「メリーゴーラウンド」 11
声
何度も何度も
くりかえし読んだ童話がある
街はずれの丘のてっぺんに
大きな観覧車があって
雨の日も風の日も ....
夜の真ん中の
縁をなぞりながら
影だけの月の
少しだけ零れる明かりを
晴れることの出来ない日
ここでも
傘だけは、ある
夜に、越えられずに
息の詰まる深みを
ゆっくりと
息を入 ....
迷子のお知らせをします
赤い帽子をかぶった
ワンピース姿で
後期量産型の
中年男性が
迷子になっております
アナウンスはスロープを
なだらかに崩れ落ちる
伏せられたメガホン
かぶせら ....
降り続く雨に
けむる街角
傘の花が行き交う
仕事帰り家路を急ぐ人
誰かと待ち合わせに向かう人
浮ついたあしどりと
疲れたあしどり
それぞれ ....
貴方様の整理番号は115です
或る日突然に透明な空から降って来た
薄紫色のちっぽけな紙切れに書かれていた
鼻で笑ってポケットにねじ込んで終わりのはず
気がつけば
私宛の郵便物 整理番 ....
記憶は
思い出に似ていて
にどと戻りはしないのに
私の体を小刻みにふるわせる
港町の風景が逆光の影のように
寒くてしょうがないのはきっと
季節を呪った
ブランコのせい
吹きかけ ....
立ってくれ
全身はだけて
白いペンキで
塗りたくる
君
裂けている
それでも暗く
ひらいてる
あちこちに
ひらいてる
それでも暗く
裂けている
君
塗りたくる ....
かげふみ かげふみ
かげ いつつ
よにんきりしか いないのに
かぞえてみると
かげ いつつ
あのこが かえってきたのかな
はしっていくかげ おいかけて
や ....
良いことじゃないか
……嫌そうな顔をする 何故だ?
バカヤロ 当たり前だろうが
良いことなワケないだろが
? 良いことじゃないか
頭の中、洗ってくれるんだろ?
洗脳 って
たとえばあなたが
もういちど
と、
あふれるように願ったなにかで、
きっとこの世界の半分はできている
誰かのへたくそなギター
雨と雷と虹
ひかり満ちる午後の電車
屋上のラジ ....
混沌の空気は淡い白で
視界はぐにぐにして
時計は二個に見えて
自分の指先は他人のもののような気がして
聞こえてくる音楽は遠くでながれているジュークボックスの音になる
それが今日
この酔 ....
もう出会うことのない
未来の恋人たちに
かすかに血の匂いのする親密な
Hello
自転車の荷台にフランチェスカが座る
バスタブのお湯がフランチェスカのぶんだけあふれる
回送電車 ....
01,3,2,1.02,2,0,0.03,2,0,0.04,2,0,0.05,3,1,1.
06,3,0,1.07,3,0,2.08,1,0,0.09,3,0,1.10,2,0,0.
11,2,0 ....
防衛は平和を創らない・矛盾
其処には理由・防衛する為の理由があるからだ
そして防衛行為は新しい防衛を生むだろう
まだ五時だというのに
外は月夜の海中のようなブルー
静かに蒼い
電信柱のからす
低く垂れた満月を見て
何を考えるのだろう
わたしは窓のそばの椅子に座り
膝の上に読みかけの本を置いて
眠 ....
もう明かりがついて
黄昏の街を
斜めにカーブして
(本も読めない
バスは走った
ファースト・フードのレストランや蕎麦屋
胎は空いていないが
もっと空腹な ....
なぜ目覚めたのか
ずっと考えていた
ふたつの色の
雨のはじまりだった
ふいに起こる物音が
ふいの朝を説いていた
音の主をたしかめる前に
それらは高く飛び去っていた
....
早く帰ろう
そろそろ日が暮れる
日が暮れるのと電灯が灯るのの間の時間が
私はあまり好きじゃないのだ
足早に急ぐ私とすれ違いざまに
「○○さん」
「ああ、こんばんわ」
夕暮れの逆光 ....
鏡に映る自分の姿は、いつも涙から一日が始まる。
泣きたくて、泣いてるわけじゃない。
ただ、あの幸せだった日々が、
夢という「ウソ」のカタチで現れるの。
夢では、幸せなのに、現実の私は泣いている ....
君が・・・この歌をずっと歌っていた・・・
この曲・・ずっとずっと僕は聞いていた。
頭の中で、誰かが僕の知らない歌をうたっている。
小さくささやくような、その声は、優しくて、どこか寂しそうだっ ....
ハイヒールはきまって
痛く、
ブラはとてつもなく
窮屈で、
顔は化学物質で
かぶれ、
「とにかく男は食べごたえ満点、がっつり和食が好き」
という記事を読みなが ....
居心地の悪さかき寄せた
縫い目のある壁紙が部屋を裁ち落とす。
呼吸する天井は敵意ある
複数の声を孕み、
意味なく嗤う床板は、
脈のある砂塵に化して容赦なく近寄ってくる。
蕁草の茂みから
ひろいあつめた言葉たちの匂い
朽ちた戦車が砲弾を着装し
森のかなたへ/詩人が放った
焚き火のなかに原稿をほうりだすように/
もう蛇は春から冬眠してい ....
ネオンと雑踏と台風とをまとめきれない街、そしてその旨。わからないから遠いんだよ。眠るようにするりと受け付ければ「飛ばされちゃおうか」とか軽やかにニア・ヒア。海沿の錆び方をした集合住宅、写真の中にいる気 ....
霧雨にけむる夜の街は
幻想的な顔を見せ
一日の記憶を走馬灯のように
繰り返し思い出させる
それは
複雑な想いと絡まり
点滅し
ハイウェイの ....
もし私に
本当に
生きる意味があるのなら
それを私に
早く
教えてください。
すべてが手遅れになる前に
もし私に
本当に
担った役目があるのなら
それを私に
早く
教え ....
ゆらゆらゆったり恋をして
気付いたら戻れない道に立っていました
ゆらゆらゆったり蝋燭流れて
気付いたら固まって動けなくなっていました
あたしの辞書に『後悔』はありません
素直に感情に ....
海の中みたいに
無人島みたいに
ゆっくりな
時間の流れで
いられたらいい
すぐに忘れてしまうから
いつでも想い出せるよう
写真を眺めたり
音楽かけてみたり
窓の外 緑を見上げたり ....
オイッ!
神さん、俺はアンタなんか耳クソ程信じねーケド
オイッ!
神さん、どっかでチッポケな人間の言葉を聴くなら
オイッ!
神さん、俺は今からアンタに言葉を投げる
心して聴いていやがれ ....
こんなに切ない思いをするのなら
あなたを
好きになるんじゃなかった
走り出した
あなたへの思いは
理性なんかじゃ
止められないから
・
・
・
・
....
5895 5896 5897 5898 5899 5900 5901 5902 5903 5904 5905 5906 5907 5908 5909 5910 5911 5912 5913 5914 5915 5916 5917 5918 5919 5920 5921 5922 5923 5924 5925 5926 5927 5928 5929 5930 5931 5932 5933 5934 5935
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
6.65sec.