今にも閉じかけようとする瞼をこじ開ける
なんとか携帯電話のディスプレイを覗き込む
ぼんやりとして働かない頭の中に 君の名前が染み渡る

「寂しかったの。声が聞きたくて」

寝起きで掠れた声 ....
乗り込んだ8番線ホームは
おかえりと張り紙がしてあった
朝顔の色を真似た夕暮れ
僕は余白に
ただいまと付け足す

忘れ物がいつまでも見つからない
開け忘れたカーテンのそば
自分色で横た ....
残業もそこそこに
今夜もいそいそと帰ってきた
玄関のすぐ脇の部屋で
かつて母だった生き物が
また呻いている


父の三回忌を済ませた頃から
母は溶け始めた
ビデオテープのように過去を ....
からみつくモップと
モップにまとわりつく繊維
群れの腕力
めぐる螺旋 もさり
ロッカーに寄りかかる背中を起こし

居残りモップの羅列
一列に廊下で ふさり 足を投げだして
月の孤独から ....
僕は、幸せなことがあるほど怖かった。
こんなに幸せなことが、すごく怖かった。
今でも怖い。
僕らは幸せすぎたんだ。
あのころ。僕らは幸せすぎた。
だから・・・君は・・・。
僕らは幸せすぎた ....
潮がゆっくりみちてくる。

潮がゆっくりひいてゆく。

波の音をのこして干潟がある。
あついことは暑いことだと夏はただ言って
10メートル先の水たまりを勝手に縛りつけた
彼はどこにも行けない身体をしているのに
もう一人の彼女がいつまでもそばに寄れないようになっているのは
た ....
「逢いたい」という言葉ひとつで川を渡る

私は

腰まで浸かる深さに少し不安を抱きながらも進んでいく

幸いにも 

晴れた日の水の流れは穏やかで

こころ乱す喧騒のない水音だけに ....
倒れた自転車から音は聞こえない。

コインロッカーに花束を忘れてきた。

クレーン車の輪郭が闇に消える。

花壇の整列した花々で指先を切った。

低気圧、靴紐を揺らす。

埋められ ....
夏は ただあつくあつくなって
空は ただあおくあおくなって

なんだか どこかへ行けそうな
あこがれだけが 駆り立てられて

体の どこか奥から
あおい水が 湧き出すようで

水面の ....
時に晒されて

はがれ落ち

うすれて行く

心の画布に

いくども いくども

描き直す 

肖像画
眠るのは これでなかなかに
むつかしい仕事ですね

こころは
まつりばやしにさそわれて
手をつないで 歩いていったり
河原で 網をかまえて走っていたり
ちっとも じっとしていません

 ....
もうこれいじょう
なーんにもかんがえたくなかった
ところかまわず
からだをなげだして
やーめたっ
なげやりなこえでせんげんして
あとはどこかのだれかが
つづきをするなりちょきんときる ....
なに
書いてるのかな

風がみどりの木をゆらしているのは
巨人がおどっているから
  と
彼女が申すので
書いてみた


僕が思うに、目に見えないってのは
風もそうだけど
見え ....
彼女にあげようと思った言葉なんだけどさ

きみの顔は焦げたアンパンから月が生えてきたみたいだね

って

もちろん悪口のつもりなんだけどさ

どうもロマンチックすぎるかなぁ
神すら死すこの邦で
滅すべき王もなく
ただ縊死するに任せるこのアイランドで。
ISLANDS
不沈なるこの島々
漂着し腐爛するお前達
其れは我々の過去。
総ての死の後にすら生あるこの島々 ....
最近納豆食べてないと気付いた
胃がいたむ少女は考えているところ
ぼくが新しい自転車を買って
ひなたを避けようともせず駐輪したことを

約束まで12分あればいける
いくつものフィーリングを意 ....
ポン!ポンチキチキチキ
ポンチッキ ひらけ!
ひらけ!ひらくな!
ばじだないんだがだもおぉ
クボタンで秘孔をグーリグリしてやるっ

上戸彩が宣伝してるアイスを食べて
クールショック!
 ....
うすぐもりの空が今日はこんなにも暖かい
白い日は照ることもなく
陰る事もなく
藪の中のぼんやりとした真昼のお葬式
赤らむ葉先のお灯明
風振るわせ ひぐらしの
胡弓の音がわたり
少女の ....
昼飯を買いに会社を出たら
むっとする暑さが僕を襲う

じりじりと肌が焦げる音を探しながら
君と海に行きたいなぁと思う

会社に戻ったら
人工的な冷気が僕の熱を奪っていく

粟立った肌 ....
最初から
おじいさんや
おばあさんが
いたわけではないのです
ただ風ばかりが吹く
何もない夕暮れのようなところから
むかし、むかし
と物語はいつも始まるのでした
やがてお話が終わる ....
昼下がりの窓際の席
目の前には好きな人
偶然に会えた夏休み

どきどきしっぱなし
顔なんて見れないよ
ただただ相槌を打つ

夢を見ているみたい
アイスティの氷の音
会話と一緒に溶け ....
じゃんけん、
負けたからぼくが去ればいいの?
きみは勝ったのにどこかにいっちゃった
そういうのって、
最初に決めとけばよかったんだ
たぶん
ケンケンパーだったら
もっとちがったのかもしれ ....
わたしのからだは
出来損ないのモンタージュで
つぎはぎのでたらめの
パッチワークのモザイクで

ちゃんと機能しないもんだから
子宮にできるはずの内膜が
肺にできちゃったりして
月経の時 ....
花壇のマリーゴールドは
みごとにおひさまの色
おひさまを
いっぱいに吸いこんで

ハナムグリのベッドは
おひさま色の花粉
ハナムグリのごちそうは
おひさま色の花粉

夜なんか知らな ....
「どうも昆虫とは変わった生物だね。」

 友達はつぶやいた

「私達は他の生き物を鑑賞することで、癒されたり、和んだりするものじゃない」

 友達は前を見た

「でもそれは生きてる。犬 ....
ビニールのパックに詰められた豚が泣いている
先生 学校じゃ教えてくれなかったですよね
生きるコト は 殺すコトだって
一食毎に ヒトサマのイノチ を奪ってるんだって

細胞の中には 元からガ ....
ひろがる ながれつづける みらいのいなほ
はしりゆく かぜにここちよく ゆれる

すうぅっと みちはつづく いっぽんみち
わたしは だいたんにも
とてもせいじょうな きもちになって
 ....
  
まるで橋を渡るように
月の町と日の町が
時の海の渦の中に
一つになって溶けていく
知らない町
知らない人の群れ
立体裁断の服の子らが
同じ顔くっつけ喜びはしゃぐ
人形のような老 ....
プラムがとけてゆく
手のひら

手首に甘露
肘まで蛇行
頬をくすぐる
芳香する湿気の下流

踏み潰しても
てのひらに残る
両手を頭の上であわせて
踊る方のリズム

おい、しゃ ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
夜中の電話綿花004/7/31 2:48
8番線ホーム霜天404/7/31 2:28
肉じゃが窪ワタル60*04/7/31 2:21
生モップ湾鶴304/7/31 1:14
さようならの二人。天使004/7/30 23:40
干潟の風景〜序章草野大悟2*04/7/30 23:33
なつ、とあやさめ504/7/30 23:00
眩暈蒼木りん1*04/7/30 22:55
埋められた飛行機に乗っているカンチェルス...14*04/7/30 22:22
こむ2*04/7/30 22:18
肖像画004/7/30 22:15
眠るのは0*04/7/30 22:14
なげやりなきもちアンテ7*04/7/30 21:27
愛撫石川和広4*04/7/30 19:51
_びわ004/7/30 18:25
神国/縊死大山猫104/7/30 18:15
待ち合わせ船田 仰404/7/30 17:59
セピア色の思い出マスイジュウ2*04/7/30 17:08
うすぐもり佳代子104/7/30 14:13
猛暑の中に思うこと綿花104/7/30 13:21
童話(物語)[group]たもつ22*04/7/30 10:24
喫茶店にてvi004/7/30 2:53
その、イメージ望月 ゆき404/7/30 1:56
わたしのからだは……佐々宝砂804/7/30 1:06
ハナムグリ(百蟲譜25)[group]504/7/30 1:03
昆虫びわ104/7/30 0:37
メセドン〜虫けらの微笑み〜虹村 凌1*04/7/29 23:48
いなほ玉兎2*04/7/29 23:30
曲馬団佳代子304/7/29 23:28
プラムタイム湾鶴204/7/29 23:07

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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