ベッドの中の暗闇で
心音を聞いていた
果てのない連続だと
考えが浮かんでは消えた
かちゃり
どこかで開いた音がする
流れてくる朝の匂いを
あくびのついでに吸い込む
ざわざわ ....
曇天の風のない日
窓の向こう
歪んで映った一本の線は
確かに電線で
姿も見えないのに
鳥の声が聞こえる
洗面所の水道が止まらない
蛇口のひ ....
騒々しいはずの時間が
雨の中に吸い込まれ
人の声も
車の音も
今はただサイレント
季節が変わり
華やいだこころも
灰色の雲のした
昨日のほてりを内に秘めて
今はそっとサイレント
....
ママが呪文を
唱えると
家庭は崩壊
する
虚像の滲みが 君を遠ざけてゆくので
僕のほうこそ滲んでしまって
実はもう消えてしまいそうだ
のばした手が 精一杯で
君はもちろん虚像だから
つまり 精一杯も届かない
ああ真 ....
世界は円筒状に出来ている
パノラマを
均一な空を映したあの色を
やさしい疲れに変える
のきなみうなだれながら
引き取った昆虫の足の数を数える
仕事は厳しいが
家計も厳しい
ガムテー ....
正気なうちに 帰ろう
まっかな顔で 父さんが
にこにこ と ひそっと 言う
あはは と 笑いながら
母さん に よっぽど 言われたな
私は 濃いめの お茶を入れる
....
ピヨピヨと冷蔵庫から泣き声がする
そっと見てみると卵からヒナが孵っていたので
ここぞとばかりに鶏が先か卵が先かを考えてみる
その問いに答えが出ることはなく
いつの日か大人になったヒヨコが
....
風呂に入る前は 裸になる
これからきれいになる
通ってきて
よこ
子供ん頃から隣が冷蔵庫で
ここで服を脱ぐけれど
父親にも
裸を見せられないほど
洋服を脱いできた
風呂のお湯な ....
静柩で在るBloodは 夜
浮浪する 街灯の囁きを受像し
Cigaretの薄煙に投影する
轢死って夕闇に溶けた黒猫に捧ぐ様に
密やかに騒やぐ
歪でRのFlatな矛盾を撫ぜる視えざる指
其れ ....
難しい言葉
印象に残った言葉
単に明るい言葉
全てを包含してしまうような言葉
誰からも批判を受けにくい言葉
もう誰も使わないで
どんどん目をつぶりたくなる
なぜ人を殺してはいけないのかという事を
他人に聞かれた時
答えられる自信が僕には微塵もないことが
ことあるごとに僕を不安にさせていた
殺してはいけないことは分かっている
周知の事実は人間の感 ....
あなたも
わたしも
あのときの
きもちを
おもいでを
のりこえて
いま
また
わたしとは
あなたとは
ちがう
....
なでなでしてよ
そんなところじゃなくて
ちゃんと頭を
なでなでしてよ
優しくなでなでしてよ
大丈夫だよって
なでなでしてよ
もう誰も
わたしを
なでなでしてくれるひとは
いない ....
この出会いには、すごく感謝している。
その人と、話していると、なんだかとても心地良い。
その人の顔も名前も知らないけど、
私の夢の中にあらわれた人。
顔はよく覚えてないけど、
....
海の中を僕は泳いでいた。
どんなことでも聞いてくれる。
僕の涙が海の中に溶け ....
君は、あの日いつもと変わらない笑顔で、僕を見つめていた。
その笑顔がいつまでもずつくと思っていた。
ケド・・君は、あの笑顔を ....
何処まで行っても交わらない二人の放物線
雲はただ憂鬱に流れゆき
君の声が聞こえない
季節は留まることなく繰り返す その呼吸を
それでも{ルビ介意=かま}わない
空は嵐の日も青く在るから
....
この寒い雨の夜に
独りなのは自分だけと
君は悲しんでいるだろうか
今夜は僕も独り
仲間も別れ
部屋にいる
昼には歌う雲雀も
今は
雨に打たれ巣にうずくま ....
あさがこわい
よるがこわい
ははがないた
ちちがないた
ねこはいなかった
いぬはかってみたかった
しあわせ
とても
これからも
うまれるまえ ....
堕ちることの不安
昇ることの不安
どちらも抱えて
心の内にしまいこむ
目に映るものだけに感じよう
消えそうな
茜の世界
今は
褪せそうで
まばた ....
つぬと白濁した
陶器の茶碗は
夜空を背にし
まっていた
うっすらとヒビでも
はいっていれば
乱暴に使えるのに
小奇麗で妙な古臭さが
いっそう 艶かしく
おしろいを塗り
厚化粧をした ....
ひらひらと
白い羽根が飛んでいた
どこから放れて
どこへ行くんだろう
緑一面の麦畑と
鉄塔に挟まれた空を
ゆれてゆれて飛んでいく
蝶々なのかもしれない
遠く遠く遠く
離れてい ....
僕たちは
そんなにも 長い間
夢を見続けた
夢は見続けていたら
叶う、と
信じていたのは
いつの頃までだったか
今はただ
明日に追いつくことだけに
必死で
昇る太陽を ....
善導的な角張り広場を囲む覆い尽くす勝ち誇った犬どもが撒き散らす塩固まる焼かれたから不愉快な思想だ不可解な思想だ今ではあんなに冷たい胸と背中をくっつけて塩を呼吸したいハンここは誰であなたはどこだって陳腐 ....
氷点下十五度の空気を吸いながら
せかせかと歩き
空を見上げると雪がはらはらと
はらりはらりと
降るのは粉雪でもなく
結晶のままの形で成長し
黒い手袋のひらで
そっと受け止めると
そこに ....
夕焼け空を見ながら
肺一杯に吸い込んだ煙を吐いた
煙は空をゆっくりと舞って
静かに溶けていった
また一日が終わる
相鉄線の線路脇
小さな花は黄色い
赤茶けた空の向こう見つめて
....
おだやかなのに
おだやかでない
雲の陽の今日
この翳りの日
聞こえくる歌
不思議な歌
矢をつがえることなく
矢を放ち
届くことなく
消えゆく軌跡
向かう先なく
散 ....
とおーくのほうで
朝
犬が吠えてるです
虹も浮かびます
三寒四温の中
春が背伸び
近くのほうで昼
しかも昨日
その中の今日
芝生の上
半袖でねっころがるのです
た ....
フレッシュなおいしさを閉じ込めた
フリーズドライな
私の恋だ
まいったか
まいったか
いつだって
思い出だって
あたかもそこにあるように
....
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