春の電撃作戦。開始。
街のいたるところで僕らは耳に手をあてる
どかん
それは小さな破裂
作戦が始まった合図だ、ほら
そしてまた、どかん
コンビニで働くあの娘、最近きれいになったね
と ....
壁掛け時計が時を刻む
チクタクチクタク
未来に向かって時を刻む
チクタクチクタク
規則正しいその音が、僕を眠りに誘って
古典の先生の古への旅路語りも、世界史の先生の世界情勢への熱弁も
....
鳥が歩いている
霧のなかを飛べずに
道から道へ歩いてゆく
鳥は車輪に話しかける
回転は無言でうなづいては駆けてゆく
手持ち無沙汰の傘の群れ
短く晴れた午後の陽の群 ....
桜前線 が来て
花見客
そして
砂漠
ぎっしり 携帯した
迷彩服
の 中に 人
ほおばる 春
つづく 虐殺
信じてなんか いられない
みじめな 幸福 ....
不意打。
礼儀無視。
私。
困惑。
理解不能。
意味不明。
定義無駄。
検閲。
何様。
馬頭星雲。
鹿狩。
阿吽。
呆談。
石。
論理不解。
倫理不通。
心。
泥 ....
僕たちが いつも
ダイヤモンドマンション と呼んでいた
あの 遠くに見える
宝石をいっぱい 散りばめたような
闇に光り輝く 建物たちは
ある朝
同じ場所から見ると
いくつもの 古い煙 ....
泥のような緑
黙したままの光景に
虚ろがる夢が漂い
わたしは疲れている
コンクリートで舗装された
河川敷をよたよた
歩く老人を見て
わたしは疲れている
反省など冷たく
こおろ ....
きみがプリンが好きだと知り
ボールと泡だて器を用意した
すると 卵をきらしていることに気づき
悩んだ末に おもてに出た
ぼくは 公園に向かい
砂場にすわりこんだ
誰かが忘れていったプリ ....
繰り返し殴られて 潰される
そんな夢みたいなドラマが{ルビ現実=リアル}
殴られる瞬間の風とか
突き刺さるような白い視線の中心にいる
あたしとか
あたしには力が無くて
いつも力が欲しい ....
夜の帳がすっかり落ちて
テレビに何も映らないのに
今夜も私は 不眠症
仕方が無いので羊を数えて
眠りに就くのを待っている
朝の日差しがカーテン越しに
透けてぼんやり霞む頃
1万飛んで ....
まだ
君には言ってないけれど
僕は
君に言おうと思っているんだ
君を誰よりも好きだよ
その笑顔も
後姿も
声も
僕は
誰よりも君を愛している
....
僕は
どうしても
君とひとつになりたくて
君のシャツのボタンに手をかけた
君は暖かくて
柔らかで
僕は幸せだった
君もそういってくれた
僕たちは溶け合っ ....
干し竿に捉まったやかんが
風をすいこんで
ふるりゆれ
蓋はいつの頃にも
なかったようす
雲が影って
うつむき
口をぶらぶらしているやかんには
少し水が入っていて
のぞく顔を ....
花が散り
まぶしいほどの若葉
風にゆられ
さわさわと
通り過ぎてしまった春に
夏の到来を思わせるような
強い日差し
ここにきて何度目の春だろう
通り過ぎていった思い出と
かな ....
遮光の草原
訪れ続ける生の滑空
永遠の螺旋階段はある
ポニーテールの君は
指だけで腹部を濡らす
新鮮な皮膚のカーテンが
意味が初めから無いテーブルマジックの幸福のように
折れ曲が ....
オレンジ色の光が
揺らいだり翳ったりするのを
目を開けることもなく
ただ感じていた
あなたは
薄い壁越しに私を愛撫する
そのたびに光は翳り
わたしは波に揺られながら
あなたの手 ....
きみどりいろの 透明の
液が管から 流れ落ち、
ほっそり蒼い この腕に
ゆっくり しずかに 冷やかに、
しみては 消え、
しみては 消え、
一滴、 一滴、
私の目 ....
まばたきして
ぱちり、ぱちり
ぼくも
おもわず
ぱちり、ぱちり
であったばっかり
ぼくら
ちかぢか
にっこりするよてい
痛みだけが
今も私をここにつないで
逃げ出すことも
かなわない
夜の闇の中
月にさえ見放されて
口ずさむ
思い出の歌
でも もう届かない
消さないで 記憶
消さないで 傷
....
私は霧に包まれていた
霧の森を長いことかけて歩いて行った
霧は深く 晴れることを知らない…
扉を見つけた
霧の森で
開けようとも思っていないのに
その扉は開いた
でも
その先も霧に ....
雪の降る夜
暗い工場脇で
体を探りあったこと
覚えてる?
あなた息遣いが
荒かった
学校帰りの
暗がりで
キスをしたことも?
二人とも
熱くなったね
寒いのに
....
空は深き曇天に覆われて
下に歩く人はなし
我は寂しく歩く
ネズミか何かと見間違うほどミスボラシク
そこに一人佇んでいる
男か女か
そんなことは関係なく
あまりにミスボラシク無 ....
波打際から少し離れた砂浜で亀が死んでいた。
漂着したパイナップルか自転車のサドルみたいだった。
もう空は暗くなり、湾岸線のオレンジの光が砂浜に広がっていた。
亀の ....
望遠鏡で
月を覗いたら
傷が付いていた
のは
望遠鏡の方で
月は今でも
美しく欠けていて
あなたにとってのあたし
どんなあたし?
あなたがいるから愛を知り
あなたがいたから気持ちを知った
KISSして もっと
あたしの居場所が奪われる前に
抱いて きつく
あたしの心が離れ ....
光るひとを みた
そのひとは
透明なものの中で
すいすいと 進む
吐き出したあぶくを 置き去りに
ただ すいすいと
ゴールにたどりついて
見たものは
....
師と呼ばれる男と
弟子が出会ったのは
ゴギと呼ばれる岩魚が棲む渓流で
両岸を繁みに覆われた小さなポイントだった
弟子は師の手造りルアーを3個藪の中に投げ込み
その夏最後の渓流釣りを終らせた
....
無い知恵を絞っても
さまざまに思いつくことは
己一人の生き様だけで
それぐらいしか思いつかぬ
そんなものでこの世を測っても
いい加減が
疑わしい物を計るのだから
腑に落ちる話にはならない ....
そんなんいやや
入れ代わり立ち代わり
きみの説得に訪れる
大人たちの嘆きをよそに
そんなんいやや
そりゃそうだろう
もうサッカーは出来なくなる
自転車だって駄目だろう ....
あそこから出ればいい
私が
最初に見るのはそこだ
緑色の文字
EXIT
週末のデパートで
午後のロビーで
映画館で
あなたとは
いつも空の上で逢う
私 ....
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