或いは
オブ・ザ・フットボール
或いは
万延元年のフットボール
或いは
1973年のピンボール
....
ザッザ ザッザ
足音、響かせ
さ迷う人
その心中に
微動だにせず静か佇む
確かな凝視、
サヤを剥く
さ迷い人の憎悪を
さ迷い人の心魂を
裸にして、裸にして
....
与えてそして奪った
傷だらけだよ
もう
もうだめだよ
でも
あなたの方が
苦しいんだ
そうなんだよ
あなたの張りつめた姿
そのまつ毛
見てられないよ
ぼくは単純で
おまけに ....
出張でアメリカに
行ったときの夕飯は
中華料理の持ち帰りに
することが多かった
どれでも99セントで
こちらがもう十分と
宣言するまで
ひたすら盛り続けられたのを
覚えている
あ ....
ただ一つの言葉を言えないばかりに
君は長い長い詩を書く
ただ一つの言葉
それを君は覚えているかい?
君は君が詩を書く動機を
まだ覚えているかい?
君は詩を書くことで
気を紛らわす苦しみか ....
いつも
礼儀正しく
控え目で
慎ましく
誰よりも優しい
人の善意を信じている
君には
酷かも知れないけど
この現実の世界には
つらのかわひとつ人間で
にくは底知れぬ悪意
はらわた ....
ぼくががんばればいいだけなら
さみしさをこらえて やる よ
やる といったのだからそのことばでもって
ぼくをしばりつけてくれればいいさ
せんそうやさいがいではないんだ
にちじょうのなか ....
もうすぐ八月
今年も盆が来る
故郷の生家には誰も棲んでいない
父母はとっくの昔に草葉の陰に隠れてしまった
実家の直ぐ近くに先祖代々の墓がある
辺りに点在する家々の墓はそれぞれが単独の ....
殺意がある
おそらくは
得体の知れないものを
殺るための
そうして
奇形してゆく
正常な道を辿るために
入り組んだ鍾乳洞に
明かりもなしに潜り込むんだ
石のつららで頭を打ち
濡 ....
一.
剥がれおちる夕方から
くるぶしをなでたぬるい夜が
道順どおりにすすめなくて
わらっちゃうねいつも
欲望のはなし
二.
情熱と渇望とスカートと臨場感と ....
みんみん蝉が鳴いている
夕焼け空に鳴いている
巨大な夕陽が今正に
落ちようとしているその時に
みんみん蝉が鳴いている
夕焼け空に鳴いている
巨大な宇宙の営みが
寸分違わず足 ....
クリームソーダのグラスの中に
魂を浮かべて 眺めている
緑色の光を吸収し 揺らめいている
僅か21gの概念
・
あなたが最後まで探していた神様は
結局どこにも いなかっ ....
誰かとあって
そのひとも
いつかは死んでしまって
ぼくもしんでしまって
でもぼくがしんだら
もう誰も死ねないね
だからごめん
花の首飾りがしたい
空はぽかんとあいた人間で
世 ....
天球は精神と繋がり
地球は身体と繋がり
刹那に感じる
身体を駆け巡る
その波動が
眉間から生じる
紫のオーラが
全方位に向かって放たれる
無限の意識が
森羅万象の宇宙に溶けてゆく
....
ぼくは今日、ぶちこわされて帰る
派手な火花とは無関係さ
みたことはあるんだ
見たことがあるっていってんだろ
派手な花火
昨日までまともだった
いいやつだったんだ昨日までなら
今日に至 ....
大阪王将のある街で、歩兵の僕は何とか懸命に生きている。
「男なら将棋を上手くなれよ」と、そんな父上の言葉を胸に。
本当は存在しないもの
駄菓子の当たり
国境線
赤道
風
本当は存在するもの
自販機の当たり(たまに当たるんだぜ)
戦争
ひとり
花
地球儀にキャプテンがいる
片言の日 ....
本当はアホのくせに
気難しい顔ばかりしてた
ああ優しい人
何も言わないで
ごはん美味しいねって言う
美味しいねって返事したら
すごい幸せそうに笑った
私なんてつまらない人間
もう生きて ....
懐かしい場所に
行きたい
ただそれだけだ
この街で
この場所で
日々遠くなっていく景色を
一目見たい
それだけ
海と
山の神社と
坂の階段にいる狐と
その角の魚屋の匂い
灯台
....
迷路のような
思考の洞窟
雨が流れ込む
蛇の目
邪なものが降ってくる
指を鳴らすと
洞窟ごと落ちるのかも
蛇腹になる
私は
指を
鳴らされるもの
でも
水は
....
音もなく頑丈な扉を開き、入ってきたのは見覚えのあるような皺だらけの中年男性だった。
署長自らが直々に連れて来たので位の高い人物なのだろう。署長は軽く会釈を済ませるとわたしを指さしてすぐに出て行っ ....
成り得ない私は基本であり
素敵であるのだ
お城に王子
何者でもない私が王女になり
蒼いドレスをひらめかせ
真っ赤にはにかみ
無理してニコっと笑うのだ
「お祖母ちゃん、大丈夫、痛く ....
ある朝わたしは鴎になり
中央区永代橋の橋桁から白い小さな翼をひろげとびたつ
(そのときわたしははじめて空の名前を知ることになる)
江東区東陽町一丁目三番地
古めかしいビルの窓から
....
おだやかな
初夏の朝
気持ちのイイ空気を吸って
ぢめんにコインを並べる人たちが話し合っている
地球のほうはどうですか?
ところで、さざなみ、という言葉はいいですな
もしもし
あ。 ....
目に見えないから恐ろしいと思ったり、素敵だと感じることがある。
目に見えないから捨てられなくて、手に入れることのできないものがある。
見えないものに心が動くのは、僕らが考えるからで、
想像をしな ....
何か懐かしいこと
思い出しそうで
思い出せないまま
やさしい曇り空
包まれる
迫られるものはなく
小さな雑事たちだけ
転がっていて
待ってね、待ってね
と何回
さっきの ....
失ったモノはたくさんあるけど
落ちてくるイタミは数えきれないけど
降りかかる悪意は背中を刺すけど
愛は遠く遥か彼方に離れているけど
転がっている挫折にはまってばかりだけど
....
知らないふりを続けていれば
はじめから何もなかったことにならないかなぁなんて
街を見下ろすおおきなロボットのてのひらの上で
消えていくものに焦りながら
八つ当たりでも見当違いでも
振 ....
あゝ窓ガラス越し
物凄い空の青が広がって
自分が何処に居るのか
一瞬わからなくなる
地球、いや宇宙
そうだ、此処は地球という
宇宙に浮かぶ場所なんだ
まぁるく廻る星なんだ
それにし ....
性欲に満ちたこの大地になんで、何の理由があってここにいるんだろう。
人との関係には礼儀がなくてはならない。
そして礼儀の根本は愛である。
あいがあるところには ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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