あいつの中指にはまっていた銀メッキの安い指輪を
ある日黙ってぽいと捨てた
ら、怒られたのでここにいる
だってあれはあの人からの贈り物だった
窓辺から聞こえていたのは近くにある中 ....
おや、河をめざしていたのではなかったのですか
はい、ここは河です
どうにも、ここは海、のようですが
その証拠に、
こんなにも広く、青い
....
眠い。なんとしても眠い。
ご飯を食べると、必ず
眠くなる。どしようもない。
瞼が接着剤になる。
眠るわけにはゆかないのだ。
冷たい麦茶を飲んだ。
いくらか目が覚めた。
この ....
キュウリが!キュウリが!キュウリが!
本来の使い道とは違う方法で使用されているではないか!
このキュウリは食卓に上るのか!
キュウリ農家のがんばりは無駄になるのか!
などと考えている夜 ....
プラットホームの影が延びてく
人たちは皆幽霊みたい
電車の中は体温だらけ
みんないるのに安らかさもない
小さなころにわざと放した
人の心はさみしがりやで
窓に映った空は恋色
....
あなたのうで
すきとおったはだ
あおい
のびてゆくみち
とおりすがりのものですが
あなたから
あなたへと
あおいみちをなぞって
どこまでいっても
あなたでしかない
ほかにだ ....
ミシシッピ・ブルーを忘れてしまった
2台の古いラジカセから
サラウンドで流れるサーフロックの隙間に
今日はなんだか涼しいね
の
違和感とマージして さようならも言わずに
歪んで照り ....
柔らかい絹のような髪
風に遊ばせて 君が笑う
まだうっすらと 幼さをまとった
伸びやかな脚を
揺らしながら
少しかどのある硬そうな膝小僧
二つ並べて 君が笑う
若草のそよぐ野原を ....
万象に向かって天使が放たれる
花垂れる虚無より千のレール延び
(神の微尉為す唾液をたたえた点sea)
千の口が万象に口づける淫化学の
溢れた溶液が炎苛性の壁を反復する
頭上のロープに祝辞の電 ....
君と夜のドライブをするのは
久しぶりだね
さっきから
君は目を伏せて
何か言おうか悩んでいる
僕たちの間に
秘密ができてしまったんだね
なんとなく
気付 ....
俺とお前が
最後に 別れたのは どこだった
「最低だ」「最悪だ」「やってらんねぇ」
お前は 吐き捨てるように言って
きえちまった
今の俺は
「最低」で「最悪」かもしれないが
な ....
私は深い海に沈んだ
いつ這い上がるのか
絡みつく鎖が
とける日まで・・・
己の力で這い上がるまで
生か死かどちらかだ
....
夏の玉蜀黍畑が夏に朽ち
私は鼓動を探ってうずくまった
途方も無い大気の、余りの光、余りの熱
玉蜀黍の呼吸には錆びて乾いた砂が混じり始め
焦がれるように焦げながら体躯は空に触れた
....
あまりにお前哀れだから
羽根を描いてやったんだ
だけど俺はへたくそだから
ぶかっこうになってしまった
とべなくてもいいありがとう
お前言った
あんなに星が大きいのね
あれがきっと ....
耳をふさいで、いた
宇宙の、すみっこ、で
その間も
朝と夜と砂時計、は転がりつづける
なにもかも、と
言えるほどの、なにか、
が
ふたりに、あったか
しれない
耳をふ ....
二度はないと思ってた 自分の行動
後悔という2文字の存在を知っているのに
イヤという程 味わった過去が
今も全て 遠い出来事ではないはずなのに
進んでしまった弱い意志
止められな ....
ある朝 目が覚めたら
世界が昨日までと違っていることに気付いた
窓の外で鳴く小鳥の声も
カーテンの隙間から漏れる朝の光も
そして私の隣で眠るあなたの存在も
「ありがとう」
そんな言 ....
空に白い爪あとひとつ
段々と色を変えてゆく空に
段々と浮き立ってくる
細くて白い爪あとひとつ
薄暮れてゆく空の下では
灯りをつけはじめた街
行き交う車のヘッドライト
テールラン ....
9 10
nine ten
何し てん
泣い てん
オマエ 何し てん
勤務地は 三鷹支 店
オレはオマエを 愛し てん
長瀬愛と堤さやかを 借り てん
神保町のカレー屋 まん てん
....
総武線快速 東京発千葉行
おとこはみんな
クソむさくるしい背広を着て
電車に乗り込んできます。
汗と体臭と酒のにおいがするので
あまり近寄りたくありません。
おんなはみんな
上野で売 ....
くるくるくるくるくる
踊ってやる
くるくるくるる
80になったって くるくるくるくるる
ぱくぱくぱくぱくぱく
食ってやる
ぱくぱくぱくく
80になったって ぱくぱくぱくぱくぱく
....
今日もまた欲望に負けました
自分の弱さをごまかして
見せかけの優しさにすがりました
自己嫌悪という快楽に
身を投げて
今日もまた失望に負けました
幸せそうな人を眺めては
この身を憂い ....
正午過ぎには
クリーニング屋がYシャツを届けにくるので
僕は部屋で待ってます
感動をお届けするために今日は ....
たわいもない会話
何時間も続く
楽しいか?楽しいよ。
なんで?わからない。
いつのまにか
まんまるが消滅する
で・も・ね
道を開拓した者
堕ちてしまった者
ただフアフア浮いてる者
....
歪みきった顔が映ってる鏡のそばから
雨の音が聞こえる
誰にも気づかれないドアが
回転してる
最後の階段だけない
から
おれは右足を開封して左手で閉じた
....
海底に直立する卵には もうひとつの海が詰まっている
明け方の海に 平板なアルミニウムの光
その皮膜を剥げばダイナモが唸る
液状化した肉質の中心で 黄濁する眼球は閉ざされたまま
瞼の裏側で ....
日焼けあとのしろとくろ
では
味が違うのだ
違うと思うから
何度も確かめようとしているのに
その境目で
ほら
邪魔が入って
夏はまだ終われない
感じるまま ....
(例えばライタァの火にミルクをかけて
凝固したタンパク質をつまみあげる様に)
under先天の尖点、ガチョウの一声 It says 濁流傘下rb
擦ったstarの祝辞が降下、効果 ....
死んだと思っていたお前がふらっと訪ねてきて
またいっしょに暮らそうよって言う
普段飲まないワインを開け
二つっきりのワイングラスにそそぐ
ザナス シガフタリヲワカツマデ
太陽は随分傾いたけど ....
人の腕の中で
一本目の
糸が切れた
切れた糸に見向きもしないで
彼女は無心に
渇きを癒そうとした
どこが渇いていたかも
忘れてしまって
空虚さとねっとりとした唾液だけが
後に残っ ....
5939 5940 5941 5942 5943 5944 5945 5946 5947 5948 5949 5950 5951 5952 5953 5954 5955 5956 5957 5958 5959 5960 5961 5962 5963 5964 5965 5966 5967 5968 5969 5970 5971 5972 5973 5974 5975 5976 5977 5978 5979
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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