一人モノポリーをやり過ぎて
おれは部屋の中で気絶した
靴を前足から順番に履いて
おれは外に出た
お空は恐ろしく翳っていた
つまり夜
....
なぜか
私が持った傘は
必ずというほど
曲がっている
傘を
すっ、と差したいのに
曲がっているせいで
ゆっくりとしか
差せない
そのことを
友達に言うと
え?いいじゃ ....
複数の愛人たちとのボウリングのやりとりを
やめようとおれは思ってる
言っておくが
おれはプロボーラーではない
はみ出し刑事でもない
紅茶の入れ方はうまいことと
切ない ....
使っていない電話器が時々鳴る
コードは何処にも差してない
その受話器が持っていた番号は
もう何処にもないんだよ
遠い昔つながっていた
あなたの電話番号も
もう何処にもないんだよ
あな ....
(母に手を引かれて歩いていた幼い「私」は
母になにかを言いたかった でも
母の耳ははるかうえにあり
声が届かない気がして
またうつむいて 光るアスファルトを見ていた ....
ココロ コロコロ 転がって
コオロギ コロコロ 鳴きました
ココロ 凍って ロココ調
コールタールのナタデ・ココ
ここは 露天の 六本木
今宵 ロックが 心地良い
....
指を折って下さいと
私は尋ねる
憤懣やるかたなし
といった風情で
彼は
動かぬ指を折る
ことばほど
指は曲らず
ただ
夕暮れが訪れる
もくれんの花びらの
やがて
春 ....
そう私はネクロフィリア
でなければ食屍鬼である
屍体がここにある
屍体らしい臭いを発散している
腐り始めている
凝固した血液が唇からはみ出しているが
いまさら傷付けたところでもう血液は ....
死んだ。
言葉は死んだ。
今、私が射精した言葉は死んだ。
これは言葉の死骸の羅列である。
作家は言語 ....
白い狐の置物
猫の香炉
ふくろうの貯金箱
俺のお気に入り
みんな可愛いぜ
よけいなことを
しゃべらない
だまって俺を見つめてくれる
いつか
俺は犬 ....
俺は
好かれているのか
嫌われているのか
判断できないでいた
多分
嫌われてるなんて
思いたくなかったんだろうぜ
自分の大事な人には
好かれたい
....
どれだけあせってみても
一日が25時間になるわけでもなく
夜は 確実に
手を引いて 朝を連れてくる
起き抜けにのぞいた鏡には
昨日と同じぼくがいる
けれど
今日という日は 決して ....
遠い国で鳥があの娘を
拾って育てる
鳥はあの娘に名前をつける
あの娘は鳥に名前をつけることを考えている
鳥はあの娘に
おいしいお粥を作らせる
あの娘は庭のいちじくを
鳥にもいで来させ ....
ほ がでた
ぞろり 列をなし
あまりの眩しさに
皆 皮膚を震わせた
いくつかの球がころがり
海が無気力な日がやってくると
僅かなひとときを選び
ほ がさいた
玄関か ....
夢中になりすぎると
お互い可哀相になる
あまりにも余裕がなくて
何かを恐れあせっている
たとえそれが
たった一夜逢えないかもしれないという
ただそれだけのことだとしても
手が震え仕事 ....
限りある人生だからいとおしい
限りある命だからいとおしい
ひらひらと舞い落ちる桜に
くちづけして
我が人生を祝ってあげよう
精一杯生きたと
褒めてあげよう
桜の季節に生まれたから ....
またやってしまった
ガチャガチャするチャンネルを
音のないようこっそりひねる
母の目を盗むということ
初めての
番組で
時折なまめかしく
じゅうたんに目配せしながら
やっぱり見 ....
ひとけの無いがらんとした灰色の
ただ広がっているだけのアスファルト
何故か工事がストップしたままの
どこにも繋がっていない道ではない道
わざわざここまで来たのは
あまり悲しくならないため ....
瞳の中の園丁は俺
その情念を
醜類に沈ませようとするなら
心の深海から抜剣して
あなたを妖しく陶酔させようか
その時は時を選び
夕焼けをプリズムの断層にして
それを次元にして
君を開花 ....
望まずして奪われる命があり。
自ら喜んで捨てられる命がある。
世の中が不公平だなんて、とっくの昔に知っている。
なのに、このやりきれない思いは何故なのか?。
望んで生まれた訳じゃな ....
「結婚しないの?山内さん」
とは セクハラなんやけども
小さい都市なのでまあ
お茶菓子とともに 語り合い
娘がおりますけど あんたら 話したらひきますやんかあ
アチラが立っても こちらは立た ....
ワケもなく泣けてきた
ワケもなく泣けてきた
と、言ったのはどこか嘘で
きっと なにかあったのだ
ぼくがそれを認識していないにしても
ドラッグストアでもらった風船が
靴のひも ....
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ほらまた此処に
寂しがり屋が一人
どこかの大人に
帰れと言われたけれど
動かなかった
桜の散る川辺で二人
寄り添って
夜も更けてきた
また大人の声がする
子供だけど
大人みたいに恋愛してる
声に耳も傾 ....
真夜中にめざめて
足を
なめなめする
よろこぶのは
きみではなく
ひとりになると
おそろしいことを
考えついてしまう
ぼくのほう
ひきとめておいてくれ
でないと死んで ....
眠りについたきみのそばを
顔も名前もないものが通り過ぎる
祝福のように
ほしかったのは
花でも香料でも焔でも雷鳴でもなく
星をちりばめた苦悩のようなもの
「悲しみを盛る器」
いの ....
我、思う。
声なき心が
月の水辺で
戯れん事を
昨日今日に
声の灯火が
溢れる事を
我、思う。
声なき足跡
月灯りの下
戯れん事を
昨日今日に
声の篝火が
灯 ....
あなたは図
を作る
図を見れるのは
わたしの特権
あなたの図
に乗る
軌道修正は
わたしの務め
あなたが図
を塗る
色具合を診るのは
わたしの直感
あな ....
最近、地球の飴という不思議な飴を購入したところ、7種類入っていたので、一週間かけて食べてみた。
月曜日は 光沢のない飴を
火曜日は くすんだあおの飴を
水曜日は 枯れ草色の飴を
木曜日は ....
ようやく
妻も寝床に入ってしまったあとは
明け方まで
卵を産んで過ごした
初恋のラブレター と踏ん張ると
名刺が産まれた
元気よく不倫相手 と踏ん張ると
辞令交付が産まれた
午 ....
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