虫どもが敷き詰められた海で俺は溺れている、もがくたびに軽いやつらが水しぶきのように中空に跳ね上がる、全身に、特に、目の端と口のあたりに、耐えがたい恐怖と不快感がある、溺れそうなのに口を開けることが .... 生まれ落ちて
老いてゆきつつ
病むこともあり
死に臨む

愛から離され
怨みと会わされ
求めを得られず
五感の盛り

世界中の苦を
文字の列にして
あらわす意味

 ....
午前0時過ぎに(表現の誤解にもとづ
いて、近所の土手を(地滑りしていく
永遠を這うように、散歩している。鉄
塔の灯りが点滅しているのを眺めなが
ら「あれは飛行機のためにあるという
のは建前で ....
誰かに代替わりする夢だった
代わってあげてもいいが
あのひとは男
女の身体に入ってやっていけるのか
打ち合わせ無しにひょいっと
入れ替わって
私が消えて完了する
完了する

私が終わ ....
{ルビ産着=うぶぎ}を脱いだその日から あたいの{ルビ親友=とも}は{ルビ般若湯=はんにゃとう}
{ルビ渡=わた}る世間が鬼の国でも 一緒に歩みゃ怖かないわ
{ルビ馬鹿=ばか}になるほど浮世は楽し ....
秋になれば
私は何者にでもなれる
夏の哀しみが
私にそうさせるんだ
私は詩人
泣きたい気持ちをぐっとこらえ
詩を書くんだ
痛くて冷たい
ラムネの瓶を
君の頬に近付ける
距離が夏だった
一枚の皮膚を
重ねて太陽になる
僕等の日々は
青くて透明な
ビー玉を転がした
眩しさに倒れても
ひとりじゃないから
 ....
ハリーは
ゴールデン・レトリバー
僕に寄り添うように歩き
大きな身を揺らして
逆らうこともなく
鼻を鳴らすこともない

朝の河原は
鎖につながれた仲間が
あちこちからやって来る
自 ....
白い地味な花
一斉に咲くときれい
強烈な匂いにむせ返る
そのわりに虫がつく
生薬として古来重宝されている、らしい

我が家の庭にあります
というか、よく出入りする物置の入口に群生していま ....
過ぎた昔を思い出して
くよくよするのは止めようよ

苛められたり
辛く当たられたり
差別されたり

そのせいで鬱になったり
そのせいで手首に剃刀あてたりした

過ぎた昔を思い出して ....
湿地帯に埋葬されたしらばっくれた不浄物霊たち、最期の呼吸をメタンガスのように吐きあげて黄泉へと消えていく―夕暮れ、赤トンボの群れが爆撃機のように中空を彷徨い、俺は眼窩を刳り貫かれた女の幻影を見てい .... {引用=招待状}
時折 招待所が届く
ある時はコクトー
ある時は犀星
畠山千代子だったことも
メルヴィルの白鯨の一章だったりもする

だからと言っていそいそと出かけはしない
しばらく触 ....
テレビ局の用意した
全く意味のない
アクリル板で
隔てられながら
にこやかに振る舞う
タレント連中は
仕事とは言え
俺は一体何やってんのか
と思ったりしねえのかね
アクリル板に微かに ....
暑気払い思い出シロップかき氷忘れられない今年のことは らどみ

緞帳(どんちょう)は引かれた
とつぜんのゲリラ豪雨
内側の避難民はグズグズしていられない
カーテンコール迄の短い時間のメイク直 ....
茶柱が立った、が、すぐに座った、というか寝転んで、寝やがった。
気持ち良さげにプカプカと浮いて眠る姿に、あぁ何と縁起の良きこと。
晩夏の
午睡の
淡い緑の濁りの中を
海月が漂う
一匹 二匹
三匹 四匹……

海月たちは
優婉に
漂っている
半透明のからだを
ときおり
仄かに虹色に光らせて

一匹 二匹 ....
もし私と言う人間が
この世界にもう一人いたら

私はもう一人の私と
きちんと出会えて語り合えるだろうか

もし私と言う人間がこの世界にもう一人いて
私と生き写しだったら
どうしよう
 ....
過疎の地の小学校は一学年一クラスだった
受け持った担任は六年間同じ先生だった

河原井文子先生
クラスメートは四十三名

私の出席番号は七番
それは小学校の六年間変わらなかった

過 ....
廃石を象る人魚の軌跡は鎮む
  泪ともに 縷々 瞬いている水葬。
    したたかに川面 揺蕩う贋作のひと、
    忘れ形見の星屑 又は身違えた、    とうぜんの糞か
これは共にあなたに在 ....
土の上に人と書いて
生きると読み
草と土の間に人と書いて
墓と読む
死んだら人は
土にも星にもならない

初出:NIFTY-FPOEM 2000/04/30 を改定
オシッコをしたら
ピンク色の
かなしみが出た
病院へ持って行ったら
おめでとうございます
と言われた
名前はもうお決まりですか
しばらくは安静です
そう言って先生は笑った
看護師さ ....
毎夜夢に現れる人達の
考えていることが見通せない
それぞれがそれぞれの意志を持ち
それぞれがそれぞれの言動を繰り広げ
夢の中はまんまブラックボックスだ

私の夢なのに!私の夢なのに?

 ....
夏の哀しみは
私の哀しみ
涼しさを運んでくれた人は
私の恋人
この暑さが
哀しくて
哀しくて
いやになる
哀しみよ
私の体を通り抜けて
喜びとなれ
スマホと
インターネットの普及が
もたらしたものは
人類の誰もが
表現者になり得る世界
正確にいうと
そう勘違いさせる世界

その結果
大量のゴミが
毎日毎日
止めどなく排出さ ....
誕生日は王様になれるんだよ
と君が言う
特別な贈り物に特別な食事
お祝いの言葉と笑顔
僕は王様ほどの権威も財産もないが
今日は王様のように幸せだよ
誕生日にはプレゼントや食事ではなく
幸 ....
砂糖を補填する仕事を終えたので
無期の休暇をください
夏はどこまでも広がる空
襲いかかる雲は光を彩り
私たちと思想を違えている

もしかしたらと期待しては
裏切られてきた海鳴りの姿
信 ....
こんなに暑いんだから
心も身体もうだる
歩くのもやっとで早く日陰に入りたい
そんなとき
おかあさんと可愛い声が歌っている
あっちのほうから
自転車のペダルがリズミカルにやってきて
夏のカ ....
少しでも
落ち着いて いこうと
山並みを
ながめていた
鉄塔 があった
足元の
金魚草が ゆれた
風が
吹いた
スナネコの赤ちゃんが 産まれた
テレビが言った
土曜 ....
家の財布からお金が出払ってしまった

家を買ったら
すっかりお金に余裕が無くなってしまったのだ

なのに嫁さんは家計簿つけてなかった
俺はそれなりに稼いでいたけれど
嫁さんは事情があって ....
君と出逢ったあの場所
今も色褪せていない

そう言えば
もう何年も行っていなかった
掘り出し物が多い古書店

君は時々行っていたらしい
本を読む時間がない

たまたま同じ
本を探 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
BURNホロウ・シカ...1*20/8/24 22:30
四苦八苦シホ.N120/8/24 20:22
厭離穢土、欣求浄土飯沼ふるい1+*20/8/24 20:06
代替わりよしおかさく...420/8/24 16:06
うわばみ福岡サク2*20/8/24 14:28
断片渡辺亘120/8/24 10:50
幸せの法則ミナト 螢020/8/24 10:48
ハリーもちはる1*20/8/24 10:19
ドクダミ道草次郎220/8/24 8:35
未熟と完熟こたきひろし320/8/24 0:36
夜の始まりに甘いケーキをホロウ・シカ...020/8/23 22:57
フロントガラスにちいさな蝶が止まったただのみきや2*20/8/23 19:13
アクリル板の向こう側花形新次120/8/23 18:41
内側と外側/ゴルコンダ(仮)お題はwill氏足立らどみ120/8/23 14:35
茶柱クーヘン3*20/8/23 12:32
夢海月[group]塔野夏子0*20/8/23 11:14
もし、私と言う人間がもう一人いたらこたきひろし220/8/23 7:04
大陸じゃないここは島国120/8/23 6:28
finあらい020/8/23 1:26
イオン020/8/23 1:15
しるし道草次郎220/8/22 23:23
夢の他者(改訂)ひだかたけし4*20/8/22 20:46
断片渡辺亘020/8/22 19:24
バイデン花形新次120/8/22 18:12
誕生日葉leaf020/8/22 16:48
シュガー&ペッパーよしおかさく...020/8/22 13:47
真夏のメロディ灰泥軽茶120/8/22 9:36
休日道草次郎120/8/22 8:33
お金が無いのは何も無いに等しいこたきひろし4*20/8/22 7:59
そう言えば夏川ゆう120/8/22 5:39

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