冒険は終わった
もぞもぞとボアの適温から脱皮する
羽なんてない背中にはね
カイロが貼ってあるのよ
爪先を未練がましくひっかけながら
ようやっとで暗闇を睨んで
薄明かりを見つけて掴まりに飛ぶ ....
ながい沈黙が饒舌をはらみ
言葉を産みおとすとき
海がきこえる。
海をついばむのは
歌を忘れて後ろの山にすてられた途端
歌いはじめたあの金糸雀でなければならない。
瞬間という永遠が ....
終わった人です。みんないなくなりました。多くは望みません。小さな世界で生きています。知らないでしょう。ようやく戻ってまいりました。なんとか暮らしてゆきます。
どこまで行っても暗い いつまで経っても辛い 俺は人生という言葉を使ってこなかったが人生という言葉を使うようになってより一層人生に絶望をはじめた 同時に無となり生きていける気がしたがまやかし ....
雪がきれいにふる音のふらないさむく白いつめたいつまさき声のいないそれを作成しゆるさない影たくさん温かく春に戻っていくまぶしいつめたい朝のゆき
天空に浮かぶ
たっぷりと水蒸気を吸った雲が
雪ん子坊やたちのお母さん
その灰色の
スポンジのような子宮のなか
寒気の栄養で
すくすくと育つ雪ん子坊やたちは
やがて成長 ....
推敲
修正
推敲
訂正
消去
粉砂糖のようにやさしくすなおに落ちる雪が、このうちの庭をガトーショコラな大地の一切れとしてしまう。多くの魂が自分の洞窟を探検することに疲れたこんな朝は、片田舎の駅舎にある筈のガスストーブの暖かさが欲し ....
ただ何となく思い付いて書き始めました
ただ何となく過ぎていく時間がもったいなく思えて書きだしました
書くと言っても、もちろん書く じゃなくてスマホに打つんですけどね
打ち終わったらいつも通り ....
世界っていうのは
自分に与えられた箱だから
自分はその中で
精いっぱい生きるだけだ
気持ちいいも
悪いも
自分の中にだけある
何もかも嫌になる日が
時々ある
自分で扉を
次々に閉めていく感覚
人が
嫌い。
自分が面倒くさい
被害妄想過多で
勝手に疲れている
ああ残念ながら
私はめんどく ....
杉の木の地肌には
落雷の焼け跡があって
炎の枝を広げたその後に
彼は大きな枝をまた伸ばした
彼の肌には苔のいい匂いがあって
失ったてっぺんを補うくらいの広い枝を
私 ....
家に帰る時
電車に乗っていたのだ
地下鉄の暗がりの中で
歩いていたのだ そして
繁華街の あの 入り口を
道をてらしていた 光を
路地を抜けると出る
交差点から未来へと
....
些事に塗れ、気もやらぬうちに、死んで消えていくやつら、生まれるそばから、溢れかえるそばから、滅多矢鱈に回転数を上げていく、運命の歯車は煙なぞ上げない、そいつの頑丈さはヒトの及ぶものではない、俺は眠 ....
そういえば
最初にこの世界を作ってから人間がその存在に気付くまでの間
神様は何処で何をしていたのだろう?
ひとりぼっちで寂しくなかったろうか?
神様は何故もう一人の神様を作らなかったのだろう? ....
例えば昨日でしたが、
九州のとある山の頂きに発生した霧氷(自然現象)の映像をTVでたまたま眼にした時などがそれ。
大きいのは、海老の尻尾というらしい。
あ、
海老、英名ではshrimpで、 ....
小呂奈喜郎前委員長の後任を
決めるに当たっては
次の条件が求められる
・コロナ感染者であること
・男でも女でもないこと
・元首相等実力者ではないこと
・老人ではないこと
・スポーツに詳し ....
腐乱した犬の
うつくしい歯が
その人の口から語られた時、
男根たちは騒然となり
子宮たちは安らいで
世界の終わりを迎えていた
鈍い痛みを抱え
月も氷るこの冷夜
紡ぎ出される救済の
余りの味気なさに
呆れては
ぽつぽつと辿る
情念の
小さな鏡に反射する
忘れ去られた純情に
身悶え七転八倒する
消失した記 ....
……おいで……、……オイデ……たたたたたっ、
ざ……オイデ、……おいで……、
だれ、
そうして目を、覚ました、厭わしい、あんなにハラリと逝くことができたのに。
よく仲間とし ....
碧を握り締める
私は誰を導けるだろうか?
古城の砦、苔むした砂塵が間近に迫る
まだ乾かぬうちの彫像に意匠が掲げられ
思わず嘴を捧げてしまった
解読不能のサルタラン
近似値は門番だけが知 ....
膝小僧の砂埃をはらい
弟の手をとる君のみらい
おぼつかなげな影達のあしどり
も
さやぐ皐月の気炎に舞って
その日夜遅くテレビとスマホが慌ただしく地震警報
家族四人まだ起きていた 居間にいた
くるよ
上の娘が言ったら 本当に家が揺れだした
大きい おっかない 怖えよ
ヤバい外へ逃げよう
上の ....
朝からずっと走り続けて
シングルのエンジンの振動に
飽き飽きしてしまった
4号線をとろとろ走り
気づけば白河にかかっていた
都をば霞とともに立ちしかど
秋風ぞ吹く白河の関
不真面 ....
月曜日の朝が来ると
ゲームセンターのいつも古びた横を通って
働きに出ていた 僕自身の姿があった
人の匂いのするあの部屋の中に
キーボードを打っていた午後
自分であるのだということばか ....
太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。
しんしん
しんしんと
ふりやまぬ雪は
そのとき、
道子の屋根にも
春子の屋根に ....
三面鏡に映る空が分断されて寂しそうなので
4年ぶりに宝くじを買いました
僅か数枚のコインでも手に入る世界
ケチャップは暗い夜の色
手を振ったら何もかもが終わってしまう気がして
ずっと背伸 ....
あの頃
出会えた僕等は
一緒に鉛筆みたいに尖って
沢山の言葉を残して来たのに
心を削り過ぎて
もう立てなくなったから
未来に向かって
雨を降らせたい
どんなに濡れても
滲まない文字で ....
繰り返し
欠伸と不安のうねり、
繰り返し
安定剤と躁鬱のうねり、
あるモノあるモノ
切迫し
また夜が来て夜深まり
私の宇宙を横切って
闇夜の混沌充溢し
指揮系統の不在
....
もはや、苦々しい毒薬を飲むような、痛みもなくなっていた。たった1本2〜3mの縄が、この世の一切の苦しみから救ってくれる。これ以上の薬があるだろうか。なのになにが悲しくて涙を流すんだろう。大好きな音楽を ....
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