とてもすずしい夜。
月が雲に隠れ、小粒の雨に美しさを感じる。
雨が降ると、さっきまで聞こえた虫の音色が静かになる。
雨がやむと、まだ音色がきこえる。
こんなふつうな夜なのに。
こんな ....
小さな顔から君の顔が見えた。
君はもうここにはいない。
だけど、その瞳がもう一度開きそうで・・・
もう一度・・・君の笑顔が見れる気がした。
白い花に囲まれている君は
まるで、眠ってるよう ....
日平均残業三時間の男で惣菜売り場がごった返する午後9時
たまには
という連中が鮮魚コーナーでうろうろする
帰りの電車でグルメ漫画を読んでたりなんかすると
白い袋の中には当然 ....
未来は、まだ知らない世界。
私の未来もまだわからないよね。
どんなに愛した人でも明日いなくなってるかもしれない。
狩れど、死ぬとわかっていて、明日助かるかもしれない。
ねぇ、未来のことって何が ....
今日という一日を
どう過ごしたか
なにを し、
なにを感じたか、
を
今日が
今まさに終わって逝くときに
さて、
おもいだしてみよう
などと
試みているうちに
それはもう
昨日 ....
深い霧の中から現れた「鳥の人」は初めて会う種族の人間だった
噂では深い霧の立ち込める日にそびえ立つ巨塔の元に時折現れる
とのことだったが、それがこんな場所だとは思ってもいなかった。
祖父の話では ....
公園のベンチで
よだれをたらしているひとが
木星に廃屋を建てていた
依存している
依存している
アンタが居なくなる
そう考えるのが一番怖い
依存している
依存している
君は麻薬
そう思う自分に対し苦笑がこぼれる
お互 ....
1.
シナ子
今、列車に乗っている
田舎に帰る
トンネルに入るとヒューィって音がこだまするの
それは列車の車輪の音
昔よく吹いていた草笛にも
車掌さんが切符を切る音にも似てる
....
ゆれている
ゆれている
ぼくひとりだけの地震
震度3のゆれなのだ
バスのなかでゆれている
フェスティバルの司会をやりながら
マイクをもってゆれている
歩きながらゆれ ....
1年前までは見えてた空の姿
10年前までは聞こえてた風の声
くすんでいく未来と幼い頃のセピアの記憶
空は遥かに遠く狭くて
瞳を閉じる度、想い出す
空は
かわるがわる姿を変え
....
上ばっか向いてないで
たまには下を見てみなよ。
一息ついてみて
地に立っている事 地があるこそ
これからの未来が広がる訳だから
一度切りの湾曲をとうに終え
錆び果てたガードレールは死んだように安堵している
その影に紛れた舗道の一部は黒々と陥没し消滅している
その上空を傷付ける有刺鉄線、私ではな ....
昨夜の悲しみに滴る
夜空に堕ちてゆく自分の影を眺めながら
愛を探し
小さく光る星が瞬く
あなたを見つけたよ
もうこんな暮らしはごめんだなんて言いながら
夢に付き ....
そのうち 夜は突然やって来るのだろう
こんな日々に
白夜が恋しい、、白夜が恋しい、、
と 唱えてみても
彼方の国の出来事で
暗闇に透明な涙も光りはしない
今 高い声で鳥が鳴いた
....
画用紙に書いた思い出を
消しゴムで消してゆく
書き込む時と
同じくらいにていねいに
そしてうすくけばだった
画用紙を抱えたままで
真っ白になりました、と
少しだけ泣いた
....
薄く棚引く天蓋を
轟音が
かっぴらいていく
お婆さんは耳をふさぐ
鼓膜は
ふさがれていく美空へ
明け渡す
呻りが一律になる
町並みがミュートに進む
となりの君が 君でなく
....
雨滴…
雨滴…
噤み・噤み…とうに声帯を埋没させた雲の体中が産卵し
雨滴・雨滴・雨滴…
句読点の見当たらない文章のように発作の予感を孕んだ雨滴のリズムを
掴めない ....
どんよりと曇って
まだうすぐらい大学校舎
ハイテンションなFMラジオ
いまごろ山椒魚はどうしているだろう
渋谷の街はめざめたろうか
台風がちかづいているという
....
くしゃみが出ると切なくなって 物陰 愛しく 肌寒く
制服の胸は はちきれんばかりの暗闇かくして
スカートに忍ぶ秘密には あなたの指がしみついたまま
そのまんま歩いてるから 少しだ ....
うす暗闇のなか
香の灰を浴びて
ベッドにて眠っていた猛獣が
女という感覚を微かに取り戻した
夢現の。
現実の壁、落ちた灰
灯ゆらめき、
....
誰もいない
ただ冷えた味噌汁とご飯
支度をし日常的な毎日
友達もいない
早めの帰宅誰もいない
テレビをみて空しい事件の報道
殺人者と被害者
オレはどちらでもかまわない
結局どちらも独り ....
「スネアヘッドってつまりすね、ドラムの一番こうなんていうか、つまりすね、基本的なリズムを刻むってか、つまりすね、そんな感じのやつをスネアドラムっていうんすけどね、つまりすね、その表面の皮のことなんすね ....
肌寒いことよりも大きな雷の方が気になるの
落雷による停電の場合
コンピュータに深刻な影響が出ることがあるらしいので
お仕事は終わりましたか
二度寝の罰はお昼寝にしてください
二階建て文化住宅の
一階の端に住んでいた
雨の日は軒下で遊ぶ
家中の傘を持ち出して
白い塗装の 錆びきってぼろぼろの
鉄階段を カツンカツンとのぼっていく
赤い無地の
カサカサ音 ....
夜の街を彷徨い
行きずりの男に身体を委ねる
ひとときのぬくもり求めて
ハレルヤ
どうぞお願い
儀式の間は
愛していると囁いて
そして
....
口裂け女の噂を広めた女性は口が裂けていた
公衆電話はワープ装置としても使われている
ティッシュペーパーの72組目は他と質が違う
夜が訪れると同時に太陽は体育座りをして行儀よく次の ....
どこまでも続くこの空は 徒然
それぞれの 秋 思いを乗せた 雲は 流れて行くそうな
明日といふ日を追いかけもして
夕暮れに 辿り着く あかね色に染まりながら
伝えて
....
罠をしかけられた
巧妙な
背後にある憎悪
剥き出しの欲望
崇高な人格者たちのなんと愚かなことか
確約されていた時間は瞬時に
死の報いを骨に刻み込まれ
死の量 ....
光沢するチラシの千箇寺
一種類一枚ずつ折り込んで
束ねて舐める唇に ぴとり 貼りつく
拭えない合成洗剤と摩擦熱
指紋と一緒に綴じて
継続。
継続。
虚構が隣に ....
5899 5900 5901 5902 5903 5904 5905 5906 5907 5908 5909 5910 5911 5912 5913 5914 5915 5916 5917 5918 5919 5920 5921 5922 5923 5924 5925 5926 5927 5928 5929 5930 5931 5932 5933 5934 5935 5936 5937 5938 5939
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.83sec.