多分 午睡の夢に
君がくれたセルロイドのホーリーカードが
舞い込んだんだ
だからほら
空は薄青いセルロイド
雲は白いセルロイド
どちらも淡く虹色を帯びて
道の両側に咲く
ピンク ....
音楽、
もう終わるんやって
太陽が窄んでる
トンビも
汚い郵便局の看板も
「雨」
雨が天からフロントガラスにおち
たらーっと下方へつたい
ワイパーの根方のへんで溜まり水と同化する
人間の一生もこんなものか
と思う
川へいくにも
川は銀河系のずっと先だ
....
歩くたび、古い廊下はミシミシと、僕に何かを伝えたがっている。
ミシガンだかミシシッピだか、おそらくアメリカに関する要件を。
背伸び
喫煙
…傷
時計はいつもいつまでも時間の言いなり
朝からテレビの音声と映像垂れ流しにさせて気にならないのは
その実時間が気になって仕方ないから
水道の垂れ流しは放っておかないし、血の吹き出しに至っては救 ....
それは崩落し、細かく砕けながら、薄暗い地面へと乱雑に堆積していく、激しく、そしてささやかに繰り返す破壊音は、インプロビゼイション・ジャズのような気まぐれな旋律を形作る、すべては破片、音を上げれば上 ....
豚や山羊の一匹一匹に名前があった頃の話/雌牛や蝶の一頭ずつにめいめい名前を付けていた時代の寓話/荒らしながら来る台風に/女の名前を付けて/面白がっていられた頃の/自慢話/すっこんでろよ/頭を低くしてろ ....
電気配線を組むのが
三十人中一番遅くて居残りを食らった
ひっきりなしの汗が
ポタポタと顎をつたう
電話がポケットでずっと振動していたが
全然それどころではない
ぼくの三分の一の時間 ....
柔らかく弾けるバレエの動線
立体であり流体である文脈
対になるのは
豊かなる肉体の賛美のダンス
どこかコミカルでシニカル
そしてプリミティブな表現
我らを穏やかに諭しはしない
むしろ ....
この祝詞をあげる
あなたにあげる
ひとすじの狼煙のようにあなたに上げる
呪いになろうとあなたに上げる
ひたむきにけなげにかれら
上がっていく
寂しかったでしょう
ほのおと分断されたよ ....
『山の人生』の出だしの
子殺しの炭焼きの話を聴きながら
カーブを曲がると
元セブンイレブンだった洗濯屋が
うんざりした顔を向ける
湿り気を帯びた大気を遮断して
空調は乾いた音を立てて ....
ぼくのお母さんははたらきものです
朝早くから夜おそくまではたらきます
お父さんはいません
お母さんの仕事はズボンに穴を開けることです
毎日たくさんのズボンに穴を開けるそうです
そのせいで ....
あたしは誰よりも美しい女
鏡を見る度に実感している
あたしは誰よりも美しい女なのに
記憶がとても曖昧
永遠に忘れたい事すら
思い出せなくなっている
あたしは誰よりも美しい女だか ....
「後れ毛だけを切ってください」と
うまく言えない夢ばかりみる
現実の理髪師さんは
分かったのか分からないのかわからないけど
とりあえずは後れ毛を整えてくれる
仕上がりはいつも
何かがち ....
ブランコ
鉄棒
すべり台
子供たち
夕陽
若年
子供の頃から夢だった
階段のある家に棲んでいる。
夫婦の寝室は二階にあった。
ある日
娘に言われた、
お父さんとお母さん夜中にウルサイよ
二人共いい年してさキモいよ
最初、何の事 ....
朝焼けの
山々の影絵が
くっきりと見える頃
太陽はいまだ
地平の彼方に隠れ
鳥たちのさえずりが
かすかに響く
煙突の煙は
遠く
垂直に立ち上り
夜の薄暗闇が ....
末娘が10歳の誕生日を迎えた日
7歳上の長女と妻は
誕生日のプレゼントを
用意していた
ボクはと言えば
実は
すっかり誕生日だったことを
忘れていたのだ
ねぇ。お父さんは
何 ....
今を静かさが支配している
静かさは私という不安を抱き留めている
私は静かさのなかで震えている
静かさのなかですべては始まるから
静かさがすべてを支配するから
私は吐きそうになりながら ....
改ざんされて歪んだ記憶
真実がいつも一つだとは限らない
数式の答ではない人生には
数多の答がある
街に溢れるフェイク
自分の中にもフェイク
何が真実か分からない
難しく考える必要はないの ....
赤黒く紅葉したハナミズキをくらい気持ちで見ていたら
雲間から
急に夕陽がさして
ロードライトガーネット
の宝石のようになりました
私の中の何かが変わった。
現実を見据えて
未来を変える
悲しみ、苦しみを
自分が成長する因とする
何より大切なことは
泣くような思いで
毎日働き
最後には栄光を勝ち取る事だ
全てのモノやコトは
当たり前じゃない
当たり前じゃないんだ
生命の顕れ
歓喜の顕れなんだ
だから私は感謝する
私たちは「縁」に因って成り立つコトに
この町には地球より大きい時計がある。住人たちは各自思い思いに長針や秒針や歯車のアスレチックで遊んでいる。12時の方向に朝日が昇り、6時の方向に夕陽が沈む。一日一度鳴る鐘の音は祈祷の時間。メッカはど ....
十字路
逡巡
決断
不安
再度
三叉路
分かれ道
繰り返し
羽をなくした蝶が
枯葉舞う
公園の片隅で
死んでいた
寂しくて
切なくて
思い出す
風のなかに消えた初恋
春の
さわやかな風のなかで
出逢い
夏の熱い風 ....
白雲が流れていき
青い青い空が広がった
異国は遠いけれど
宇宙は此処だ
僕はそう思った
胸のいちばん平らな場所に
風が吹いていた
髪の毛を斜めに分けるような優しさで
朝を迎えたのに
格好つけて整えるから
人はそれぞれの姿になる
過ぎていく時の中で
忘れないでと願っても
僕 ....
一番甘えられる人をよんでくれないか
ここには裏山などないのに
萱野を食む狒がぽつりと云う
その人にはなんでも言えるらしく
糸を引くように罵れるそう
随分と煽て撫でられもするよう
言いが ....
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