茄子の古漬けで
茶漬けを流し込む
「もう酸っぱくなってしまったわね」
「ああ、そうだね」
と言いつつ
俺はそれほど
悪くないと思っている
街道をぶらぶら歩き進み歩道沿い
赤い赤い花の群れに
黒い革靴一つ、落ちている
右片方だけ 色褪せ 皺の寄り
黒い革靴、落ちている
存在の大海原に
今日も冷雨は降り注ぎ
個体化され ....
当たり前じゃない
今生きている事
呼吸していること
必ず意味がある
理とは何ぞや
ことわりとは何ぞや
運命とは何ぞや
業とは何ぞや
生きていくための
最高の法を求めて
私は行く
哀しみに負けない自分で
私は行く
独りになろうとも
運命を叩き ....
心のさまが
容姿である惑星
風のいろが
機敏に変わる大陸
ここは
にほん国のドノアタリデスカ
制約の屠殺場に
朝やけ
神経を千代紙に包んで
ギアをRに入れる
みえない雨
瀟瀟 ....
あいつ
こいつ
呼び捨て
さん
あだ名
あなた
ママ
母さん
おい
なぁ
ーー
どこで聴いたかも
分からない
名前も知らない歌が
繰り返し
頭の中に響く
「あの頃は良かったね
あの頃は良かったね」
女の声が唄う
でも実際はそうじゃない
私の都合のいいよう ....
割れ目が口を開く
唸りを上げて滴り
蕩けるキャンディー
眉間に皺寄せ叫び悶え
微細な重層亀裂ノイズ
脳髄に充満し滑走し始める
破滅に向かう忘却のグルーヴ
発情し爆発する幻想のケダモノ
....
一日の終わりに
地面の端と端を結んで
気球のような空が出来る
飛んでいるみたいで
浮かんだままの時間に
赤く染まってしまう
心も葉っぱも
この瞬間に燃えて
脈だけを感じる
音になるか ....
実家の方角から、炊き込みご飯の炊ける薫りのしたような。
晩秋の寂しそうな母の背が、硬い根菜を刻んでいたような。
朝日の明るさで目覚める
知覧の有機緑茶を淹れる
具だくさんの豚汁をつくる
鶏唐揚げからの酢鶏をつくる
アウトドアブランドのフーディーを買う
キャンドル ....
トラムは悪い病気を持っている。唇に薄紅色の肉の塊が垂れ下がり、ちょっと見には馬鹿みたいな花を口にくわえているようだ。だから大首女や酒飲みのガンに笑われるし、うだつが上がらなくていつまでも一人前に見られ ....
往路で道に迷いだしているんですね
それは誰にでもある事です
でも
通り過ぎた道は戻れない
有効な未来への地図はどこにも見当たらない
ですよね
幸福の鐘はいつだって遥か彼方で鳴ってい ....
雲はソーダの泡みたい
ささやかな風が
鼻腔から入り
昔話を語りだす
僕らは生まれ
変化しつづける
死は空の底で
動かずあり続ける
いつのまにか
風は空高くにはじけ
通りすぎる
僕は横たわる
頭は学習机
手は洗面台
お腹はキッチン
お尻はトイレ
太ももは窓から出て
木漏れ陽で
あたたかくなり
つま先で雲の先っぽに触れる
部屋は大地に続いていく
背骨がぐにゃりと歪んだ私は
いつも体が右に傾く
立っていても座っていても
どんどん右に頭が落ちる
曲がった背骨は治らない
落ちた頭を拾っては
嘆き悲しみ背骨を恨む
泣いても喚いても
....
湖まで続く長い道を
杖をつきながら歩けるわけもなく
途中でギブアップするのが目に見えている
命の賞味期限はもうすぐ切れて
私を置いて旅立ってしまう人
あんなに愛していたのに
おそらく涙も流 ....
夜に咲く紫陽花が見たい
真夜中に咲く向日葵を見たい
闇に燃え上がる炎を見たか
金を数えるお前の顔は本当に醜い
意味が分かりませんとか
詩にはテーマやあらすじが
ないと困りますとか
....
{引用=斜陽}
やすらかな捻じれ
霙もなく恥じらう蔓草の
浴びるような空の裂帛
戸惑うことのない白痴的漏出に
{ルビ栗鼠=りす}たちの煽情的リズムと釣り針式休符
聞き耳すら狩り出した
落 ....
日々がどよめいている
宇宙が波打っている
『遠い遠い』と手を振る君
)何かが湧き起こり
)何かが沸騰して
)すべてが終わり
)すべてが始まろうとしている
)名状しがたい何物か ....
はやんまやまやま
ふやむでだむで
はうのはかわくろ
ふへたらくーまそ
ほのりかすうとろ
はいさらまんや
ふよどなこうひ
ひむたるかさんで
ほるつむつむえー
はくとはむのごかん
へり ....
空と雲の間で
聞こえる気がした
まだ誰も触れてはいない
風に揺れるような言葉が舞っている
全てを心の中へ預けてみると
紙飛行機が生まれる前の形に戻って
地面を育てていた
会いたいと思う時 ....
「そうなんだよ
これが未来問と言ってね
AIを使って司法試験の問題を
6割当てた予想問題なんだって
合格ラインの810点まで
700点を記憶で稼いで
110点分だけ勉強すればい ....
ネェ、あたしの事愛してる?
彼女が聞いてくる
何だよいきなり、愛してるに決まってるだろ
と彼氏が即座に答える
本当に本当に愛してる?
と彼女が聞き返す
本当に愛してるに決まってるだ ....
季節があわただしくすぎてゆく
いま、どこにいるのだろう
さっぱり わからない
わからないから歩いている
ながいあいだ歩いてきたような気もするし
ついいましがた歩きはじめたような気もする
....
かくこと
かかないことの傷口として
飛躍し過ぎの言葉
人工衛星
時々
ジャングルジムへ墜落
おんがく
巻貝
自己愛の十六分音符
意味は無意味
咽びのタイミングで
スリ ....
あれは忘年会だったか新年会だったか忘れたけど
職場の宴会の夜
俺はまだ若かったんだ
酒を飲んでもしらふでも
俺は他人と打ち解けられない
性格がどうにもならなかった
いつものように俺 ....
途中で無性にカップヌードル食べたくなった。
コンビニの駐車場に車停めて店に入ると一個だけ買った。
店内で直ぐに開封し蓋を開けて備え付けのポットからお湯を注ぐ。
熱いそれを持って寒い外に出 ....
パンデミックの
渦のなか
幾百万の
命が消えて
幾百万の
星が生まれた
あなたは
はるかな宇宙で
星となり
暗闇を照らす
光を灯す
世界中で
あなた ....
時間が経てば成長している
付き合いが続けば深まる関係
あなたに出逢えた日
決まっていたかのような出逢い
リアルに想い出している
直ぐに意気投合して
あっと言う間に付き合いが始まった ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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