家は川沿いにあった
ぬかるみが渇こうとして
夕暮れは
大腸をひきずりだしたように
ながくなった
そのなかを這うように
ぼくは船出をして
帰りかたがわからなくなった
日の落ちかけ ....
「朝」

いただいた分だけ

お返ししたい

ありがとう

の言葉を

できれば添えて

けれども

ただ

生きていても

大丈夫



「海綿」

 ....
子どもを産みたい本能をグラフ化するのは難しい
明日は産みたくない昨日なら産みたかった
子ができる工程もそれは楽しみたい
神聖視とは神秘とはなんだろう
人間は動物だ
神の子を産むなら
受胎告 ....
「秋風遁走曲」

暗い気持ちで書いている
魚になって書いている
迷路を描いている
出口だけを描いている
胸に有り丈を沈めている
海の深さを見誤っている
雲を扇風機でながしている
雲は ....
昼の叢には
コオロギが歌い
まだ
風鈴の音も残る
時々
少し肌寒いようでもある
初秋だ

4年目になる
宿根バーベナの姿を
さっき
写真におさめた
だれに
見せるでもない
 ....
月のまぶしい
天気雨の夜
雨と星を
月と海を混ぜる指


岩と水と樹
斜めの夏
痛みと窪み
路地を飛ぶ影


螺子 廻る方へ
廻る光
下へ 土へ
水の ....
もうひといきだ
ひともどきまで
もうひといきだ
しかし骨が光になってゆくのは
水たまりが渇くより早いものだ

















 ....
瓶はこちらを向かなくていいのだ
羽をたたみ 地に降り立ち
夜のむこうの夜を見ていればいいのだ
バーナビー警部に
はまっている

イギリスの
のどかな田舎を
覆いつくすサスペンス

2時間の舞台で次々と
残酷に殺される
人人人

ちよっと殺され過ぎだよ
容疑者もどんどん増 ....
拍手も喝采もない
イイネさえも貰えない

わたしと言うステージの上にも
その場その場のシーンに応じて
証明が明るくなったり暗くなったり
するんだよね

音楽に
盛り上げられたり
盛 ....
どちらか
からの
黙らせる
{ルビ海嘯=かいしょう}
それがあり
その後に
ながい
沈黙がおりる

{ルビ匿=かくま}われる
月夜に
ひたひたと
寄せる


堪えきれず ....
 明け方の珈琲にそよ風が舞う。
 テラスに小鳥は雄弁で
 朝日をがやがや待っている。
 やがて昇った太陽に口づけすると光の帯が降り注ぐ。

 大きな巡りの中で朝はやって来る。
 騒がし ....
どうにも焦点の合わず
伝わらない
おかしいと思えば
水中にいるようだった
息が続かなくて
半分も話せない
また
貧血で倒れるのか

よく聞こえないと
疾うに
誰も言い飽いて
貰 ....
性行為はその時
そんなつもりじゃないからと
幾度も
何度も
言い訳しながら
にじり寄って来ていた

何処でも彼処でも何時でも
同じ言い訳をする
口に出さずとも
そう考えている

 ....
母は、
なまえはつけないほうがいいよ
と冷蔵庫にむかって
言いつづけた

寝ているときは
ずっと怒っている
車をひっくり返し
おとこを犯し
ベランダに放火し
エレベータ ....
体が浮かんでる
こんなに自分は
軽かったのか
見えるのは紺色の空

月が暗い海面に
飲み込まれてゆく
(なぜ)

次第に面積を小さくして
やがて頭まで海にのまれた


 ....
工事の音が大きく
大きく響いていて
窓を開けていたい私と意見がぶつかっている
工事している人も
うるさいと思っているに違いなく
仕事だからだといちいち思っているかもしれず
或いはもう慣れて ....
他人の生きざま
他人の価値観
他人の意見
全部否定して

お前に残ったものってなんだ?
あんまり甘いと 吐いちゃうよね
幸せだってそうだった
いつか疑いだす
だって 自分はそうじゃない

あんまり苦いと 受け付けないよね
初めから 苦手って 苦いから
いつも避けて
だって ....
「LI○E」

宇宙一
鈍感ゆえ
死をかきかき

詩を書き書き
の間違え
変換機能にも
ボディーを喰らう
哀しみよ

これじゃまるで
何かの
やりとり
緑のアプリのや ....
やっと 眠れぬ 暑苦しさも

終わったらしい

空は ひたすら 秋です

鳥肌です 風が吹けば

ページを めくれば

忘れられる

苦しさなんて
やっぱり俺もトレンチコートマフィアの一員で間違いない .... 浄化を意図して
つづら折りのあの坂道は山肌に組み敷かれたか
猛禽類やらが舞い
川には
きっと魚の信仰もある

でも
このポンコツ車は
トコトコと
登ってゆくのだから
あまり
心配 ....
誰しも心に傷を負い
それに追われたり追ったりする
いつまでもいつまでも
この螺旋階段は続く
今は秋
どこまでもどこまでも
天が高いのです
誰も殺したりはしない
誰からも殺されたくはない

なのに
過去
一度や二度は自分を殺したくなった事実

それは
周囲や社会から 危うく押し潰されそうになった
現実からの逃避思考だった ....
詩とは
不粋の結晶体
では
この詩は?
不粋な不粋の結晶体
置き去りにしてきたはずの亡霊が
扉の向こうで慟哭する
割れてしまった心の破片が
拒絶するみたいに散らかる部屋で

正しく狂っている
あるはずのない安寧に
届くはずのない静穏に
私は触れ ....
そこにある概念は
紙に書かれた記号
脳に刷り込まれた手続きの
言葉 という不自由なやり方で
びょうびょうと吹く存在の風に
顔を向けて立ち尽くす時
始まりから また始まりに帰り
終わるはず ....
月が消え また違う月が現われ
星が消え また違う星が現われ
誰も元の世界を憶えていない
世界は終わって
知らないうちに変わっている
私もあなたも終わって
知らないうちに他人になっている
 ....
面白くもなんともない素早い無限の末尾に
直感を頼りに金色の蓋を付けて
取り上げる脱力は 何処かの鉱脈へつながる
抱く自然と普通名詞 派生企画と感情の効率
視点の手触りはフラジャイルに結びついて ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
くろいよんじゅう4*20/9/17 18:26
朝 (他六篇)道草次郎1*20/9/17 13:09
妊娠は航海よしおかさく...220/9/17 11:05
秋風遁走曲 他四篇道草次郎3*20/9/16 20:03
1*20/9/16 15:54
空と行方木立 悟120/9/16 8:31
ノート(骨)[group]120/9/16 8:30
ノート(瓶)[group]320/9/16 8:29
サスペンスにはまってst020/9/16 6:59
負の遺産はこたきひろし120/9/16 6:51
海と比喩道草次郎2*20/9/16 6:28
素晴らしい朝メープルコー...1*20/9/16 5:01
向こう側よしおかさく...120/9/16 0:34
言い訳020/9/16 0:33
コンデンス平井容子820/9/16 0:05
夜に浮かぶ木葉 揺4*20/9/15 23:46
騒音よしおかさく...220/9/15 20:49
Deny itえこ020/9/15 20:28
シュガーモア020/9/15 20:25
詩三篇道草次郎2*20/9/15 17:51
再帰する秋ナンモナイデ...4*20/9/15 13:27
滲んだ追而書幽霊020/9/15 12:46
登攀と風道草次郎1*20/9/15 10:49
今は秋渡辺亘120/9/15 10:08
平凡でも平和でもない日常こたきひろし220/9/15 7:20
道草次郎020/9/15 0:09
黎明須藤 あさひ0*20/9/14 23:09
ことばこむ320/9/14 22:47
世界120/9/14 22:45
明日は020/9/14 22:41

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