「王様の耳はロバの耳!」
穴に叫ぶ青年の人形の後ろにある青空は偽物なのだが
良く出来ていて青空を一枚剥がせば
愛を誓う少女が1人に黒豹の紳士が1匹
その後ろの窓からは
愛のキュー ....
日記を、付ける
六月二十三日、昨日から降り続く雨が鬱陶しい
飛沫を弾きながら、打たれるがままの紫陽花を見つめている
我が家の北側の窓の裾、包み込む影は徐々に沈み
零れ落ちた空の色が ....
びる
びる
びる
雨粒のの当たるびる
風のぶつかるびる
まどに空うつる
中でうごめく人影をとおくわたしの
目におくる
霧粒子
壁やねこやテーブルのばなな貫いて
あれ ....
母さんは何も知らない
母さんは全てを知っている
母さんはガラスの空である
母さんはのたうつ虫である
母さんは輝くひまわりである
母さんは君たちの母である
母さんは何も知らない
母さんは全 ....
忘れてしまえるくらい
に だけ
触れてほしい耳たぶの
熱にも
きちんと そよぐ
こうへいな風は
そこここにおとずれて
猫の鈴や
窓を
鳴らし
合図をする
カーテンは
ふ と ....
あたしは台風の風の音すきなんだ
なんかね、あたしにしゃべりかけてきているみたいなの
だからすきなんだ
通りすぎてもう風が小さくなってくるときは
「ばいばい」って悲しそうに言っているように聞 ....
その音を鳴らして
108
108
その音を
わたしだけにわかるように
ヘッドフォンをぶち抜くほど
大きな音で
何も聞こえなくなるほど
大きな音で
そうしたら
二人になれるよ ....
おんなのこを
すきになる
このひとことのかげひなたに
どれだけのかぜと、あめとゆきと、ひでりとあつさが
さむささえ
からだのなかに
けあなに
すみこんでいるだろう
ときめき ....
わがまま
ばたばた
こつり
こつり
あたまを
ぶつけて
きれてしまった
なにかを
つなごうとした
どうして
どうして、を
どこかへ
つなげようとした
二足歩行を続けていると
いいことあるな
今日は
とびっきり かわいい
中学生に会ったし
青空に
薔薇は咲いてるし
眺めている人を
僕を
その眺めている人を
さらに眺めている人を
どこか遠くで見つけることが出来たなら
僕を眺める人が僕を
眺めているその姿が
どんなふうに見えるかを
聞いてみたいな ....
僕は君となら
地の果てまで行ってもいいよ
海の彼方まで行ってもいいよ
だけど
君と僕だけでは生きてはいけない
砂漠で骨になるか
海に浮かぶかもしれない
....
僕の部屋の窓ガラスが
強い風で音を立てる
今にも割れそうだよ
嗚咽か慟哭のようだ
僕の心の傷跡にしみる
僕も君も
そんなふうに泣いたね
君が僕を好きだと言って ....
心の中の本棚に
私小説が増えてゆく
主人公は
いつも不器用で
哀しいほど
いつもみっともない
誰が読んでくれるでもなく
ただ
収められてゆく
落胆のため息とともに
それは ....
胸中に走る恐怖心を打ち消して
一口分の甘い水
リアルと理想が一つじゃないから
至福の罠を{ルビ食=は}む
やっと 今居る場所を把握しました
此処は貴方の部屋でしたね
さっさと退散し ....
どうしようもなく空に向かい
わたしは
影を失くす
足の下を踏みしめ
家々をすぎ
すべてに接する崖へと至る
見えない花のわたしは
ひとつの大陸でできた楽器 ....
疲れに効く栄養剤ってない?
そんなんじゃだめ
だって心の疲れだから
痛みに効く塗り薬ってない?
そんなんじゃだめ
だって心の痛みだから
癒えない疲れも
消えない跡も
重なって
重 ....
東京ドーム三千六百二十七個分 の広大な敷地に立てられた遊園地は砂に埋もれた 鉄扉は申し訳程度の隙間を約二十年に渡って広げ続けていた 淡い記憶のフラッシュメモリー 吹かれたことや吹かれないことがまるで思 ....
コントロール、して、クローズ。巻き付いて離れないターバンのような頭痛が周りを跳ねて泳いでトビウオの羽が銀色に輝いて次にくるくると高速で回転してターンテーブルを指先で逆回せば戻るような軽やかな時間に華や ....
なかないかおの
きみがすき
ゆるまるこころと
うらはらに
なかないつもりの
きみがすき
くちもとむすんで
このつぎが
はじまるときを
じっとまつ
なかないか ....
はかりしれないほど
白い カール
次の瞬間にはもう散り散りに
泡
退屈だから
ゲームでもしよう
三角波を数えて
せーの、で
ライド
今ならまだ
右にも左にも
踏み ....
想い 想われ 振り 振られ
これでお望み通りですか?
想い振られて想われず
君は誰といる?
君が私を突き放した時から
....
これを
はずしたら
なにも
みえなくなって
しまう
すべてが
ぼんやり
ぼやけて
となりにいた
あなたの
そんざいかんも
つかめない
やみくもに
ふる
わたしの ....
木漏れ日が
どうして丸いのか知っていますか
私は
丸くない木漏れ日を見たことがあります
金環食の瞬間を待ちながら
大勢のひとが
空ばかりを見上げていたとき
木漏れ日はどれもみな
大 ....
くつがどうしてもうまくはけなかったので
あきらめてはだしでいえをでた
いしころとかがらすのはへんが
あちこちにころがっているので
あしをいっぱいけがして
がっこうについたときにはもうおひるま ....
蝶が飛んでいます 赤い空いっぱい
アタシは花で蝶に襲われて食い尽くされて
もうオシマイの唄なのです
黙って聴いています 蝶の中
アタシは蝶々です
月を目指してアタシは逝きます
....
君の居場所になりたいと思った
君のそばにいたいと思った
だけど
それを願うほど
願うほど
君を想うほど
想うほど
あぁ 崩れて ....
ひりひりと
腸をさらし
夢を{ルビ喰=は}む
壊れかかった
メカニズムを
楽しむかのように
数ミリずつの
{ルビ匍匐=ほふく}を続ける
星の声は
聞こえない
見上げたら
雨が
矢のように 刺さるように
降ってきた
嗚呼..
殺して
本当に
この眼も胸も 射抜いて
たやすく命を投げ出すよ
眼 ....
大きな円を描いて
ゆっくりとゆっくりと
海沿いの風車
丘の上から
当たり前にそこにある日々とか
ここで今に生きてることとか
海に臨んで
やわらかい強風に
回転している
....
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