夕暮れの寂しさを
ひらりひらりと切り抜ける
たまに当たるけど
ずっとずっとの儀式になってる
夕暮れはどこも一様に夕暮れなので
眩しくなくなった太陽を見つめる振りをして
薄いグレイの天辺 ....
空は果てなく青く
桜は桃色の風を起こす
今静かに時は流れ
只々静寂に身を委ねる
遠き地では果て無き闘争に
地は{ルビ朱=あけ}に染まる
ああ桜よ晴天よ
今に疲弊した人々に
....
ずいぶんとひどい事になったね
ウロコも剥れて綺麗だった姿が
まったく分からなくなる程
それほど必死で泳いだこの鯉に
私は目からウロコが出て仕方が無いのに
このウロコはどう ....
気が遠くなるほど
恋をしてしまったとき
いや
言い換えよう
特定の
誰かに
欲情してしまったとき
わざと
自分を
隠す
何処にも
いないかのように
いないところから
....
何年ぶりかに訪れた町は
道路が広げられ
いくつもの大きな店が並び
駅ビルもすっかりきれいなホテルになって
僕の中の地図はすっかり
すっかり塗りつぶさなきゃ
いけないのだろうか
塗りつぶし ....
くちづけするよ
あなたの足に
あなたの指に
淡すぎる紅の花弁に
月の灯りが怪しげに反射して
あの瞬間(とき)の
上気した肌の色にも似た
薄紅色の
はなびらが
はなびらが
舞い落 ....
我々は、違う。
我々は、違う。
我々は総てに於いて違うのだ。
我々は、違う。
細胞の一個まで、
螺旋の鎖の一本まで、
我々は、違う。違う。違う。
我々は、違う。
我々は、そ ....
着信音を歌うよ
ここにいることを忘れないように
ぼくらには耳から入って 沁みこむものが多い
指折り数える
どうしても欲しいものに 妙な気をはりめぐらせ
何だか耳鳴ることばかりで
た ....
あそこなら
誰にもみつからない
ツツジの垣根をわき腹で通り抜け
米倉の裏にあるワラの中に
笑いをこらえてうずくまった
しずかに
ばれないように
そーっと
あたりをうかがう
....
君はやっと決心がついたのかい
僕は君が海が見たいというから
東京湾に連れて行ったね
きみは
これは私の海ではないと泣いた
君の故郷は
雪の花が海に舞う
懐かし ....
君との待ち合わせに
30分遅れたね
メールは入れたけど
僕はなんて謝ろうか
考えながら走った
でも
君はいなかった
メールも入ってこなかった
待っていた ....
受話器の向こう
一分の
透明な空気
自惚れないで
何にも伝わってやしない
無言で
空気で
....
「羽の無い天使」
高架下に羽の無い天使が立っていた。
そこで住んでいる風だった。
羽の無い天使
と目が合うと
―わたしは人間です―
とわざわざ言った
のがチャンチ ....
はらぺこなぼく達は
いつも何かを食べている
それはご飯粒に限らない
時にメディアから流れ出る
時に2軒隣のスピーカー
はらぺこなぼく達は
道端の石を拾い
それを 空に飛ば ....
良いものは
良いものだろう
良いからな
ズッタずたダズン
コーヒーの夜
カモン
ぺけぺけは
ぺけまる
ぺけ印
ズッタずたダズン
それが無料なら
どうなって ....
「My Self Portrait.」
自画像を書け。
笑うために。
泣くために。
自惚れるために。
後悔するために。
傷付けるために。
忘れないために。
愛 ....
ねぇ 君 帰る所はあるの
僕は突然聞かれたよ
旅人の僕は
あちこち彷徨う僕は
帰る所はないよ
帰れる場所がみつからない
君を失ってから
誰かに愛されいるのに
帰 ....
うん、あなたがね
果てしなくつづくかのような
この空の向こうに
宇宙が 存在している
それだけは 紛れもない
空と宇宙の境界線まで
サンダルを蹴り上げて
明日の天気を占う
落っこちてく ....
踊りつづけるには 赤い靴
愛しつづけるには ガラスの靴
きれいで もろくて
階段で 落としてきたら
それで おしまい
あのとき
砂利を枕に漂う水流と
俺が足下で鳴らす砂利の音で
陶然していた君の瞳の
行方は桜が風と奏でる
デッサンだった
そしてそんな君が
俺の肩にも
頭をのせてくれれば
・・ ....
とうめいな おめめは
まるで うたがうことをしらない
おひさまなの
そのひかりを うけて
すくすく そだってゆく
だいちなの
ちいさな せかいは
ゆらゆら ゆれて
ちかちか ....
このうたどこかで聞いたうた
たしか祖母がうたってくれた
このうたどこかで聞いたうた
窓の外から入ってきた
このうたどこかで聞いたうた
あいつは綺麗にうたってた
このうたどこかで ....
月が
川に映っていたので
石を一つ
投げ込んでみると
水ではなくて石
石ばかりが
ごうごうと流れているのであった
けっこう危険な川である
言葉の川 流れて行く
言の葉 ....
名もなき兵士よ。
戦争が終われば、お前は英雄となるだろう。
その名は石碑に刻まれ、永久に残る。
祖国の正義の為に戦った偉大なる英雄。それがお前の呼び名。
逃げ惑う市民を背中から撃ち。
....
ひとり、空を仰いで佇んでいると
菜の花畑が、ざわざわと這いずるように分かれて
モンシロチョウを追い散らしながら、跳び込んで来る
これでもか、っていうくらいの
満面の笑みを担いで
息を切ら ....
和気藹々と 彷徨う者たち
その影に木霊する ひとひらの桜
季節は移ろいゆくとも その言葉見えず
ただいたづらに 迷いゆくのみ
美しい女人の影に隠れ
そっと白い腹を見せる
黒ウサギ
その白い腹は
仰向けにならないと
見えない
黒ウサギも美容には
気を使ってる
化粧水は
高級品を使い
たっぷりつける
....
我慢してんの
これでもね って 苦笑交じりの声
笑えるでしょ 言いながら笑う
君の背中が小刻みに左右に揺れる
嘘つく時の君の癖 気付いてた?
顔を覗き込んだ
笑 ....
追憶は、僕を無智にさせた。
僕はただ、頬杖ついて、
阿呆のように 遠くを見つめていた。
むかしのむなしい思い出にしがみつきながら、
ひとりで部屋にいすわっていた。
窓のとおく ....
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