娘に渡すものがあって
部屋のドアが空いたら歌が流れていた
「リッケンバッカーが響く
リッケンバッカーも泣く
おんがくも人をころす」
「これ、ギターの歌なの?」と聞いたら
リーガルリ ....
実は今に始まったことではないのだけど
大切なことは今を生きているということ
そろそろ強風に耐え抜くことは飽きたから
これからは気持ち良く受け止めよう
頭が良いとか悪いとかの概念すら有史以前 ....
許されるならば
喜怒哀楽の頁にはさみこんだ
しおりをほどき
薔薇のトゲのように
愛は血まみれの行為であったと
旅立つひとに告げたい
愛は規範をもたない
むくんだ背すじに頬をあてて ....
天使たちは陰口が大好き
馴れ合いだらけの花園で
互いに褒め合う仲良しごっこ
そして気が向けば誰かを貶める
あの人は私を傷つけたの
私は可哀想な被害者なの
だからみんなで取り囲み
羽根 ....
夜
近くの家で赤子が大泣きしている
苛立って母親の叱りつける声が重なる
空には紅い満月
まるで血にずぶ濡れたボロ船みたいに浮かんでいる
この地球は
この世界は
いつ粉々に砕けるん ....
明けきらぬ午前四時半の空に星がきれいだからと行ってみれば、確かに、星は潤んだ涙。
昨晩降った豪雨は大気間に微細な汚れ一つ残さず空と雲とを清めた。あのかすみ雲を指さして「はやいら!」という ....
人に聞いただけではわからない
実際に行ってみたくなり
車を走らせる
知らない場所だからこそ
知ることが出来感動に浸れる
どんなに遠くても行きたい
着くまでの時間も楽しい
渋滞して ....
瞼の裏の薊の咎といつまでも追いかけっこする
流されたリボンの行方を探す道すがらの
どくだみを踏みつけては馨る、脳の芯がひたひたに擽るもの
甚振(いたぶ)られる頭上の笑みにすら透過光が酔ってふらふ ....
部屋があたたかいと何も書けなくなった、つま先も踵も地表にはつかず、ふっとうしたひかりになった、七月生まれの人がかに座になって、星座は煮えたぎったあぶくのようだ、部屋があたたかいと何も書けなくな ....
日々の中の身近で短い悲しみは
遠くまで続く長い日々と繋がっていて
見方を変えると、味方になってくれたりする
どうせ狂ってるなら詩人ぐらいが適当だ
アメリカは暫くは大変な様子だろうけど
妻は何時も歳時記をかたてに句をひねり
僕は使いっぱで夜金を稼ぎ汗をかくんだ
でも良いこともいっぱいあって内緒 ....
彼女の詩を読んで
しばらくしてから
背筋が冷たくなった
詩のせいなのか
ほかの理由なのか
わからないでいる
感動とか
反射的なもの
じゃないのか?
詩のせいじゃないのか
....
イチメン真っ青でなくていいよ 空
雲一つない空の下にいると
何だか無慈悲に
剃刀で切り裂かれる様な痛みが襲って来るんだ
子供の日には帰れない
あの日
いとこ同士で籠もった押入れの中 ....
六畳の部屋いっぱいに
写真を並べて
二人で黙って整理した
思い出は語らない
海の写真を 見せて
と言ったら
あなたがどの海?
と聞いた
今じゃなくて
私が死ぬとき
二人 ....
夜を越えて
どこへ行く
朝を待って
何がある
わからないから
荷物を詰めて
明日の海を見に行こう
闇の深さは
病みの深さ
手を取り合わないと
生きていけないハンパ同士
あなたが私を許すのは
誰かに許されたいあなたの闇
でもそれ
私じゃないね
あなたは誰に
許してほ ....
夢の中でさえも
わたしはあなたに失恋してた
その綺麗な瞳に少しでも映してほしくて
必死にあなたの気を引こうとしたわたしが
唇から溢れさせた言葉は陳腐なものばかり
柔ら ....
1.
ベランダのむこうに
海がひたひたと満ちてくる
だから駅前のコンビニも
24時間のスーパーも
どこも沈んでにじんでいる
空の冷蔵庫のなかで
たっぷりと寝た肉を吊り下げて
夜 ....
言葉に浮かぶ小さな涙かな
月に静かに愛を垂らしましょう
眠りなさい
愛の女王は囁いて
光はベールとなり、私を包んで溶けていく
優しい乳白色に身を委ねて
一緒に踊りませう
月の光よ
....
伝えたい事がたくさんあって 全て片手でひょいっと仰げたらと思い
ちゃんぷるー文化の谷折りの部分を思い出し
ひとつひとつ前進に全霊を重ねて 今ここにいる
人ひとりひとりが特別でみんなみんな最高 ....
いままでもこれからもそしてこれらもみんな未詩シッピ
{引用=うそつきは}
ひとりはたのしい
ふたりはうれしい
さんにんはさびしい
よにんはおいしい
うそつきはだれみんな
....
ひっそりとした
裏庭を
歩く
真昼でさえ
陽の届かない所で
苔は石垣にへばり付き
雪の下はそこここに生え
南天や藪柑子は上へ伸びる
そして
辺りを地の神が見張っている
冷え ....
もうおわりだと口に出して何度それを言ってそのたびに母の心をキリキリさせたか知らない
不登校だったとき
高校を3日で退学したとき
大学でうつになり死にそうだったとき
引きこもっていたとき
働き ....
モスグリーンの空
淡いピンク色の雲から
紅白ストライプ
包み紙にくるまった
パイナポーキャンディー
降ってきた
僕はタイヤを
パイナポーの輪切りに替え
シースルーカーで
ドライブ ....
自分は考えもせず
よくのうのうと生きてる
薄いレモン水にすら
ならないような
どうでもいいようなものを
せっせと捨てて
夜中目が覚めて眠れないでいると
聞こえる雨
見えないホワ ....
嵐の後の
落つるべくした葉
散水の後
規則的な送迎車
私はそれを見ている
人と人が出会う
そんな音を聞いていた
つらいこと、の跡を見つけた
誰かにとってであって
誰かにとって ....
夢はさっさと諦めて胸の内ポケットにしまい込んでた
相思相愛の恋愛を
した事がない
誰かを本気で好きになった事さえない
私は何も悪くない
鬱病にかかった覚えない
果たして美味 ....
蛇も菟も蜂の巣も
この異常な気象の中で自然の一部だった
盛夏
畑と畑の間の狭い道で陽炎が揺れていた
いきなり道端の草むらから蛇があらわれて道を横に切り裂いた
占領したまま動かない
....
ZOOM会議を切って一息付く
今朝から働き続けて4時間か
12時回っている
さて何を昼食にしよう
明日が金曜日という錯覚に駆られる
久々のリアル飲みがまったり楽しい
まだ21時
さて ....
命無き波のように打ち寄せる虚ろには必ずふたつの目があり、そのどれもが焦点がずれている、右目のほうが少しだけ内側に入り込んでいるのだ、それはまさしく俺の目であり、早い話、俺は俺そのものに飲み込まれま ....
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