水平線に陽が落ちる
海と空を緋に染めて
一日我々を照らし
ぬくもりを与え続けた太陽
おそらく
明日も
あさっても
変わらずに昇ってきてくれるのだろう
約 ....
ザーザー振りの雨の中
あたしあなたの事を待ち続けた
2度と来ないあなたを
あれは1年前の梅雨の時期
あたしが電話で怒っちゃって
あなたはあたしのご機嫌直すために
雨が降る駅前で待ち合わ ....
十五年ぶりに
山辺の路を歩く
あのときは誰と歩いたっけ
いくつもの寺や神社で
いくかのお願いをしながら
あのときは誰と
箸墓の謂れを読んでいるころから
みぞお ....
朽ち果てた夜行列車の寝台に
寝転んで星空を見ている
至るところが錆びていて
天井屋根はぬけたまま
よじ登る君はそのまま戻らない
仲間たちもどらない
まるで夜だ
屋根裏部屋で見 ....
耳をつむっているのです
だから見えます
あなたから生まれる
静寂の波
唇が動く
同じ距離にいたら
同じ速度で響いた言葉を
出来るだけ離れて
平等な冷たさをもって広がる
波 ....
回転椅子でグルグル回されて
遠心力に簡単に負けて
いろんなものが僕の中から
勢いよく辺りに散らばった
目や心臓や脳みそは
お金に困った少年が
あっという間に拾っていった
君に伝え ....
遠いかなたに
かすかに見える光
暗闇のなかを
光源をめざして歩きつづける
つぎの一歩を踏み出したとたん
大きな穴にはまってそれきりかもしれない
とつぜんぷっつりと
光が途絶えてしまう ....
飲みかけのコーヒーに予感めいたものを感じる
つまりブラックは黒なんだという説明に
納得が行くはずも無い
保管されたグラニュー糖なら 一寸の躊躇もせずに
溶けていく事で一体になれると
喜んでい ....
抱えていたものがなんだったのか
今となってはどうでもいい
のしかかっていたものが
なんであったのか
そんなものは
もうどうでもいいんだ
だって
君は ....
夏の初めの宴会は
私の手の届かないところで始まる
少し水を含んだ粘膜が柔らかく糸を引き始めて
まだ湧いたばかりの入道の行方を
飛ぶ鳥だけが追いかける事が出来る
遅咲きの妹は去年の春に熟れ ....
散逸する
視覚の形態が
微妙に
歪曲して行く
十四時三十五分に
プールサイドにて
拾い上げた
薄く透明にて
偏光される
その膜を
コンタクトレンズだと
認識し
右目
中央 ....
雨が地球を叩く音を聴いても
誰も扉を開けはしない
入ってくるなと拒むことが
本当だと思ってた
違うんだ
違ったんだ
それは僕の甘えだった
蹴っ飛ばした空き缶は
やつあたりのしる ....
ホッとあったまる瞬間
湯気の向こうに君が揺れている
ふふふっと君が笑う
ポッとあったまる空間
行ったきり帰って来ない父を待っている間に
僕は肩を壊してボールを握れなくなった
故障した肩は匂いや形が花に似ているみたいで
通りを歩いていると勘違いしたハチが集まってきて困る
その度にそよ ....
あなたは
あなたは
今何を思うの
車が走る
眼の表面にさけめ
脳の中のさかなめ
あなたは
あなたは
ぼくの言葉を
そのふるえを
感じるの?
疲れた肩に冷たい針
水平 ....
ある日、呼び出されて
ダビィンチのおじさんと
二人
寂れたカフェに陣取り
何も注文しないまま
そこで
殴り合いをする
「小銭を盗んだろう!」
「うるさい
恥知らずの男色家め
....
生まれてきたときは
希望に向かって走っていたのでしょう
だけどいつからかその希望は
「生」という名の鎖に奪われてしまい
あなたの希望は「死」に変わっていった
痛みも無い 苦しみも無い ....
秋になったかは知らんが
満たされない月に向かって吠えます
オレンジの灰が屋上の地面を転がってゆき
本当の地上へ、ダイブ
深夜3時になりそう
明日への特急が来るなら何故に荷物をつくらないの、と ....
この道、小道
ゆっくりと
滑り出す
よく晴れて
いない日を
休日に選んで
毎日の余韻で
痺れている右手を
左手でそっとさすりながら
寝転がっている、この場所
四角い ....
初めて抱かれた日のこと
今でも鮮明に覚えている
あれは良く晴れた日の午後で
その日のあたしも逃げ出していた
だから彼に出会った
初めて知った快感
求めては繰り返す感覚を覚えた
好 ....
金色の
呼吸が
金属から
美しく
小さくても
低音が
空を秋に
高く押し上げた
公園で
ぼろを着た
青年の
胸で光る
金色の ....
パパの鞄抱えて憧れてた
格好良いパパみたいになりたいな
ママのサンダル履いて夢見てた
優しいママみたいになりたいな
父上
無視を決め込まないでよ…
母上
何で子供に気遣ってるの? ....
きっとこのまま朽ち果てていくのだろう
だからその前にあなたを抱きしめたい
もしも僕が死んだら あなたは泣いてくれますか?
このつまらない世界に別れを告げた僕に
もしも僕が逝ったら あなたは ....
ベロアのテーラードジャケットが着たい
どうも昔っからある願望で
最近 そいつが流行ってるのが気に食わない
黒皮のライダースジャケットが着たい
どうもガキの時から憧れて
最近 そいつが妙に ....
ありがとう
ありがとう
ありがとう
ありがとう
君にとても迷惑をかけた
ありがとう
大好き
ありがとう
人を羨むしか術はなくても
まだ
こんなにも生きていたいなんて
人を恨むしか術はなくても
まだ
こんなにも生きていたいなんて
古い私も
今の私も
すべて私である筈だから
....
なんだかこころがほかほかする
ことばって不思議
ひとりごとは哀しいけれど
交わすことばはあたたかい
あなたの世界を教えて
わたしの世界を教えたい
....
平気な生活ではあります
どこかで なにか
流れ落ちていますが
平穏無事ではあります
壊れたものは 壊れています
ごく あたりまえです
あたりまえの 平気な生 ....
膝についた土の足影
太陽で溶かした黒印
混じらない遠吠えに
砕かれる夜霧の血脈
降りていく杖の焜炉
縮んだ石からり炒り
潰した靴直して履く
立てるならまだ歩く
こころは ならんでいたい
ゆったりと てをつないで
ならんでいたい
できれば たくさん
ならんでいたい
むりなら せめてふたつは
ならんでいたい
そと ....
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