かなしみの
青が降る
透明、
ただ透明に
なっていく
己の体
幾億もの幾兆もの者達が通った道
途、未知、溢れ
枯れ果て、移行する
光の奥の
ふるふる震え揺れ
時の間隙縫い
開く ....
生きてることが
かっこ悪いとき
そのことこそが
生きる糧
ある種のかっこ悪さは
逆説的に
かっこいい
生きてることに
実感ないとき
ふと訪れる
現実感の不思議さ
....
海が哭いている
どうしようもないまま
化石になってしまった硝子の靴を
くじらに食べさせたくなくて
哭いている
幾億の涙を
取りこぼしてきたくせに
哭いている
走り出す間もなく
珊瑚は ....
何かとても感動した夢を見たのに
きれいさっぱり忘れてしまった
忘れたことはまだ辛うじて覚えている
だが、もうじき
夢見たことも忘れてしまうはず
だからこうして書き残しておく
ぼくはいま
....
大海原
スコール
タンカー
岩礁
熱帯風
剥げた塗装
水平線
海鳴り
南十字星
この扱いは不当だと
僕らは小さな胸を打ち鳴らし
大声で助けを呼ばわりたい
呼ばわってみた
自分が不当と悲惨の憂き目を見た
おお、ここにきて何が本当の不当か知る
あなたは不当を指摘で ....
夏は逃げ水のにおい。
冬は蜃気楼のにおい。
8月、蝉が鳴いてコンクリートの焼けた匂いを思い出す。
12月、雪は落ちて白い水の匂いで鼻が壊れる。
8月、夏期講習だ、テストだ、頑張らないと ....
サヨクではなかった
かと言ってウヨクにもなれなかった
左でも右でもないなら
真ん中か?と
聞かれても
解答にに窮した
あっちでもなければ
こっちでもなく
そっちでもなかったから
....
四トントラックの背に鉄屑ばかり積んでいた
製鉄会社を回って非鉄金属ばかりを探して
使い物にならないモノたちを再利用しようと
かき集めていた、父の会社
工場の垣根になるほどの拉げたタイヤの群 ....
最もよき者は攫われてしまった*
よき者の言葉は封じられ
足並みをそろえる、その旋律だけは大切にされた
皆、同じ顔をして右を向き前に倣う
*
── 唄は、
....
弁当を開けると
見たことも無い空が入っていた
妙に縁どりのギラつく雲と
エメラルド・グリーンの空が一つだけ
箸で一口くちに運ぶと
ジャリっと歯に何かが当たった
たまらず吐き出すと
プテラ ....
ちりちりと
肌刺す冷気に
包まれて
詩を書く、詩を打つ
この夜陰
街には霧雨
降り続け
終わることない
哀しみが
記憶の糸を
濡らしてゆく
(糸はすぐに冷え切って
逗留すべ ....
小さなものたちを紹介をしよう
かれらはずっと昔からそこにいたようにも見えるし、つい今しがた、現出したようにも見える
目が触った瞬間に彼らは魂を宿すことだろう
目を逸らしたとたん跡形もなくなる ....
意識の表面に 皮膜のように貼りついた
夢を剥がす 淡哀しく雪が降る ログイン
ログアウト 扉の向こうに 景色をしまい込んだまま
日々は眠る ログイン ログアウト 小さな痛みが
星のように瞬く ....
ずぅっと、ひどい気持ちでいる
誰に出会ったらいいですか
何を見たらいいですか
何をしたら
このひどい気持ちから 解放されますか
毎日
早く死んでしまいたい なんて
....
ライオン
柵
檻
欠伸
無為
就寝
ひまわりに虫がとまっている
指で触れると
驚いた様に飛んで行ってしまった
どうしてひまわりには羽がないのだろう
羽があれば私の肩にとまったり
驚いた様に飛んだりできるのに
ただ土の ....
いつもの部屋
寝返りのうてる高さに枕を濡らす。身体に比べて耳が異様に巨大化している。右耳だけが。心臓を上にして横になっているので、重さは、苦ではない。耳朶が足先まであり、指で弾力を確かめて、 ....
あなたを初めて思い出す
彼方に雷鳴響く午後
風はさざさざ川面撫で
古代の祭りのようだった
私はひとりタープの下で
数しれず眠る夢を見た
土中に斃れる夢を見た
汚濁のように瑕疵のよ ....
豪雨の窓辺で蝋細工の悪魔が猛り嗤っている気がしたハリケーンの夜、あれはいくつの時の記憶だったのか、脳の片隅で日付を失くしていた、スマートフォンのお前のデータをダイヤルしていた、深い眠りも覚ますほどコー ....
窓を開けて空を見上げる
東では 点々とした軽い雲が
西では茜に染まる分厚い雲が
それぞれの空を覆っている
足元を見る
今日届いた
ポルトガルの織物が
床に広がっている
....
飲食店の経営者が
「店をたたもうかな。」
と呟いている
時短営業で苦しいんだとという姿が
ニュースの画面から流れている
何度も同じ店主の顔を見た
取材まで手抜きをし ....
コロナが流行してから
武漢、ローマ、ニューヨークを旅し
コロナに感染した状態で
帰国後新宿のキャバクラで
クラスターを発生させた
日本初の女性コロナ感染者
源氏名ナナミちゃんの
23年の ....
脳がスカスカだと
大統領選挙を通じて指摘されていた
バイデンが実は骨もスカスカだったことが
判明してアメリカ国民を悩ませているという
因みに
バイデン骨粗しょう症を早口で三回言ってみて欲しい ....
黄昏時に
夢見る子供のように
今一度
両眼を見開き
身体中で
風を
感じる、感じている
気圏の底から湧き起こる
あの聖破璃の風を
追いかけ吸い込み広げては
開ける世界のパノラマに
....
冬が来る
風がなる
じゅうぶんだ
この生では
の菊
ほんのりと
クリスマスプレゼント
ひじりめく
街
どの手にしようか
パームか
ギミックか
ミスディレクッションか
増えていくマジックグッズ
ジョークを飛ばし
人目を盗んでは
嘘を並べて
とぼけては
裏切ることに
すっかり嵌まっ ....
人生を全うしたとき、命は何層のパイ生地に仕上がっているかな。
僕、死ぬのは怖いけど、棺の中で美しいパイに焼き上がりたいな。
玉の輿
分不相応
放逐
寂寥
無残
屈強美寫眞は
退屈だ
吃音に似た身體を試みる
今夜
菜種油は{ルビ海驢=アシカ}であり
帽子は遺産である
外耳道の運河
ナイフとしての賭博
....
611 612 613 614 615 616 617 618 619 620 621 622 623 624 625 626 627 628 629 630 631 632 633 634 635 636 637 638 639 640 641 642 643 644 645 646 647 648 649 650 651
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.15sec.