
先生
僕は
患者ではない
信者ではない
生徒ではない
担当ではない
愚民ではない
先に生 ....
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