何はともあれ
やっとのことでお触りバーにたどり着いた
とにかくここまでの道のりが大変だったのだ
目覚し時計にカミキリムシが巣をつくって
がちゃがちゃ長針と短針を適当に動かすものだから
....
ここに俺がいると思うか思うなら挙手せよ
インターネット上に俺がいると思うか思うなら挙手せよ
あるいは印刷された紙に印字された文字に
夕方の台所に夜明けのシャワー室に
ビールが臭う真昼間のネット ....
空を見ていて分かるだよね 自分という存在を分からせてくれる
なんて小さいんだろう 夜空にあるいくつもの星の一つの様に
一つでは夜空を明るく照らすことはできないけど
いくつもいくつもの小さな光 ....
十八歳のころから
ひそかに考えてることがある
考えるだけで実行には移してないが
裏山の防空壕跡に入るたび思い出す
そこにはそれはそれはすごいヤブカの大群がいて
それからちょっとしたコウモ ....
すい とやってきて
吸い と刺す
すい と逃げる
吸い とまた刺す
吸ってるのがわかりにくいんで
腹が立つ
痒くなったときにはどこにもいないんで
腹が立つ
いまどき
日本脳炎 ....
こいつの針は
いかにも太すぎる。
刺したらバレバレだってのに
気づかれてないと思ってる。
すでにかなり痒いのだけど
私は片手にキンカン持って
知らないふりしてあげてみる。
腹の赤味が ....
彼は行ってしまったね。
フォークシンガーになるとか言ってさ。
クラシックギター担いで、
あたしはどうも理屈が好きみたい
彼は燃えてるんだから、
スチールとナイロンの差なん ....
指、で押す
蝉のお腹の柔らかさのことを
私はぼんやり考えている
お腹、を
開いた人は
仰向けになり空の方角へ開いている
光、の直進は
結局ことごとく挫折し ....
もう、かれこれ二時間ばかり
ゴカイの長い横っ腹に
食らいついてはいるが
どうしても
飲み込めないでいる
隣の奴は
ゴカイの頭の方に回り込み
うどんでも食うように
つるつると
器用 ....
おはよう、アベニュー、
NY city 9月11日
君と過ごしたバグダッド・カフェ まで
僕たちは雲の中を飛ぶように歩いてゆく
双子のビルが崩れ落ちる
もうもうたる砂嵐ふきすさぶ灰色の雪 ....
根道とは露出した男根を用いて行う男の格闘技である。純粋に硬直した男根のみで戦うため、男根に手を添えることは禁止され、腕は頭部の後ろで組ませる。互いに男根を突き出し切り結び、相手の陰嚢に効果的な打撃 ....
蝉が時雨れている8月の
呼吸がぴたりと止まる時がある
子供達は公園でぶら下がっていて
突然の静寂にゆれている
初めてついた嘘はどこへやったかと
懐かしい引き出しをひっくり返すと
初めて ....
けたたましく
鳴いて
鳴いて
地面に頭打ち付けて
知らしめて
私はここ
私はここ
踊り場を蹴って
縦横無尽に
首を振るけど
あなたは
そこにいやしない
もう終わりだ ....
玄関脇の柿の木の下
アブラゼミの抜け殻はきれいに光る
クマゼミの抜け殻もてかてか
ヒグラシの抜け殻ときたら繊細な芸術品
なのにニイニイゼミは
ニイニイゼミの抜け殻だけは
{ルビ胞衣=え ....
ぶちあたる。
とにかくぶちあたる。
光ってはいるけれど
安っぽい弾丸。
蛍光灯の傘にぶつかる。
窓にぶつかる。
壁にぶつかる。
いちいち音を立てる。
緑金色の背中は
あれでな ....
つまんない虫だよ。
臭いし。
強いったって
スズメバチには負けるし。
天然のやつは栄養不足で
ツノが貧弱だし。
羽根の艶なら
カナブンのほうがいかしてるし。
でも幼虫のときは最 ....
この時刻にこれほど眠いの
悪くない話だと思うよ
さっきメラトニンたくさんナイトミルクnemuを飲んだから
それで眠いのかもしれないけど
睡眠薬は飲んでない 飲んでないんだ
肩凝りがずいぶ ....
「メリーゴーラウンド」 1
トマト
四角いトマトを
作るようなものなのかもね
パイプ椅子からひょいと降り立って
彼女は器用に微笑んだ
制 ....
厭世的な気分になり
仕事を抜け出して
トイレで自分勝手なヤニ休憩
トイレで煙草なんて高校生かよ
そんな自分突っ込みで
あの頃を思い出す
あの頃
同じ様な厭世的な気分で
大人を馬 ....
泣けないから。
唇を噛み締めることしかできないから。
冷えてた水が温くなるにつれて、コップが汗をかくように。
僕も涙の代わりに汗をかく。
今が夏で良かった。
不自然じゃない、発散。
....
その夜 蝉が部屋に飛び込んできた
すみませんね いつもうるさくて
ジージーと耳障りな声だったが
蝉は 確かにそう言った
私は 尤もだと思いながら苦笑した
蝉はさらに言った
どうせあ ....
噛むのが止まらない
だから今も噛んでる
この爪を噛む事をやめたら
次はあなたのソレを噛んでしまいそう
あなたは「汚いから辞めなさい」と言う
だけどあたしにとってこの爪を噛むのは
今 ....
「俺って結構まじめなんだよ」
っていう男は多い
ほんとに多い
いったい何が言いたいのか
さっぱりわからない
心の中では
「へえー」と答えてるけど
別に言わない
繁華街のホテルを出た
....
紙飛行機
扇風機の風で飛んでいかないように
クリップでひとつにとめておきましょう
紙飛行機
飛んでいけなくなってしまったけど
明日にはあなたの手元に届くでしょう
いたずら好きな今夜 ....
あなたは水玉のような言葉を発し
わたしをとてつもなく
自由にした
解き放たれてわたしは
見上げるべき空を見失い
夏の果て
なにもかも忘れないように
呼吸をとめて
なにも ....
ひょいひょいひょいひょい
ひょいひょいひょい
ひがないちにちおどってる
ひょいひょいひょいひょい
ひょいひょいひょい
おおきなみぎてでおどってる
自分律をおどってる
雨が降っている日。僕は、君のことを思い出してしまう。
思い出しても、いいのだろうけど・・・・
きみを思い出すと・・・僕の瞳からは、涙が流れてしまう。
君と過ごした日々はとても楽しかった。
だけ ....
陽射しがシャワーの音
蝉
こんなんです こんなもんなんです なんて、この先のことどういうたら、ええかな? とりあえず僕の手前の電車が、人をはねたみたいです。環状線の弁天町駅ホームだと、つまりな ....
あなたが本当に美しいのは
意味の脈絡からはみ出すとき
風物の呪縛をたち切るときだ
わたしたちはもっと大胆になろう
わたしのささやかな所有がわたしを名づけてしまい
それと知りながらそれを明示で ....
5950 5951 5952 5953 5954 5955 5956 5957 5958 5959 5960 5961 5962 5963 5964 5965 5966 5967 5968 5969 5970 5971 5972 5973 5974 5975 5976 5977 5978 5979 5980 5981 5982 5983 5984 5985 5986 5987 5988 5989 5990
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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