悲しかったことも
苦しかったことも
忘却の彼方だ
今では もう
デパートの屋上から 夕陽を見ても
電車の窓から あの坂道を眺めても
涙も でない
大切なものに 出逢えたこ ....
新品の自転車は
大人びた黒
コウちゃんはゆく
立ち漕ぎでゆく
試運転の海岸線
やがて
登りにさしかかり
みるみる
....
ひとさらい
なら
まだいいのだ
身体ごと
根こそぎ
さらってくれたら
よかったのだ
安心して
甘えられる
....
何も無い道を歩いているのに
さっきからカサカサと音がする
ああ
俺の心がカサカサなのだよ
そうつぶやいてうつむき歩く男
の背中を見つめる妖怪カサカサ
*
妖怪カサカサは
....
地球がまるいのは
みんなが平等にお日様を見れるようにするため
地球がまるいのは
いろんな人とお話をするため
みんなが自由に生活するため
争うためにまるくしたんじゃなくて
喧嘩するために ....
ねえ 手つなごうよ
微笑んで 答える時間もないうちに
君は僕の手をつないだ
そこから 愛は伝わってる
ちゃんと好きだよって言葉
この手の中に届いてるのかな
シャイな ....
夜を
数え上げたらきりがないし
眠れない夜は全てそうだったのかもしれない
と思うぐらいなのだけど
右の握りとそっくりな人に出会って驚き
その日のうちに確かめた朝
ほどに ....
真夜中のアイス・ココアは
可笑しい程
ひとり
カーテンの隙き間から
誰かが覗いたら
やあ
ひさしぶり
いない人とパーティーをする
君は
許してくれるかい?
ゆる ....
情感は使わない洗面器からあふれる陶酔の潰れたプラム食糞の構造を証明するのに
ピラニアが必要アマゾン行き断念パパが近所のペットショップにて購入30年越しの悪夢
放電現象行きずりの人渇かない爪痕散 ....
女に必要なのは
隙
だと常々おもっていました
隙
がなければ付け入れないし
隙
がなければおちたりもしません。
それに
隙
がなければ可愛くないし
隙
がなければシンデレラはガラ ....
まー と ぼくで
バウムクーヘンをはんぶんこしようとしたなら
何かに邪魔されて
右だけ大きくなってしまった。
あ ごめん
といって やり直すぼく。
まー は 笑顔で許してくれた
大きな右 ....
俺は
高層マンションに住んで
ブランデーなんか飲みながら
夜景を見たいと思う
俺は
人も通わぬ山奥で
野菜を作りながら
心を閉じて暮らしたいと思う
どっ ....
潮が干くように
人の気持ちも
満ちることなく干くことがある
あなたが
俺に手を差し出した時
俺は迷った
俺が
心を開いた時
あなたは心を閉じてしまった
....
のたうちまわる場合
白い布団でなければならない
リンゴは
他人のかじったものを 横に
父の選んだブラインドに
埃が乗っていることは 好ましい
昨日 信号を歩いて
背筋がのびていたのは ....
車の窓が濡れて景色が滲むと
ワイパーで拭取ります
家の窓が濡れて景色が滲むと
雑巾で拭取ります
私の目が濡れて景色が滲むと
本当は
本当は君に
拭いてもらいたいの ....
このレールの上を
たどっていけば
きっと キミにたどりつくのだろう
レールは まっすぐだろうか
優しい夜が僕を包んだとき、
僕は思わずうたたねをしてしまった。
うたたねをすることを
神はきびしく禁じていた。
眠ってはいけない。
眠ってはいけない。
優しい夜は、 ....
まわった
10回まわった
目がまわった
ゆかがまわった
いすがまわった
つくえがまわった
まどがまわった
かべがまわった
わたしの足をまんなかに
せかいがまわった
....
踊って
踊って
踊り疲れたら
眠りましょう
指の間を
通る
白い水
ざぶん
流してあげる
それは
たとえば
売られていく
ときの
球根の感情に
似て
ぬるい
コーンスープを
飲む
今日の予定
守らなきゃ
ダメ?
いつまでも
終らない
日付
そし ....
甘い甘い時間
向かい逢う鶴の羽
今夜もう少しで
叶えられるところだったのに
テレビをつけよう
誰かに
笑ってもらいたいから
大きな声で
背丈ほどある
鶴が
ベランダに
....
鳥は自由に飛ぶ
一本の線によってへだてられた空間を
風つかいのグライダーのように滑空し
大気をはらんだ凧のように静止し
熊蜂のように羽ばたいて流れの外に飛跡を残したりして
そして時には それ ....
大事なことを知っていって
大事なことを忘れていって
それでも何か残るなら
少しでも長生きを願ってね
闇に目隠しされて
明日を望 ....
圧倒的にはみ出さない
駐車場の白いワクに
タイヤが
かかりませんように
そんな毎日を送っているのは
たぶん
踏み出す勇気とか
広がる意識とか
そんなものに欠けて ....
冷蔵庫が低く泣く
あなたを
確かめる右手
世界を割り算で
書きとめられたら
なんてね
何も言わないし
何も聞かない
ただ
さみしさを受け止める ....
“ 「 ”と、
“ 」 ”。
二つ合わせて殻にする。
行間は、読まないで。
息が出来なくなるから。
感想は、書かないで。
もう書けなくなるから。
“ 「 ”と、
“ 」 ”。
....
春を待っていた
電信柱の脇に
タンポポが顔を出して
庭のハナミズキの枝先に
小さな葉が芽吹き
桜が 今何分咲きだとかって
世間が騒がしくなったり
それでも まだ
春を待 ....
さよなら国は
朝でも 夜でも
「さよなら」とあいさつします。
みんな みんな
笑顔で「さよなら」をかわします。
時には おじぎまで
時には なみだまで
ボクがいる ....
閉店まで迷って
結局最初のレターセット
会った事のない相手なら
少ない情報すら
印象になるから
探していたのは
好みのレターセットではなく
わたしの分身だったのでしょう
只
明るい気持ち
楽しむ心を
失いたくないだけなのに―――
時間は平等に降り注ぐけれど
神様は
心にズレを
少しずつ
少しずつ
....
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