わたしは言っているとき、そのものが悲しい。二回繰り返すことで否定する。思うときはそれが違う。繰り返すときはそれ以外のものではない。
(つくえつくえ「つくえ」)
つくえ つくえ「つくえつくえ」 ....
扉を閉めて、指先で弾ける静電気を
暫くそのままで見ていましょう
しなる電線の上で夜が、暗さを競い合うばかり
ヘッドライトでも事足りるうちに
ベッドに沈み込んで、内側に落ちましょう
見 ....
ゆっくりと暮れてゆくそらの斑から
犇くようなこえをきいた
肩になにかさわったなとおもい
それが君の手だと思い込むのに
まったく時間はかかりませんでした
だからわたしは触れませんでした
....
友達同士の 輪の中で
出会ってから 半年が過ぎた
ばいばい またね
そういわれてから 気付いたのは
はしゃいだ日の 午後
想い シンクロしてたのに
きみのこと
振り向いてくれ ....
なんと
なくだ
右目の
まつげ
翳めて
みえた
鮮明に
結晶が
ひるが える
瞬きに
夕陽が
照り映 える
小さく
左手を
皿の形
思わず
融けた
小指に ....
流れてくるのは軽快なジャズ
演奏者も視聴者も
酔いしれている
リズムに
むせぶような音に
楽器がまるで命を吹き込まれたかのように
切ない音を出す
自 ....
冷たいから逆に手を振って笑顔で白い歯を見せるようにした。
くもりがらすだから逆にもっと覗きたくなった。
くちびるだったから逆に気持ち悪かった。
むかしの話してもいい?
小学校でさ、こうもりって ....
その皇子
東へ進軍し
その剣
雲を斬り
丘を割き
沼を埋め
戦に次ぐ戦
謀殺に次ぐ謀殺
返り血の乾く間も無く
川にかかれば妻を売って渡り
海峡にかかれば妻を売って船を買い
船を打 ....
幸せが
こっそり中に
かくれてなぁい?
いつだって
紅い窓のぞけば
私しかうつらない
さぁ 白状なさい
こっそり中に
かくれてなぁい?
言わないと
かじっちゃうぞ
秋は読書
木の葉散る
けやきの下で
見知らぬ国の
見知らぬ空を
眺めてる
中空の部屋へは
登り方を忘れると
登れなくなる
わたしはしばらくの間
忘れていたけど
最近ふと思い出した
わたしは中空の部屋のドアの前で
躊躇する
中に入ってしまったら
二度と戻れな ....
点滴を打たれながら、病室の窓から海を眺めていた。看護師が言うには、わたしは雪の降り積もる中、マーメイド海岸でひとり倒れていたらしい。音もなく波が白くよせている。意識が戻って二日たった。熱が下がらない ....
津軽はいま雪のなか
津軽はいま雪のなか
じゃわめぐ
弘前
ここは弘前こころでかき鳴らす
津軽三味線 吉増さんも 泉谷さんも
八木さんも 中上さんも一杯機嫌で
雑談にわいている ぼ ....
本当に淋しい人間は
簡単にツナガル
ツナガレル ツナガッタって思える人
そうして 淋しいなんて簡単に口に出せる僕は
とても
悲しい人間だ ....
二次会に行く同僚にさよならを言って
いつもの店に入る
カウンターに坐る
カウンターには
少しくたびれたフラワーアレンジメント
アルストロメリアだけはまだ綺麗
キープしてあった焼酎を出し ....
空の高いところからするすると
吊革が降りてきたので
僕はそれにつかまる
今日はとても飛びたい気持ちなのに
これじゃ何だかわからない話だ
ほうっとしてると
たくさん食べられてきた ....
おえべっさんの縁日には、
なんでもいいから、
ちゃんと尾っぽと頭のある魚をそなえるンだよ。
シラスでもいいかって?
シラスじゃあんまりだ。
せめてジンダァくらいにしとけ。
猫マタギっち ....
部屋の鍵なら 捨てちまったわ
待てと言われて 持つような
そんな女に なりたくて
あなたに惚れた わけじゃない
もうしおれたわ さつきの花は
それでも香る さつきの風に
心放つわ ....
僕の魂は
半分焼け焦げている
弟は半分でも大丈夫
と云った
なつかしい声がした
腎臓だって、ひとつだけでもいけるし、片まひの人の介護したけど街までいけたしね
僕は少し冗談を ....
巡りつづけるものたちの
行き来するものたちの歴史の羽
雨雲の胸に
水草の陰に育まれていく
生きることの終わりとはじまりに咲く花が
鈴のように鳴りわたる
葉の色はこ ....
まったくもって元気が出ない晴れた午後に
本を読むんじゃなくて散歩をします、そうしたら
黒い犬、ではなくて、小さな豚がいました
ちょっと得した気分
昨日飲んだワインの味なんて
さっぱりわか ....
ゴメンな突然
いや、急に思い出したから
忘れないうちに
アノ時さあ
いや、この間の
祈っとけばよかったなー、って、今頃
いつもの事ながら優柔不断だったよなー、って
全然頭 ....
最後に会った夜
別れ話の途中でお腹を鳴らした君に
僕はどう対処すべきだったのだろう?
笑って「またやり直そうか。」
か、
無視するべきだったのか。
結局、僕は無視するほうを選び
....
君は今日もアタマを手のひらに乗せ、
机にへばりついている。
まるで首だけでは疲れるみたいに。
君のその長いまつげのせいで,
ただでさえ眠そうな瞳が重く見える。
あの日、君がくれた
やさしい ....
かなしいのかと、眉を顰め訊かれた
僕は、そう僕は、
かなしいのかも知れない、僕は
声をあげていたのだろうか、僕は
平凡な十六歳だよと、僕は
手首を切ってみれば分かる
僕の血管には、言葉 ....
傾いた、ずがこうさく・
傾いた、横顔
まばたきの回数
虫歯の数
○×△○○◎●△
土曜日と言えば午後だ、
土曜日の午後と言えば、晴天
絶対に晴天
なにがなんでも晴天
昼飯が美味い晴天 ....
やんわりの放物線
描く
右手から
左手への
キャッチボール
それを虹だと言い張って
僕を幸せにすると言うの
金星に
咲く花が
一向に散る
気配を見せず
ちらり
ちらりと
倒錯する
2つ3つが
1つに重なり
その時
僕は
嘲笑を思い知った
アイスクリームが
抉り取られ
空いた隙 ....
泣かない水色を見つけた日
出来る限り手元に集めた
最後に残るのは
この水色だろうと予感した
泣かない水色はひっそりと
過ぎた時間に潜んでいる
ことばを持たず
それゆえ消えずにそこにあ ....
わたしは中空の滝へ行く
中空の滝は美しい水辺を作っている
濃い緑色の場所は
とても深くて
岩魚が泳いでいる
わたしは服を脱ぎ
水浴びをする
冷たい水で
芯までひんやり
胸がドキドキと ....
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