死にたいと一曲流れる頭脳にて
揺れるこの想いは偽物でもどうでも良くて
ただ、お前の「死にたい」に聞き飽きたから
お手本を見せてあげることにした
本当はただ安心が欲しいだけ
その安心は簡単 ....
いつか死んでほしい人のための家路ほど
悲しいものもない雪夜でした
窓のあかりとうなるボイラ
湯をあびるひとの気配
耳なりのむこうのやわこい声
わたしは悪党だったから
全身が指先みたいにかじ ....
夜明け前、くすんだ窓ガラスは、まだ覚めやらぬ俺を映し、見覚えのない拳の傷、戯れに噛んで夢の名残を押しやる、退屈だけがいつも、上質に仕上がっていく、こんな朝にもう一度目を閉じたら、多分すべてがお終いに走 ....
腹底から
ヒンヤリと突き上げて来るモノを
ナイフの刃先に乗せる
熱く紅い血の滾り
)際の際に時を遡行すれば
緑と湧水の大地に到達する
沢登りの記憶の壁突き抜け
唐突にプスップスッ ....
ステイホームというスローガンを
ホームステイと間違えて
ウーハンから大量の留学生が
「君の名は。」の聖地巡りを兼ねて
岐阜にやってきてしまった
というのは
ウソを投稿して
そのウソがどれ ....
何もない
仄昏さだけが立ちこめている
空たちがおとずれてくる
幾枚もおとずれてくる
それぞれの世界を覆うのに
疲れてしまった空たちだ
日や月や星を宿し
雲を抱き雨や雪を降らせることに ....
なんで
だから
それで
…ったく
「墓石」
それはいつからかはじまり気が付くと終わる
そのようなものをさがしたら
じつにそのようなものしか無く
それはすべての核部へ到り
かつぬけてゆく風やうたであった
なので却って太陽 ....
眼の底で、美しい欠片が散って
誰もここには入ってこない
夕やけに焦がれるのも、今日でおしまい
昨日、すべての朝は終わった
とろとろと私の皮膚を空にくべて
誰もいない土地に巡り来た
―― ....
暗い部屋の中に閉じこもる事で安らぎを覚える事も少なからずあった
眩しい光の方が痛く感じてしまう自分がいたりした
人はどう生きるべきか
人はどうあるべきか
なんて教科書いっぱいに学生鞄に詰め ....
妻が妊娠6か月に突入した。妊婦らしく下腹部がせり出してきて、最近は胎動も感じられるようだ。私は毎晩胎児に声をかけながら妊娠線ケアクリームを妻の腹に塗る。妻はつわりも終わり妊娠を楽しんでおり、子供が ....
ねじられた
きざはし月へ架かり
時をもぐ手の
{ルビ海豚=いるか}らしさ
黎明さざなみ
{ルビ遁走曲=フーガ}の乱舞
もろ手に火の神
イフリート
銀河零時の
鐘のおと
時計 ....
ラップを指で押して
破けないように保つ
世界が終わるような
リズムが聞こえるから
誰かがライムで越えたのか
隣りの世界まで
こちらはただの台所
どうしようもなく
ラップの上から ....
いかなる形をとったとしてもそれはその通り
そのものの道をゆくだけだろう
レプリカの矢じりの銘板には
そう刻まれていた
球体の表面だから
安心してしまう
とても古くて
そして大 ....
アメリカの混乱は
オバマから始まっている
大した理由もないのに
オバマを大統領に選んでしまったときからだ
保たれていた均衡を
突然破るとき
つまり振り子を目一杯振ってしまったとき
振り子 ....
空がある
雲はない
宇宙飛行士が今日の仕事をしている
独り今日に留まり呼吸に委ねる
凍りついた世界に小さな穴をあけ
釣り糸をゆっくり垂らす
僕が来た道に横断歩道はあっただろうか。
君はぼ ....
憧れは橘って苗字で、漢字1字で4音の響きが格好良くって。
まぁ橘にはなれずとも、その内に僕も、屍にはなれるだろう。
日差しがやけに暖かくて瞼を閉じた
こんなことしかこんなことだけ心に抱いて歩いていくだけ
さよならを温めるだけの今も
みっともなく伸びた影二つに夕暮れ落ちて
小さな心を確かめる
今触れなくて交 ....
マンネリ
いつも
景色
飽
涙
記憶
思い出
あのころ
既に心の中で暴れずにそっといきづいている(煙草)
海の見える窓は
花瓶と 古びた鉛筆の
水中のような色の部屋だ
幸せを運ぶリモコンで
僕は そして
テレビに目を閉じさせられていた
過ぎた日の でも 僕は
友達の残した言葉に微笑んでい ....
誰かが
あなたの言葉を待っている
そんなわけありません
だからただ闇雲に
自分が言いたいことだけを
言葉にするのです
他人のことなど
一切構わず
ただただ自分のための
自 ....
権威者は、口が軽い。
権限を持っている。それだけで口が重い。
その関数によって開示する。
「生」と「法」の弁証法。
主権者のための政治の彼方へ。
それはたぶん逆説ではない。
....
そうしてまた
真っ白な一日が 経過する
僕は何一つ手に入れなかった
心の奥に貼り付く無限
認識の荒野に曝されたまま
謎は謎として残されて
そうしてまた
真っ白な一日が 経過する
....
私が暮らすのは
マスクの内側の日々
教室でも
体育館でも
運転中も
教会でも
マスクの中で話し
マスクの中で怒り
マスクの中で歌い
マスクの中で祈る
どれも届かない
....
夢からめざめたいのか
現実から逃れたいのか
テリウム
いつまでたっても
進化も退化もしない
不活性なテリウム
真冬だというのに
窓辺で寝入ってしまうなんて
約束の時 ....
握る
殴る
開く
振る
閉じる
拭う
時々 ぼんやりと 窓の外を見ている時には
街の景色を思い出している
自分ではなくさせられた 朝を
描いた部屋で
電柱を見ているのだ
たぶん きっと 誇らしげに
銀焔
このように堕することはたやすい
いつだってたやすいものだ
天の星に看取られ
それでもなお辺獄の河を下っていくことは
或いは想定されはしたが
あぶくとともに沈んでゆくのが
こんな ....
食虫植物が翅を休める虫を絡め取ってゆっくりと飲み込んでいく映像が脳裏でずっと繰り返されていた、一度首を刎ねられてまた繋がれたかのように身体はどこかバランスを欠いていた、信号を伝達する回路がどこかで ....
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