ダントン課長は本来は古いタイプ
事務職の姉さんたちがウルサイから
お茶を自分で入れて飲んだ
ノルマのこなせない私に
容赦なく怒鳴るくせに
飲み会ではセクハラ
帰り際こっそり
「仕事な ....
小さい自分を笑い飛ばしたくて
いつもの場所 いつもの格好
首をガクリと落とした
そう いつもの暗澹な自分の出来上がり
そうしたら お前さんが見えたんだ
いつもの場所 いつもの格好
首を ....
一滴の水の中へと
沈殿してゆくひと夏の青空が
無呼吸で深遠へと降りてゆくので
圧迫された半円の夏空その低空ばかり
飛び回る鴉たち
重たく旋回しては羽を乱散させ
またしても映り込む水の中
....
鈍行列車で消火活動に行きましょう
なんて、いかしたメールが
彼女から届いた
僕といえば魂は確かにあるはずなのに
それを入れる器が見つからなくて
朝からオロオロしっぱなしだ
入道雲の ....
抱き合いながら
ひとつの紙コップから
熱いコーヒーを同時に
飲もうとした
その距離は二月の彼方
送らなくてもいいと言う
その理由を知りたくて
聞けないまま過ぎた
またこうし ....
ぽつんと うかぶつき
くもが つきを おいこしてゆく
ふかいあいいろの じょうくうは あらし
いっしゅん さえぎる
ひかり
かげ
かげ
かげ
おいこしてゆく
....
その威力は巨大にして強大
もうこれ以上悩殺しないで頂戴
煽るような視線下からのアングル
布がこんだけしかないじゃん
布が破けちゃいそうじゃん
布になりたいじゃん
その影響も巨大にして強 ....
先週の午後
雨と一緒に
隣の男が降った
最上階に住んでいるとそれだけで
いつでも飛び下りなさい、と
手招きされているような気がするので
荷物が重たくなった時などは
ベランダに近づ ....
今日も頑張っていいですか。
明日も頑張りますよ。
だってどうしようもないから。
追いかけるから。だって。
その思想がどうしようもないんだ。
壊れかけのレイディオゥなんだ。
電話しま ....
どこか 霧に隠されたところに
集まる人たちがいるらしいので
行ってみたいと思うのですが
もしかすると と 思うのですが
君の残した地図のとおり歩いても
たどりつけません
君の残 ....
会社の食堂にはテレビがあって
ドラマの会話が我慢できません
みんなの会話もテレビのようで我慢できません
と いうわけで
お弁当は ひとりで食べます
食堂のお茶はいやに黄色いので
おさゆ ....
妻の頭を
ぼりぼりかじった後は
義父の腕を1本
子どもたちには
足を1本ずつ食べさせて
苦かった義父の口なおしに
子どもたちの 脇腹あたりの
柔らかいところを
ちょっぴり もらい ....
ああ この32分休符
もどかしいったらありゃしないよ
あんたなんか もう 目と鼻の先ってやつなのにさ
1拍を32個に分けた内の1つくらいの距離が
まあ つよいわけです 圧倒的に
ああ この ....
毎朝 たまごかけごはん 食べてます
日本では 群馬県民が いちばん たまごかけごはん 食べるそうです
ほんのちょっと 昔 朝のテレビが いってました
たまごかけごはん は やっぱり
たまごの ....
少しの酒で現実逃避を狙い、
散らかった部屋で孤独を紛らわす。
ベランダから流れ込む救急車のサイレンと夜の風。
薄っすらと眠気が漂った。
ショーツ一枚で寝転ぶ貧相な身体は、
夜という時間に ....
歩きながら印をつけて、この探検のタイトルは未定だ。バウンスしてクリップ、クリップ。スタートを風のように切ったぼくらなら、どうぞご自由で。つまりは丸い月をどうなぞるかとかそういう ....
エアロバクターも
エントロバクターも
黙として
デトライタスを
食っている。
ただ
ひたすらに
原始の記憶
そのままに。
べつにタバコを、
続けて何本吸っても
何かが変わるわけじゃないんだ
咳すらも今日はない、残念ながら。
めずらしく今日は友人が来ない、
それにかこつけて
だらけてはみたけれど、
なんだ ....
街外れで
唸りだす自動販売機の理由を
僕は知らない
全てに理由があると仮定して
その唸りの意味を
誰も知らない
振り向いてしまう癖は
いつかの草笛のせいで
僅かな違いを聞き分けるこ ....
月色の猫
月色の猫は蜂蜜がお好き
お魚フライには
いつでも輪切りレモンと
ピンクのお酒色した男の子と
リュシアンという名前をのせている
月色の猫は砂漠で生まれた
土曜日に生まれ ....
私とゾマスと赤毛猫は、縦長に伸びすぎたマンションのぶっ壊し計画に取りかかった。電柱より高いなんて生意気だとゾマスは年長者の風をして言う。ゾマスのパラノイヤの目が、戯けた仮面をかぶって私を見る時、必ず ....
羊歯が葉を裏返し
白い歯を見せて笑う
日陰の庭で
ちいさな神様が
泣いている
山じゅうの
虹を融かしこみ
熱い涙をながし
泣いている
(ちいさな神様の
まっかな
まっ ....
道の端に寝転び
土瀝青に耳をつけ
静かに目を瞑る
かつて
この寂れた
遊歩道の
ひび割れと
下には
敷石が埋もれ
眠りに就いていた
ススキやドクダミ
セリやゼンマイ
ヘ ....
月下のお好み焼き屋は油凪
鉄板の上で焼かれているのは
ナポリ天と悲恋だ
梅ソーダサワーの上昇する泡を
見つめながら・・・
思えば酒豪になるべく
和洋折衷受け入れること蝶のごとし
....
月が震えている
月が鳴っている
真夏の月が海に落とした雫達は
今宵も砂浜に散らばる白い貝殻になった
君の素足の音がスライドさせて
部屋から聞こえるスティールドラムの音色で
君の奴隷
....
18禁と書いて
18金って書くと卑猥で高飛車だ
しかし青い春とは金なのだ
俺の18禁もやはり金だった
勤労ゆえに
16歳の時に友達とビニ本を買いに行った
年齢を偽り店からつまみ出された ....
真夜中の海を着て
子はひとり
見えない冬を聴いている
袖を握る手をひらき
ゆるりと腕を南へひらく
いつからか子は歌えなくなっていて
窓を流れる午後のむこうを
雨と雨の ....
足音 は
ほっておくとどんどん先に進んで
呼び止められると不満を洩らす
体 は
手足を動かすことに夢中で
なにを訊かれても聞こえないふりをする
心臓 は
なにかあるたびペースを乱して
....
──ちょうど躓いた小石の先に連なった足が
氷柱を踏んで動かされていくようだった──
映像はいつもコマ割の上で音をあてていく
それは今日の病室でも変わらないまま
カーテンの外 ....
狐のかみそりが赤く咲いていた
藪のある舗装道路だった
ぼくが轢いたのは蛇だった
チュ−ブのようないきものだった
前輪でごつん 後輪でごつん
ぼ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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