下は可愛い
上は消す
下は愛する
上は消す
下は子分
上は消す
何かあれば
全部上のせい
名も知らぬ魚が、水面で跳ねる夢を見た明け方、天気は雪が降るかもしれないと、あくまで可能性の話、思考のどこかにセロファンが挟まれているような、澱んだ水のような目覚め、その時俺の脳裏に浮かんだものを、 ....
地下鉄で通勤していた頃
車内で読書して時間を潰していた
頭でっかちだった当時は
精神分析や心理学の専門書を読み
いっぱしの専門家ぶって
臨床心理士達と議論を交わしたものだ
そんな時 ....
人が優しい気持ちになったとき
それはちょっとしたビョーキなので
直ぐに洗面所に行って
とびきり冷たい水で顔を洗いなさい
それでもまだ優しい気持ちが残っていたら
水風呂に飛び込んで
そのまま ....
古城裏手の搬入路から
石段越しに海が見えた
逆影のように
夕日が登ってくる様がお気に入りで
飽きることなく見つめてた
牛の骨が好物で
ブタクサを噛むとくしゃみをする
彼の名はジャッカ ....
少女が石を拾う
気まぐれの戦利品じゃないことは
知ってる
ループが繰り返しではなく
死と再生の渦であることも
かつて人類の到達点は
地球を太陽にすることだった
あらゆるも ....
喫茶店の硝子張りの扉
目を向けると額縁のように切り取られた風景
風に揺れ、囁く街路樹
此方側見て往き過ぎる白い傘を差したご婦人
足早に走り去る車体は白く光り眩しささえ感じる
忙しく流れゆ ....
あなたの感性はわからない
抽象的過ぎて理解し難いと云われれば
そうですか
それならそれでいいですと答えざるおえなくなり扉を閉めた
鍵だけはかけずに
自然と生まれ出ずる言葉は四方八方に飛び ....
鈴なり思考の響き
内から沸き起こり
耳へと抜ける、
意識集中すれば
朝に夕に
力動絶えることなく 、
脈打つ思考生命
見えざる本性
エーテルのゆらぎ
この瞬間の
肉体 ....
シャボン玉を吹いた
あの日の希望のように
奇跡みたいな虹色
刹那の喜び
弾けて跡形なく消えた
落胆から眺める最高
再び手にするストロー
シャボン玉が飛んだ
沢山連なって
虹色 ....
冷蔵庫。
開けたしゅんかんに在庫の確認してさ、
今日は「お味噌汁のおでんだよ……」あっ、
いけねえ、そんなのないっけ、
今日は「しじみのお味噌汁だよ」それと「おでん」
<しみみ>もないっけ? ....
本当のことを知り これはやばいと呟いた
いつもいつも大衆を、扇動せしめる人よ
晴れ渡る日も雨の日も 響くその嘘よ
雲間から光射しても 画面から消えずに
願うことは、我が逃走
役所に電話を ....
〈水然り空氣も然り春立ちぬ 涙次〉
【ⅰ】
安保宙輔は今度の株式総会で、株式会社貝原製作所の代表取締役・社長の坐に就任が決まつた。安保さんとしては、氣が重いのである。彼は一箇の職業人 ....
走り続ける中で
失うものも多かった
もう何もいらない
人間としての幸福が欲しい
○「抜ける髪」
ワイフが
髪が抜ける
髪が抜けると
僕のそばで嘆く
抜ける髪があるうちは
幸せさ
と僕はささやく
○「闘病生活」
闘病生活は
医者不信との闘いにもなる
○ ....
悲しいことがあったなら
目を閉じて数を数えなさい
ひとつ。1歳の出来事
ふたつ。2歳の出来事
そんな風に思い浮かべながら
自分の一つ先の歳まで
人や運命を憎みたくなったら
海を憎 ....
ただ、青くて
細く収束する顎の形
幼い紙質の上に
設計図面を描くといつも
自動扉のところで
ふと途絶えてしまう
お昼の休憩中
遷都のようなものがあった
街のいたるところから ....
住処にて恵方巻を食べる からかう者、不意に驚かす者部屋になし 故に閑静の中無言で平らげること易し
しかしこの無音の安心による無言の保証、招福足りうるであろうか 猜疑するも、無言の誓いによる招福は寂寥 ....
遠くで誰かが泣いていたら
そっとそばに寄り添って慰めてあげよう
ただ横にいるだけでいい
何も喋らなくてもいい
喋らせなくてもいい
君の涙が目と頬の間で乾くまでじっと待つよ
君の胸深くま ....
(都々逸)
ときはいにしえ神々かがみ覗き込んでは不思議がる
(短歌)
優しさの小舟に乗りしその人は
無碍の光に守られていて
ただ叱る言葉ゆっくりなめらかに
....
疲れ果て家路についた途端
玄関の上り框のところで座り込む
今日の収穫物を大量に詰め込んだ
買い物袋を投げ出して
まるで萎んだ風船
力は抜け怠惰に体を床と壁面に預け
微動だにせず蹲る肉塊 ....
うずくまることばたち
原稿用紙の上に並び
ただ黙ったまま日の目を見るのを待つ
薄いビニール袋のなか息を凝らし
どこか遠くへ旅して
誰かの目に留まるのを今か今かと夢みる
日が暮れてまた新しい ....
雨上がりの公園の
澄んだ池の向こう遥か、
大きな巨きな虹の架かり
一色、一色、一色、一色、一色、一色、一色、
朝陽と夕陽の狭間を
繋ぎ輝き響き光り渡り住み 、
月明かりに ....
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
。。。鬼。。は。外。。。。。。。。。。。
。。。。。。。。。。。福。。は。内。。。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
。。。。。。。。。。。。 ....
おのが尾の影捕らえんと 愚昧な獣がその場を回る
そのうち獣は飽きたのか 疲れた顔で泣きついた
僕もまた、己の影を捕らえんと 勇んでその場を回ってみたが とうとう精根尽き果てて、泣き方知らずに影落ち ....
黄色い、黄色い、雨が降る
赤い屋根にはちょうちょのお家
ちょうちょの扉が並んでる
家の中にはカーペット
毛玉の中にはノミたちの庭
ノミの温度で眠っている
僕は素足で立っている
裁 ....
レコードショップで
つまらないレコード
を立ち聞きして
あなたに借りたマヨ
ネーズを返しに行く
私は不安に弱い
まるで虹の家にいる
よう
そのうち雨になって
私はひどく頭がいい
....
「いつか」は、いつかやってくる
だがやってきたのは刑事コロンボだった
「いつか」はどうしたんです、刑事?
警部だけど、頚部損傷だから刑事でいいや
頸部損傷とは?
コウサツされました
絞殺さ ....
久々の一人旅で
新幹線に乗る
列車は加速し始め
多摩川に架かる空色の丸子橋を過ぎ
東京は背後に遠のいてゆく
あの日
君を見送ったのも
品川だった
かろやかに君は
こちらをふり ....
しごとの失たいを
星の運行とむすぶのは慣れている
傷を季節と分かちあう
古い知恵
深い疲れのおり
壁にかかった絵をみる
樹氷のある
白い湖の畔
南うまれのわたしが
みないかも ....
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