砂漠のニコニコ
僕の肩を叩く
右手にレモンを握って
僕の瞳を覗き込んだ
砂漠のニコニコ
ポーンと高くレモンを
空に放り投げた
レモンは太陽にぶつかって
数えきれないほど ....
ぱたぱた
ぱたぱた
あめがふる
きょうもきのうも
ずっとむかしから
なんにもいわず
なんにもきかず
ひたすらあめは
ふりつづく
しずくは
あみど ....
人間というのは
誰も不幸を背負って生きている
そのなかで前向きに良い未来が来ること願って
自分なりに一生懸命生きていけば
きっときっと幸せと思える日が来ると思うから
....
ディスクユニオンの袋をぶらさげて
少年は誕生日を祝うのさ
今夜にお似合いの曲を仕入れて
最高にご機嫌な気分でね
アイスキャンディーをなめながら
一人で夜道を歩いていくぜ
ソーダ味が口の中で ....
黒板にハチミツを垂らし
甘ったるい と
自嘲ぎみにフフフッと鳴いた
浮かれっぱなしの蛍光ピンク
深緑の俺の椅子はドタッと弾かれ
哀れな姿
「愛を!!」と叫ぶシェイクスピアを
蛍光 ....
疲れて食卓にたどりつく
おやじは定年退職した
おやじがつくった飯を食う
箸を落とす
拾おうとする
かがめる腰が、まげにくい
どうも
おもいどおりに体動かん
ものわす ....
水びたしの指で
コンセントに差しこもうとした
叱られた
しらない世界はいっぱいある
目のまえのオーブンの火照りもしらない
けれど追いかけたりしない
食パンにまかせて
いいとおもう
....
彼氏がいるのに
何で僕に構うの?
君がいたから僕はここまで苦しんでるんだよ?
君が僕の苦しみを癒してくれるわけじゃないでしょ?
何で僕に構うの?
構わないで
いつまでも
と誓いをたてるにはあまりに幼すぎたのだ
姉は朝食の後片付けをしながら
思い出し笑いをする
覚えてもいない妹は
今年初めて夏服に袖をとおした
ほっぽっておいた
あしたのこととか
あなたのこととか
そのうち
おおきな
しっぺがえしが
くるかもね
いいの
いいんだって
ゆずりあってるうちに
わかり ....
紫陽花の花弁を撫でて しっとりさらり
カタツムリの渦をつまみ カチリつるり
部屋の網戸を閉めて カラカラぴしゃり
夕飯のそうめんは つるつるぱくり
風呂の湯気はもうもう
月明かりは煌 ....
泣けるときに泣きたまへ未来の若人よ
泣いて成長心も健康
優しさある人になれ
時がたてばたつほど
泣くことが許されなくなるだからしばしの間泣け
涙は君の成長さ
涙は人の生きてる証
涙な ....
大体さ
間違っていたんだよ
君に恋した時点で過ちだった
何気に気になるその指輪
何気に俺の目から隠す
右手は俺から見えるけど
左手俺から隠さないで
隠すなら身につけないで
いったい何の ....
雨をよけて駅の構内で
ジッポを売る君
駅構内でのセールスはいけないけど
雨に濡れてひもじそうにしていては
誰も買ってはくれない と
合理主義者の君の哲学はいつも正しい
....
写真を撮ってくださいとお頼みしたかもしれません。いつのことかは忘れたけれど。忘れないうちに忘れてないことを語っておきます。戦争があったのは三年前で、街はぼろぼろになりました。その頃に犬を買って、お金 ....
どうにもやるせない自転車です。雨水の玉つぶてなサドルの革を「そうでもなく茶色だ」と言って、拭き取ればままよ、と走りました。光、スロウ、アウェイ。そして溶解するするりとした残像を肴に、ウィスキーに言い訳 ....
すすけた茜のカーテンにつつまれてゆく君は
自分の瞳の裏側を見るように わたしをみつけ
やる気のないそぶりで わらう
足踏みを繰り返すが去っていかないところに
したしみ
早口でしゃべる 西風 ....
僕たちの乗った観覧車が
一番高いところまで来た時
急にガクンと音がなって止まってしまった
故障したらしいが
彼女は焦る様子もなく
微笑んで風景を眺めてる
透き通った空は青く
行き ....
ろくがつの洪水の夜に
しばらくぶりに泳いでみたが
溺れるすべを知らない僕は
たいへいようおうだん
とうとう魚になってしまった
今となってはもう
せめて、魚大好き!な君に食べられたいと
だ ....
将来の夢は赤レンジャーだったんだ
想い続ければ夢は叶うと信じ
信じ続けてそれは叶ったというのに
俺は大人になっていた
赤レンジャーなんて
赤レンジャーなんて
赤レンジャーなんて
....
俺は自分の好きな曲を
何度も何度も聴いていたぜ
何時間も同じのを聴いていた
あの人を想い出して辛くなるのに
あの人を想い出して恋しくなるのに
なぜか
聴きたくてしょ ....
雨の音が神経にさわる
薄気味悪い静けさも神経にさわる
俺は自分を見失って
どうしようもなく孤独だぜ
なんでこんなに孤独なんだ
男でも女でもサイボーグでもいいから
何 ....
箱の中は 暗くて狭い
何も見えず 息も出来ない
ほんの僅かの者たちが
ほんの僅かな時間
気休めに依るためだけに
私は箱の中に閉じ込められる
そうして私は
瞬きにも満たない生を
無 ....
この世界
この大地
この地球
に
性別があるとしたら
女だ
勝手に征服され
勝手に耕され
勝手に区分けされて
でもあまり
関係無い
ほんとは
関係無い
そ ....
溜まっていた切手を
壁に一枚ずつ貼っていく
染み付いた匂いと
色の抜けてしまった壁と
すべり落ちていく手のひら
薄く伸びていくドアの隙間の光を
セロハンテープで ....
しゃがみこんでいたら
かたつむりが横切ったので
雨はどうして降るの?
と、問いかけてみた。
かたつむりは
にょきにょきとツノを出しただけで
何も言わずに
つるりと通り過ぎた。
目玉 ....
ジェット機が切り裂いた
灰色の空
僕はその狭間に揺れて
あっちとこっち
どっちへ行こうか
迷っている
びしょびしょの雨空の下
もう ずっと 前から
自動ドア
が開いた途端もうなにも聞こえなくなるくらい饒舌の坩堝なのだった
新参者が特等席でハバをきかせている
いたるところで人が出逢い
魅了され きつく絡み合い 約束を交わし 駆け引きをし 嫉 ....
緩やかな翳り
窓枠を溶かす
鐘のこだま
スピーカーの喚声
宥め掬う
夕方という
懐かしき翳りに
独りが
飽和する
くっきりとあなた
顔 も良く分かり
なめらかで豊かな曲線 も
温かくやわらかな感触 も
鮮やか
昂り も
息遣い も
鮮明に
ただ 熱心に セックス
透明な セックスをすると
夢精 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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