幾重にも張り巡らされた電線と建物に縁取られた空は
そこから一歩も動けずに
ただ静かにたゆたうばかりで
そこには自由の象徴は伺えず
孤立した文明化社会を彷彿とさせるばかり
木々のざわめきは ....
飾り立てられた言葉は 嫌い
朱塗りの言葉は つやつやと
思いを塗り固めてしまうから
花の添えられた言葉は それだけで
香りが強すぎるものだから
ガラスケースに入れられた言葉は 実 ....
新聞の文字列と文字列の間を地下鉄は走る
つり革につかまる僕の視界の一番隅で
ラララ、ライカは宇宙の展開図を描くことに夢中
僕たちの声は届くべきところに届いているか
ラララ、ライカ、誰か ....
愛していた キミをいっぱい
傷つけた 悲しませた 泣かせた
そんなオレはいけない 人
悲しませるのも
泣かせるのも
傷つけるのも
愛するのも
心配させるのも
そ ....
私はまだ一度も夢を見たことがない。
いや正確には見ているのかもしれないが憶えていないのだ。何かを見たかもしれないという程度の感覚も一度も味わったことがない。学童になり友人達が夢の話をするのを聞く ....
とざしたまま
あがいていた
なのに
わかって
もらいたくて
しっていることと
そのようにあることとは
ちがうのだと
ひとりの
みずは
かりん、と
こおった
きみ ....
我々人類の起源については諸説あるが、我々がこの惑星トピアに本来存在する生物でなかったことは、人類にのみDNAが存在することや、トピアの生物群が持つコンドリミトアを人類だけが持たないことなどにより明白で ....
コブタ1号は
花壇のパンジーの水遣りを命じられ
コブタ2号とコブタ3号は
駅前のスーパーで
じゃがいも3つとバターを1箱
買ってきて と頼まれ出かけていった
コブタ4号は
そこで ....
あなたと
あなたと
あなたの
本音とズルさと
機械的な脳の構造を知ってから
私の中の
透明なとか
純粋なとかいう名前の鏡には
細かい傷がたくさんついて
....
今日は
とてもガリガリしたい夜だ
ガリガリ カリカリ
ガリガリ カリカリ..
いつから
ただの同居人になったんだろう
孤立する素質は
生まれついてのことだろう
そして 求める ....
別に無精していた訳ではないんです
たまに 時々
ボーっとしてたり 眠かったりして
忘れてしまうんです
なので
一週間もしたら ザラザラ
おやつの食べ過ぎで ブツブツ
あまりに ....
頭に小さな針で穴をあけると
容易くゼリー状の意識が入りこむ
意味を下さいって
当たり前の様に垂れ流される
ネオンサインの空
夜をごまかすのは
眠りたくないからじゃなく
オルゴ ....
いつの頃からだろう
頭のなかにたくさんの人たちが住みついて
入れかわり立ちかわり
わたしの人生に口を出すようになった
彼らはわたしの考えなどお見通しで
先回りして道を整備したり
背中を ....
君と歩いてゆきたいと思わない日々はなく
昨日歩いてきた道を今朝も歩いてきたのに
何も思い出せない
花びらの調べを思い出せない
時は僕をとっくに投げ出す
枕元に横転するラジカセ
真夏のサンフ ....
悲しいときは
思いきり泣いていいよ。
なんて、言うやつの前では
絶対に泣いてやらない
反対に
笑ってやるってなもんだ
だからって
嬉しいことがあったからって
無防備に ....
やわらかい 夕暮れの月
となりに隠れるようにひかる 星がひとつ
「あ、星が見える」
「月しか見えないよー」
星はわたしだね
月は君だよ
わたしはあの時
君の後ろに隠れるように ....
上手な言葉は使えない
綺麗な言葉も使えない
ただ
誰かにこの心が
伝わればいいナ、と
こうして{ルビ詩=ウタ}をつづるンだ
あした
また あした
雲 流れて
あの空は春の中
風 流れて
波立つ 森の音
風はあるけど
帆をたたもう
船出の朝は
まだ遠い
あした
また あした
そら 一番星
カランカラン
乾いた音を立てて
転がってきたものは
骨だった
中は空洞になっている
拾い上げ中を覗きこむと
そこには子供の僕がいて
頬を腫らせて泣きじゃくっていた
そこ ....
気がつけばすべてがあの日に返っている
ポケットに突っ込んだままの右手を
思い出して引き抜くと
零れ落ちていく ぽろぽろと
ありふれた困難とか
いつまでも続く分かれ道とか
乗り切るた ....
その人がやってくるのは
ほんの少し
光のかけらをわけてくれた
下弦の月の白い顔が
空に溶け込んでいく時刻です
おやすみなさい
お月様
インクびんのふたを閉めて
閉じ込めたのは月 ....
このごろ
お腹がきゅっとなる
部長の顔とかじゃなくて
君のこと
ふと考えると
きゅうっとなる
腹薬
このごろ
の腹薬は赤とか黒の丸薬ではなくて
飲むと不思議と落ち着く
....
すべてを遮断した爆発で
大地の上にヒトリ転がった
流血が命を語って
それからすぐに洗われた間
魂はいつまでもヒトリだった
タバコを吸わなくたっていろんなものを吸ってる
あの女たちには体重と同じぐらいの重さの精液が必要だ
おれの
じゃなくたって誰かのものが必要なんだおれのだ水平線を殺すと ....
-a・ta・ta・ka・na・・・かぜ-
此処で逢った自分は
心だけの存在だったから
特別に見えたのかな
実際はそこら辺の
ただの一人の・・・平均以下の生き物
優しかっ ....
そんなもの取り出さないでよ
って背中越しに彼女が言ってさ
手に持ってたワセリンを慌てて隠した
Cは苦しそうに そう笑って煙を吐いた
....
年がら年中ことばを弄ぶには
シャツの数が足りない
きみだってそのはちみつ味のキャンディで
うちくだきたい距離があるんだろう
不健康そうなエンジンのおとを聞きながら
注意深くみちばたの草を ....
そんなもんはすべて、知らないフリだ。
そんなもんは。だ。
左から右へ焦燥をフェードしてつきぬけるのは、たとえば車が走っていって、硬質さが強がりをほんのひととき掠め取るのは、たとえば ....
幻の終わりと塩の光を抱き
鳥はひとり 海にたたずむ
波に重なり ゆらめく陰
待つもののない午後の陰
船を終えた船の列が
小さな声に照らされている
空をゆく声 落ちる ....
石を轢く
花を轢く
進んだ跡ができあがる
生きていることを
考える
6027 6028 6029 6030 6031 6032 6033 6034 6035 6036 6037 6038 6039 6040 6041 6042 6043 6044 6045 6046 6047 6048 6049 6050 6051 6052 6053 6054 6055 6056 6057 6058 6059 6060 6061 6062 6063 6064 6065 6066 6067
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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